CMS預け金とは?勘定科目や貸付金との違い・会計処理の考え方を解説

目次

はじめに

「CMS預け金とは何のお金なの?」
「グループ会社へ資金を移したとき、預け金と貸付金のどちらで処理すればいいの?」と迷っていませんか。

グループ内で資金をまとめて管理するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を利用していると、口座から資金を移した際に、仕訳でどの勘定科目を使えばよいのか分からず迷ってしまうことがありますよね。

この記事では、CMS預け金の意味から、仕訳で使う勘定科目、貸付金との違い、会計処理を判断するときの確認ポイントまで順を追って説明していきます。

CMS預け金とは?

CMS預け金は、企業グループ内で資金を一元管理するCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を利用した際に発生する預け金です。

ここでは、CMS預け金が生じる場面と、資金プーリングによって発生する仕組みを順に説明します。

CMS預け金はグループ内で資金を預けたときに生じる

CMS預け金は、子会社などが余剰資金を親会社やグループの資金管理会社へ預けたときに生じます。

CMSによって銀行口座から資金を移動した場合、預けた会社側では、その金額をCMS預け金として管理します。

資金プーリングによってCMS預け金が発生する

資金プーリングでは、複数のグループ会社が持つ余剰資金を親会社や資金管理会社へ集約します。

各社の口座から資金が移動すると、預けた会社側では、その金額をCMS預け金として管理します。

CMS預け金と貸付金・預り金・借入金の違い

CMSを通じてグループ会社間で資金を移動すると、CMS預け金だけでなく、貸付金や預り金、借入金として処理する場合があります。

ここでは、CMS預け金と各勘定科目の違いを、資金の流れと取引実態に沿って説明します。

CMS預け金とCMS貸付金は取引実態を確認して判断する

CMS預け金とCMS貸付金は、資金を移動した目的や返済条件などから判断します。

資金管理のために預けているのか、相手会社へ貸し付けているのかを確認し、取引の実態に合った勘定科目を選びましょう。

預け金と貸付金のどちらで処理するか迷う場合は、それぞれの違いと判断基準も確認しておきましょう。
▶預け金と貸付金の違いとは?勘定科目の使い分けと仕訳方法を解説

資金を受け入れる側では預り金・借入金として扱う場合がある

CMSで資金を受け入れた会社では、取引内容に応じて預り金や借入金として扱う場合があります。

管理目的で預かっているのか、返済義務のある資金を借りているのかを確認して判断しましょう。

利息の有無だけで勘定科目を判断しない

CMSで移動した資金は、利息の有無だけで勘定科目を決めることはできません。

資金を移動した目的や返済条件、返済義務なども確認し、取引の実態に合わせて判断することが大切です。

CMS預け金の勘定科目と会計処理

CMS預け金を会計処理するときは、資金を預けたという事実だけで勘定科目を決めるのではなく、CMSの契約内容やグループ内で定めた資金管理ルールを確認する必要があります。

ここでは、CMS預け金の勘定科目を判断する方法と、貸借対照表での表示について説明します。

契約内容やグループ内ルールから勘定科目を判断する

CMS預け金の勘定科目は、CMSの契約内容やグループ内の資金管理ルールをもとに判断します。

資金の返還条件や取引期間などを確認し、取引の実態に合った勘定科目を選びましょう。

貸借対照表では取引の性質に合わせて表示する

CMS預け金を貸借対照表に計上するときは、勘定科目の名称だけでなく、取引の性質に合わせて表示区分を判断します。

資金の返還条件や取引期間などを確認し、その内容に合った区分で表示しましょう。

CMS預け金を貸借対照表のどこに表示するか迷う場合は、流動資産と固定資産の分け方を確認しておくと判断しやすくなります。
▶流動資産と固定資産の違いとは?判断基準と勘定科目をわかりやすく解説

CMS預け金のキャッシュ・フロー計算書上の扱い

CMSを通じて資金を預け入れたり回収したりした場合、キャッシュ・フロー計算書でどの区分に表示するかを確認する必要があります。

ここでは、CMSへの資金拠出と預け入れ・回収について、キャッシュ・フロー計算書上の区分を確認する考え方を説明します。

CMSへの資金拠出は取引の実態から区分を判断する

CMSへの資金拠出は、資金を移動した目的や契約内容、回収条件などを確認して区分を判断します。

「CMSへの拠出」という名称だけで決めず、実際の取引内容に合わせて考えることが大切です。

資金の預け入れと回収をどの区分にするか確認する

CMSへ資金を預け入れたときは支出、回収したときは収入として、キャッシュ・フロー計算書の区分を確認します。

資金を預けた目的や契約内容、回収条件を整理し、それぞれの取引に合った区分を判断しましょう。

営業・投資・財務のどの区分に当てはまるか迷う場合は、キャッシュ・フロー計算書の区分ごとの違いも確認しておきましょう。
▶キャッシュ・フロー計算書とは?営業・投資・財務キャッシュフローの違いを解説

CMS預け金を処理するときの確認ポイント

CMS預け金を処理するときは、勘定科目の名称だけで判断せず、資金移動の根拠となる契約や取引条件を確認する必要があります。

ここでは、CMS預け金を処理する前に確認したい項目と、社内だけで判断が難しい場合の対応について説明します。

CMS契約書とグループ内の資金管理ルールを確認する

CMS預け金を処理するときは、まずCMS契約書とグループ内の資金管理ルールを確認します。

資金を管理する会社や移動先、移動条件を整理し、会計処理を判断する根拠を確認しましょう。

資金移動の目的と返済・回収条件を確認する

CMSで資金を移動するときは、その目的と返済・回収条件を確認します。

返済義務の有無や預けた資金を回収できる条件を整理し、取引内容に合った処理かを判断しましょう。

判断が難しい場合は会計方針や専門家に確認する

CMS預け金の処理に迷う場合は、まず自社の会計方針を確認します。

それでも勘定科目や表示区分を判断できない場合は、契約内容や資金移動の条件を整理したうえで、会計士などの専門家に確認すると安心です。

まとめ

CMS預け金は、グループ内で資金を集約・管理する際に発生します。

会計処理では名称だけで判断せず、資金移動の目的や返済・回収条件、CMS契約書などを確認し、取引の実態に合った勘定科目や表示区分を選ぶことが大切です。

貸付金や借入金などとの区別に迷う場合は、自社の会計方針も確認してみましょう。

それでも判断が難しいときは、契約内容や資金移動の条件を整理したうえで、会計士などの専門家へ相談すると安心です。

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