webサーバーはどこにある?国内外の設置場所を詳しく解説

目次

はじめに

本文書の目的

この文書は「web サーバー は どこに ある」という検索キーワードに基づき、分かりやすく調査結果をまとめた入門ガイドです。Webサーバーの物理的な設置場所や、国内外のデータセンターの分布、主要クラウドプロバイダーの配置、設置場所の確認方法、オンプレミスとの比較までを扱います。

対象読者

  • 自分のウェブサイトの実態を知りたい方
  • サーバーの選び方で迷っている運営者や担当者
  • 技術的な背景を深めたいが専門用語を避けたい方

本書の範囲と構成

本文ではまずWebサーバーの基本的な存在形態を説明します。その後、国内のデータセンターの集中状況、主要クラウドの配置、世界的なデータセンターの集積地を順に解説します。最後に設置場所の確認方法とオンプレミスとの違いを示します。

読み方の目安

各章は独立して読めます。まずは第2章で基本を押さすと、以降の章が読みやすくなります。本書を通じて、自分のサイトがどこにあるかを確認し、運用の方針を考える助けにしてください。

Webサーバーの基本的な存在形態

物理的なサーバーとデータセンター

Webサーバーは目に見える形で存在する物理的な機械(サーバー)にソフトウェアが入って動作します。これらの機械は設備が整ったデータセンターに設置され、冷却や電源、ネットワーク回線が確保されています。例えば、個人ブログなら小さなサーバー群、ECサイトなら複数台での冗長化が一般的です。

仮想化と利用形態の違い

同じ物理サーバー上で複数の仮想サーバーを動かす技術を仮想化と呼びます。用途に応じて次のような形で提供されます。
– 共有ホスティング: 多くの利用者が1台の物理機や仮想環境を共有します。料金が安く、簡単に始められます(例: 趣味のブログ)。
– VPS(仮想専用サーバ): 仮想化で区切られた専用領域を使います。設定の自由度が高く、開発や小規模サイトに向きます。
– 専用サーバ: 1台まるごと借りる形です。大規模なトラフィックや高いセキュリティが必要な場合に選びます。
– クラウド(IaaS): 必要な分だけリソースを増減できます。トラフィック変動があるサービスに向いています。

配置と冗長性

重要なデータは複数のデータセンターやサーバーに分けて置きます。障害時に別の場所へ切り替える仕組み(冗長化)で可用性を高めます。地理的に離れた場所に置くと自然災害の影響を抑えられます。

国内データセンターの集中状況

集中の現状

日本国内のデータセンターは約8割が関東・関西に集中しています。特に東京都23区や大阪市、名古屋周辺に多く、企業の本社や通信事業者の拠点に近い場所に立地しています。具体例として、東京圏の千代田区・品川区周辺や大阪の中心部に多数あります。

集中する主な理由

  • 交通・人材の利便性:アクセスが良く技術者や運用スタッフの確保がしやすいです。例えば都心なら出張やメンテナンスが短時間で済みます。
  • ネットワーク接続:主要な通信回線や交換設備が集中しており、短い経路で多くの利用者に届けられます。
  • 顧客・サービスの近接:企業やユーザーが多い都市部に近いと遅延(レイテンシ)を抑えられます。

分散配置の動きと留意点

自然災害対策や電力の安定性を理由に、郊外や地方に分散する動きもあります。地震や洪水のリスクを避けるために内陸や高台に建てる事例が増えています。電力供給が安定しているか、非常用電源や燃料の確保ができるかを確認してください。

立地選びで重視するポイント

  • 電力の安定性:停電対策やバックアップの有無を確認します。
  • 耐災害性:地盤や周辺の災害リスクを評価します。
  • ネットワーク品質:回線の冗長性や遅延をチェックします。
  • 運用の利便性:技術者のアクセスや保守性を考えます。

都市部の利便性と郊外の安全性を比較し、用途に応じた配置を検討するとよいでしょう。

第4章: AWS等の主要クラウドプロバイダーの配置

概要

AWSやAzure、Google Cloudなどの大手クラウドは、世界の複数の地域にサーバーを分散して配置しています。利用者はサービス画面で使う地域(リージョン)を選べます。これにより遅延の低減や法令対応がしやすくなります。

地理的な配置と仕組み

各リージョンは複数のデータセンター(アベイラビリティゾーン)で構成されます。例えば国内に複数のリージョンがあれば、片方で障害が起きても別のリージョンで稼働を続けられます。身近な例を挙げると、ユーザーが日本から多いサービスは、日本のリージョンを選ぶと応答が速くなります。

設置場所が公開されない理由

データセンターの正確な位置は多くの場合公開されません。理由は物理的な攻撃や不正アクセス、標的型の脅威を避けるためです。公開すると重要設備が狙われやすくなるため、セキュリティと信頼性を保つために非公開にしています。

選ぶときのポイント

  • 遅延(レスポンス): ユーザーに近いリージョンを選ぶと快適です。
  • 法令・データ領域: 個人情報や業務データは居住国の規制を確認してください。
  • 冗長化: 複数リージョンでバックアップを取ると安心です。
  • コスト: リージョンごとに料金差があります。

実務的な注意

重要な機密データは暗号化やアクセス制御を必ず設定してください。法律や業界ルールで保存場所指定がある場合は、クラウド事業者と契約前に確認することをおすすめします。

世界的なデータセンターの集積地

概要

世界で最も大きな集積地は米国バージニア州北部のラウドン郡(特にアッシュバーン周辺)です。ここは世界のインターネットトラフィックの約70%を扱うと言われ、多くの大手事業者が集中しています。次いで規模が大きいのが中国・北京、そして日本が第3位です。Googleなどは世界各地に複数のデータセンターを持ち、利用者に近い場所でサービスを提供しています。

ラウドン郡(アッシュバーン)

この地域は電力と光ファイバーが豊富で、低遅延の接続を確保しやすい点が強みです。多くの企業がここに設置するため周辺に関連インフラが整っています。たとえば大手クラウド事業者やコンテンツ配信ネットワークが拠点を置き、相互接続によって効率が高まります。

北京

北京は国内需要の大きさと政府系インフラの近接性が理由で集積が進みました。大手中国企業が複数のデータセンターを持ち、国内向けサービスを支えています。国内法や運用慣行に合わせた配置が見られます。

日本(東京・大阪など)

日本は東京、埼玉、神奈川、関西圏にデータセンターが集中します。地震対策や電力の安定供給を重視した設計が特徴です。国内企業だけでなく海外事業者も拠点を置き、災害時の冗長化を図っています。

その他の主要拠点

欧州ではアムステルダムやダブリン、フランクフルト、アジアではシンガポールなどが重要なハブです。これらは地域ユーザーに近く、国際トラフィックの中継点として機能します。

配置の主な理由(例)

  • 利用者への近接性(遅延低減)
  • 電力と冷却の確保
  • 高速な通信回線の接続点
  • 法規制やデータ主権への対応
  • 自然災害リスクや冗長化の設計

各地の集積は、需要、インフラ、法規制、地理的条件が複合して決まります。

国内と海外のクラウドサーバーの選択肢

国産クラウド(国内データセンター)

国産クラウドは日本国内のデータセンターで運用されます。通信が速く遅延が少ないため、チャットや決済など即時性が重要なサービスに向きます。法律や規制(例:個人情報の国内保管要件)への対応が分かりやすく、サポート窓口も日本語で迅速です。災害対策や現地対応が早い点も利点です。

海外クラウド

海外クラウドは多くの地域にデータセンターを持ち、機能やサービスが豊富で価格競争力があります。グローバルにユーザーがいる場合や、高度な分析・機械学習機能を使いたい場合に有利です。注意点はデータの移転や法令順守、通信遅延です。国内向けサービスでも海外リージョンを選ぶと応答が遅くなる場合があります。

選ぶときのポイント

目的(低遅延、法令遵守、コスト、機能)を優先して決めます。例:
– 個人情報や金融サービス:国内クラウドが安心です。
– 海外ユーザーが多いWebサービス:海外リージョンやマルチリージョンを検討します。
– コストと最新機能重視:海外クラウドが有利な場合があります。

ハイブリッドやマルチクラウド

国内と海外を組み合わせる選択肢も実用的です。重要なデータは国内に置き、グローバル配信や分析は海外を使う運用が典型です。運用負荷は増えますが、メリットを両方得られます。

サーバーの設置場所を確認する方法

Webサイトがどこに置かれているかは、いくつかの手順で比較的簡単に調べられます。ここでは初心者にも分かりやすく手順を示します。

1) ドメインからIPを調べる
– ブラウザでwhois検索や「nslookup」「dig」を使います。例: Windowsのコマンドプロンプトで「nslookup example.com」。これでサイトのIPアドレスが分かります。

2) IPから所在地を確認する
– NetcraftやIPジオロケーション(例: ipinfo、DB-IP)にIPを入力すると、国や都市、提供事業者が表示されます。Netcraftはサーバーソフトや運営会社の情報も教えてくれます。

3) 経路やプロキシの確認
– traceroute(Windowsはtracert)で通信経路を確認すると、どの国や拠点を経由しているか分かります。CDNやプロキシが入っていると実際の設置場所と異なる場合があります。

4) HTTPヘッダーや証明書を確認する
– ブラウザの開発者ツールやcurlでレスポンスヘッダーを見ると、サーバー名やCDNの痕跡が分かります。TLS証明書の発行組織も手がかりになります。

注意点
– IPジオロケーションは完全に正確ではありません。CDNやロードバランサで所在地が隠れることがあります。業務で正確な所在が必要な場合は、運営会社に直接問い合わせるとよいです。

オンプレミスとの比較

概要

オンプレミスは企業が自社でサーバーを設置・管理します。一方、データセンター(クラウド)は事業者が大規模施設で設備と運用を担い、利用者は仮想的なリソースを遠隔で使います。短く言えば、自分で持つか外部に任せるかの違いです。

コスト面

オンプレミスは初期投資(ラック、ハード、ネットワーク)が大きく、長期的な保守費用も発生します。例:小規模サーバー導入で数十万〜数百万円。データセンターは初期負担が小さく、利用した分だけ払う従量課金や定額プランが多いです。

運用と管理

オンプレミスは細かいカスタマイズや機密データの物理管理に向きますが、保守や障害対応は自社で行います。データセンターはリモートで監視・バックアップが可能で、短時間で拡張できます。

セキュリティと可用性

物理的に社内で管理するオンプレミスは直接制御できますが、停電や災害対策は自社負担です。データセンターは冗長電源や多重回線を備え、可用性を高めています。どちらも運用次第で安全性が変わります。

拡張性と柔軟性

急なトラフィック増加や試験環境は、クラウド側が早く対応できます。オンプレミスは追加機器の購入・設置に時間がかかります。小規模・固定負荷はオンプレミス、大きく変動する負荷はデータセンターが向きます。

選び方の目安

・厳しい規制や高い物理的統制が必要ならオンプレミスを検討してください。・初期費用を抑え、素早く始めたい、柔軟に拡張したいならデータセンター(クラウド)が適します。

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