ホームページ作成費用は経費にできる?国税庁の取扱いと資産計上の判断基準を解説

目次

はじめに

「ホームページを作るために支払った費用は、そのまま経費にしていいの?」
「制作会社に支払った金額が大きいけれど、資産として計上する必要はない?」と迷っていませんか。

ホームページを新しく作ったあと、請求書を見ながら仕訳をしようとしても、制作費やサーバー代、保守費用などがまとめて記載されていると、どの金額をその年の経費にすればよいのか判断しにくいですよね。

この記事では、国税庁の取扱いをもとに、ホームページ作成費用を経費にできるケースや資産計上が必要になるケース、判断するときに確認したいポイントを順を追って説明します。

国税庁の取扱いではホームページ作成費用は原則として支出時に損金算入する

ホームページ作成費用を経費にできるか判断するときは、まずホームページの作成目的や掲載する内容を確認する必要があります。

ここでは、通常のホームページを経費処理する考え方と、作成費用に使う勘定科目について説明します。

広告や会社案内を目的とする通常のホームページは原則として経費処理する

広告や会社案内を目的とした通常のホームページの制作費は、原則として支出した年度の経費として処理します。

会社概要や商品・サービス、問い合わせ先などを掲載し、広告や情報提供を目的としている場合が該当します。

ただし、予約や検索、オンライン販売などの機能を持たせている場合は、別の処理が必要になることがあります。

ホームページ作成費用の勘定科目は広告宣伝費などを使用する

広告や会社案内を目的としたホームページの作成費用は、広告宣伝費などの勘定科目で処理します。

制作会社へ支払った費用を、支出した年度の広告宣伝費として計上する方法が一般的です。

ただし、広告以外の機能を含む場合は費用の内容を確認し、一律に広告宣伝費として処理しないようにしましょう。

ホームページ制作費以外にも、サーバー代やドメイン代、保守費用をどの勘定科目で処理するか迷う場合は、こちらも参考にしてください。
▶ホームページの維持費の勘定科目は?サーバー代・ドメイン代・保守費用を解説

国税庁が示していたホームページ作成費用の例外的な取扱い

ホームページ作成費用は原則として支出時に経費処理できますが、ホームページの使用期間やプログラムの有無によっては、支出した年度に全額を損金算入できない場合があります。

ここでは、ホームページ作成費用について国税庁が示していた例外的な取扱いを、使用期間とソフトウェアに該当する部分に分けて説明します。

更新されないまま使用期間が1年を超える場合は使用期間に応じて償却する

更新されないまま1年を超えて使用するホームページの作成費用は、支出した年度に全額を経費処理せず、使用期間に応じて償却します。

たとえば、2年間使用することが明らかな場合は、作成費用を2年間に分けて各年度の経費に計上します。

プログラムの作成費用に相当する部分はソフトウェアとして資産計上する

ホームページに予約や検索、オンライン販売などのプログラムを組み込んでいる場合、その作成費用に相当する部分はソフトウェアとして資産計上します。

見積書や請求書でプログラムの開発費が分けられている場合は、その金額を確認して通常のホームページ制作費と区分して処理しましょう。

ソフトウェアとして資産計上する金額について、減価償却の仕組みや計算方法も確認しておきたい場合はこちらをご覧ください。
▶ソフトウェアの減価償却とは?耐用年数や計算方法をわかりやすく解説

ソフトウェアに該当する部分は耐用年数5年で減価償却する

ホームページ作成費用のうちソフトウェアとして資産計上した部分は、原則として耐用年数5年で減価償却します。

取得した年度に全額を経費にするのではなく、使用を開始した時期などに応じて各事業年度の減価償却費を計算します。

ホームページ作成費用に関する国税庁の旧Q&Aは現在削除されている

ホームページ作成費用の経理処理を調べていると、国税庁が以前公開していたQ&Aを根拠として紹介している情報を見つけることがあります。

ここでは、旧Q&Aが削除されたことによる影響と、現在の処理に迷った場合の確認方法について説明します。

旧Q&Aが削除されても税務上の取扱いが変更されたとは限らない

国税庁が以前公開していたQ&Aが削除されても、それだけでホームページ作成費用の税務上の取扱いが変更されたとは限りません。

旧Q&Aが確認できない場合は、その内容だけを根拠にせず、現在の法令や国税庁の公表資料を確認して判断しましょう。

現在の処理に迷う場合は税務署や税理士に確認する

ホームページ作成費用を経費にするか資産計上するか迷う場合は、見積書や契約書などを用意して税務署や税理士に確認します。

通常のページ制作費とプログラム開発費が一つの請求書に含まれている場合は、それぞれの金額や制作内容を伝えると判断しやすくなります。

ホームページ作成費用を経費処理するか資産計上するかの判断方法

ホームページ作成費用を経費として処理するか資産計上するかは、ホームページの目的や使用方法、組み込まれている機能によって判断します。

ここでは、契約書や見積書の費用内訳も確認しながら、経理処理を判断する具体的なポイントを順に説明します。

広告や会社案内を目的とした通常のホームページか確認する

まず、ホームページが広告や会社案内を目的として作られているか確認します。

会社概要や商品・サービス、問い合わせ先などを掲載する一般的なホームページで、プログラムによる機能がなければ、原則として支出時の経費として処理します。

制作後も定期的に内容を更新するホームページか確認する

制作後も商品情報や会社情報などを定期的に更新するホームページか確認します。

継続的な更新を前提としている場合は、更新されないまま1年を超えて使用するホームページとは分けて考え、契約内容や更新予定を確認して判断します。

予約・検索・ECなどプログラムによる機能を含むか確認する

予約や検索、ECなど、利用者の操作に応じて処理する機能が含まれているか確認します。

プログラムの作成費用が含まれている場合は、通常のページ制作費と分け、見積書などから該当する金額を確認して処理します。

契約書や見積書から制作内容と費用の内訳を確認する

契約書や見積書から、ページ制作費やデザイン費、プログラム開発費などの内訳を確認します。

費用が一括で記載されていて内訳が分からない場合は、制作会社に確認してから経理処理を判断すると安心です。

まとめ

ホームページ作成費用は、すべて同じ方法で処理するのではなく、ホームページの目的や機能、使用期間を確認したうえで判断することが大切です。

一般的な会社案内や広告を目的としたホームページであれば経費として処理できるケースがありますが、プログラムを含む場合などは資産計上が必要になることもあります。

まずは契約書や見積書を確認し、どのような制作内容にいくら支払ったのかを整理してみましょう。

経費処理と資産計上のどちらになるか迷ったときは、自己判断で進めず、資料をそろえて税務署や税理士へ確認しておくと安心です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次