はじめに
「AWSのシステム構成図は、何から書き始めればいいの?」
「EC2やRDS、VPCなどを、どの位置に配置すれば分かりやすくなるの?」と迷っていませんか。
AWS環境の設計内容を構成図にまとめようとしても、サービスのアイコンを並べる順番や、通信経路をどこまで線で示せばよいのか分からず、作業の手が止まってしまうこともありますよね。
この記事では、AWSシステム構成図に記載する基本要素から、構成図を書く手順、情報を見やすく配置するポイントまで分かります。
AWSシステム構成図とは?

AWSシステム構成図は、システムで利用するAWSサービスや、それぞれの接続関係を図で整理したものです。
ここでは、AWSシステム構成図で表す内容、記載する基本的なサービス、目的に応じた粒度の考え方を順に説明します。
AWSシステム構成図で表すものとは
AWSシステム構成図では、使用するAWSサービスと、それぞれの接続関係を図で表します。
各サービスをアイコンで配置し、通信の向きや接続先を線で結ぶことで、システム全体の構成をひと目で確認しやすくなります。
構成図に入れるAWSサービスの基本
構成図には、実際に使用するEC2やVPC、RDS、S3などのAWSサービスを記載します。
EC2が属するVPCやサブネット、RDSとの接続なども反映し、実際のAWS環境と構成図の内容を合わせておきましょう。
構成図は目的に合わせて粒度を変える
AWSシステム構成図は、設計確認や運用、社内説明など、使う目的に合わせて情報量を調整します。
設計確認では接続関係まで詳しく記載し、社内説明では不要な設定値を省くなど、必要な情報が伝わりやすい構成にするとよいでしょう。
AWSシステム構成図の基本的な構成と見方
AWSシステム構成図を見るときは、利用者からAWS環境へ通信がどのように流れ、各サービスがどこに配置されているかを確認します。
ここでは、通信の流れ、VPC・サブネット・AZの関係、各サービスの役割に分けて構成図の見方を説明します。
利用者からAWSまでの通信の流れを描く
構成図では、利用者を起点にして、AWS環境へ通信が届くまでの経路を順番につなぎます。
通信の向きは矢印で示すと、リクエストがどのサービスを通って処理されるのか分かりやすくなります。
VPC・サブネット・AZの関係を配置する
VPCの枠内にAZとサブネットを配置し、EC2やRDSなどがどこにあるのかを示します。
複数のAZを使う場合は領域を分け、それぞれのサブネット内にサービスを配置すると、位置関係を把握しやすくなります。
EC2・RDS・S3など処理とデータの役割を分ける
EC2はアプリケーションの処理、RDSはデータベース、S3はファイルなどの保存というように、役割ごとに分けて配置します。
処理とデータ保存を分けて描くことで、それぞれのサービスが何を担当しているのか分かりやすくなります。
AWSシステム構成図の書き方
AWSシステム構成図を作成するときは、いきなりサービスを配置するのではなく、最初にシステム全体で必要な機能や接続関係を整理します。
ここでは、全体構成の整理からサービスの配置、通信経路の記載、見やすく仕上げる方法まで順に説明します。
最初にシステム全体の構成を整理する
構成図を作る前に、必要なAWSサービスと接続関係を整理します。
利用者からの通信をどこで受け、処理したデータをどこへ保存するのかを確認しておくと、サービスの配置を決めやすくなります。
AWS公式アイコンを使ってサービスを配置する
構成図にはAWS公式アイコンを使い、VPCやサブネットなどの範囲を決めてからEC2やRDSなどを配置します。
サービス名とアイコンを対応させることで、どのAWSサービスを使っているのか分かりやすくなります。
通信経路とデータの流れを線でつなぐ
配置したサービス同士を線でつなぎ、通信経路やデータの流れを示します。
一方向に流れる場合は矢印を使うと、利用者から処理先や保存先までの流れを追いやすくなります。
必要な情報だけを残して構成図を見やすくする
構成図には、サービス名や配置場所、接続関係など必要な情報を残し、細かな設定値は必要に応じて省きます。
情報を詰め込みすぎず、サービスの配置や通信の流れを追いやすい図に整えることが大切です。
AWSシステム構成図を見やすくするポイント
AWSシステム構成図は、記載する情報が多すぎるとサービス同士の関係や通信の流れを把握しにくくなります。
ここでは、情報量の調整、サービスの配置、複雑な構成を整理する方法について説明します。
構成図を見る人に合わせて情報量を調整する
構成図の情報量は、設計担当者や運用担当者など、見る人の目的に合わせて調整します。
必要なサービス名や接続関係は残し、使わない設定値を省くことで、サービスの配置や通信経路を追いやすくなります。
AWSサービスの役割が分かる配置にする
AWSサービスは、処理やデータ保存などの役割が分かるように配置します。
関連するサービスを近くにまとめると、それぞれの役割や接続関係を把握しやすくなります。
複雑な構成はネットワークと処理を分けて整理する
1枚の構成図では接続線が多くなる場合は、目的ごとに図を分けると見やすくなります。
ネットワーク構成ではVPCやサブネット、処理の流れではサービス間の通信やデータの流れを中心に示すと、必要な情報を追いやすくなります。
VPCやサブネットの配置方法が分かりにくい場合は、AWSのネットワーク構成を先に整理しておくと構成図も描きやすくなります。
▶AWSのVPC・サブネット構成とは?基本的な仕組みと設計方法
AWSシステム構成図を作るためのアイコンとツール
AWSシステム構成図を作成するときは、AWS公式アイコンを使うと、EC2やRDS、S3などのサービスを図上で区別しやすくなります。
ここでは、AWS公式アイコンの使い方、作図ツールの活用方法、目的を基準にツールを選ぶ考え方を説明します。
AWS公式アイコンを使って構成図を作成する
AWSシステム構成図では、EC2やRDS、S3などをAWS公式アイコンで配置します。
実際に使用するサービスに対応したアイコンを使うことで、どのAWSサービスで構成されているのか分かりやすくなります。
AWS公式アイコンをどこから入手すればよいか迷った場合は、ダウンロード方法も確認しておくとスムーズです。
▶AWS公式アイコンのダウンロード方法と使い方
作図ツールを使って構成図を作成する
作図ツールでは、AWSサービスのアイコンを配置し、線や矢印で接続して構成図を作ります。
通信の流れに合わせて配置を整えておくと、接続関係を確認しやすく、構成を変更したときの修正もしやすくなります。
どの作図ツールを使えばよいか迷っている場合は、AWS構成図に使いやすいツールの違いを確認してみましょう。
▶AWS構成図を作成できるおすすめツールと選び方
ツール選びより構成図の目的を優先する
ツールを選ぶ前に、設計確認や社内共有など、構成図を作る目的を決めておきましょう。
必要な情報を整理したうえで、アイコンや接続線を配置しやすく、あとから修正しやすいツールを選ぶとスムーズです。
AWSシステム構成図で迷ったときの判断基準
AWSシステム構成図で記載内容に迷った場合は、図を使う目的に合わせてサービスをどこまで細かく描くかを決めます。
ここでは、サービスを描く粒度、省略する情報の判断、構成図の伝わりやすさを確認する方法について説明します。
どこまでサービスを細かく描くか判断する
AWSサービスをどこまで細かく描くかは、構成図を使う目的に合わせて決めます。
全体を確認する場合は主要なサービスと接続関係に絞り、個別の構成を確認する場合は必要な部分まで詳しく記載すると分かりやすくなります。
省略してよい情報と残すべき情報を分ける
構成図には、サービス名や配置、接続関係など、システムの構成を理解するために必要な情報を残します。
細かな設定値まで詰め込まず、その情報がなくても構成を把握できる場合は省略すると、図がすっきり見やすくなります。
構成図だけでシステムの流れが伝わるか確認する
構成図が完成したら、利用者を起点に通信やデータの流れを順番に追ってみましょう。
処理先や保存先までスムーズにたどれない部分があれば、矢印や接続線、サービスの配置を見直すと伝わりやすくなります。
まとめ
AWSシステム構成図は、使用するサービスや接続関係を整理し、システム全体の流れを分かりやすく伝えるためのものです。
情報を詰め込みすぎず、目的に合わせて必要な内容に絞ることで、設計確認や運用、社内共有にも使いやすくなります。
まずは利用者から処理先、データの保存先までの流れを整理し、シンプルな構成図から作ってみましょう。











