はじめに
Google Search Consoleとは
Google Search Console(GSC)は、あなたのウェブサイトがGoogleの検索結果でどのように表示されているかを確認するための無料ツールです。検索キーワードでの表示回数やクリック数、サイトに問題がないかの検出などを行えます。たとえば、どのページがよく検索されているか、モバイル表示で問題がないかを知ることができます。
権限設定が重要な理由
GSCには複数のユーザー権限があります。権限を適切に設定すると、安全に情報を共有でき、誤操作で重要な設定を変えてしまうリスクを減らせます。例えば、外部の業者にデータだけ見せたい場合は限定的なアクセスにし、サイト全体の管理を任せる場合は十分な権限を付与します。
本記事の流れ
本記事では、GSCの代表的な権限の違い、権限の付与方法、付与時の注意点を順に説明します。初めてGSCを使う方も、権限設定に迷っている方もわかりやすく進めます。
Google Search Consoleの権限設定: オーナー、フル、制限付きの違い
概要
Google Search Consoleでは、ユーザーに3種類の権限を付与できます。それぞれできることが異なるため、役割に応じて使い分けると安全です。
オーナー(所有者)
- 権限: サイトを完全に管理できます。ユーザーの追加・削除、プロパティ設定の変更、データの閲覧とツールの利用が可能です。
- 具体例: 新しい担当者を追加したり、所有権の確認方法を変更したり、サイト全体の設定を変えることができます。
フル(ユーザー)
- 権限: データの閲覧や多くの操作が可能ですが、ユーザー管理や一部設定の変更はできません。
- 具体例: 検索パフォーマンスの確認、URLのインデックス申請、一部ツールの実行が行えます。ただし他のユーザーを追加できません。
制限付き(ユーザー)
- 権限: 基本的にデータの閲覧のみ可能です。設定変更やユーザー管理はできません。
- 具体例: 検索パフォーマンスやカバレッジのレポートを見るだけの外部パートナーやクライアントに向きます。
使い分けの目安
- サイト管理者や担当責任者は「オーナー」に。
- 日常の解析や作業をする人は「フル」に。
- レポート確認だけの人は「制限付き」に設定すると安全です。
小さな注意点
- オーナー権限は慎重に付与してください。誤設定でサイトに影響が出る場合があります。
- どの権限が必要か迷ったら、最小限の権限から始めて必要に応じて上げると安全です。
権限付与の方法
準備するもの
- Googleアカウントのメールアドレス(Gmailでなくても、Googleアカウントである必要があります)
- 対象のプロパティ(サイト)がSearch Consoleに登録・選択されていること
手順(簡潔なステップ)
- Search Consoleにログインします。
- 左メニューから「設定」を選びます。
- 「ユーザーと権限」をクリックします。
- 画面右上の「ユーザーを追加」ボタンを押します。
- 追加したいユーザーのメールアドレスを入力し、権限(オーナー/フル/制限付き)を選びます。
- 「追加」をクリックすると、権限が付与されます。追加後に対象ユーザーへ通知メールが届き、アクセスは即時反映されます。
権限の選び方(具体例で説明)
- 運用担当者に全ての操作を任せる場合:フル権限を付与します。例)サイトの問題確認やURL削除を依頼する外部担当者。
- データ確認だけしてもらう場合:制限付きにします。例)クライアントが検索パフォーマンスを確認するだけの場合。
- 新しいオーナーを設定する場合:オーナー権限を付与します(オーナーは他のユーザー管理ができます)。
よくある注意点と対処
- 入力するメールがGoogleアカウントでないと追加できません。相手にGoogleアカウントを作ってもらうか、別のアドレスを使用してください。
- すでに同じメールでアクセスがある場合は、権限の変更で対応できます。
- 権限削除や変更は同じ「ユーザーと権限」画面から行えます。誤って付与した場合はここで取り消してください。
必要に応じて、追加する際の文面例や手順のスクリーンショット案内も作成できます。ご希望があればお知らせください。
注意点
権限は業務に応じて選ぶ
ユーザーに付与する権限は、その人の業務に合わせて選びます。例えば、記事の修正だけする編集者には「制限付き」や「フル」で十分です。サイト構成や所有者設定を変更する開発者には「フル」まで与える例が多いです。オーナー権限は最小限にとどめます。
オーナー権限のリスク
オーナーはプロパティの追加・削除や他ユーザーの管理を行えます。誤操作や悪意ある操作があるとサイト全体に影響します。信頼できる人だけに付与し、必要が終わればすぐに取り消します。
実務での注意点(チェックリスト)
- 最小権限の原則を守る:必要な権限だけ与える。
- 一時的アクセスは期限を設ける:作業完了後に削除する。
- 2段階認証を有効にする:アカウント乗っ取り対策になる。
- 定期的に権限を見直す:不要なアカウントは削除する。
- 操作ログや通知を確認する:誰が何をしたか把握する。
所有権移行時の注意
オーナーの移行は慎重に行います。新しいオーナーに必要な手順(確認メールや追加手続き)を伝え、移行前に現在の設定をバックアップや記録で残します。
テストと文書化
大きな設定変更はまずステージング環境で試します。権限の変更や手順はチームで共有し、手順書を残すと安心です。
まとめ
ここまでで、Google Search Consoleの権限設定の基本と注意点をご説明しました。重要なポイントを分かりやすく振り返ります。
- 権限の違いを把握する:オーナーは全ての操作と設定変更が可能、フルアクセスはほとんどのデータと操作が可能、制限付きは閲覧中心です。用途に合わせて最小限の権限を付与してください。
- 与える相手を選ぶ:外部の業者やスタッフには必要な範囲だけ権限を付与します。作業完了後は速やかに権限を見直してください。
- 管理の習慣を作る:定期的にアクセスを確認し、所有権の確認やプロパティの種類(ドメイン/URLプレフィックス)を正しく設定します。権限変更はログに残すと安心です。
- セキュリティとプライバシーに注意:個人情報を含むデータへアクセスする際は慎重にし、共有は最小限にとどめます。
これらを実践すれば、サイト運営とSEO対策が効率的に進みます。まずは現在の権限を確認し、不要なアクセスを整理することから始めてください。ご不明点があれば、具体的な状況を教えていただければ、さらに詳しくご案内します。












