はじめに
概要
本記事では、ハンドメイド作品を海外に向けて販売するための基本知識と、代表的な販売サイトの特徴をわかりやすく紹介します。Etsy、Pinkoi、minneなどの違いや、販売開始までの一般的な手順を丁寧に解説しますので、初めての方でもイメージしやすくなっています。
この記事の目的
・海外販売に興味はあるが何から始めればよいかわからない方に、具体的な第一歩を示します。
・主要なプラットフォームの強みと向いている地域を比較し、出品先選びの参考にしていただきます。
想定読者
・ハンドメイド作家で海外販売を検討している方
・自分の作品をもっと広く見てもらいたい方
・英語や決済、発送に不安がある初心者の方
次章以降で、「どの国に売るか」「販売までの手順」「おすすめサイトの特徴」を順に解説していきます。どうぞ気軽に読み進めてください。
ハンドメイドの海外販売は難しくない?基本イメージとターゲット国
背景:ハードルが下がった理由
かつては越境販売に専門知識や複雑な手続きが必要で敷居が高く感じられました。近年はEtsyなどの海外マーケットプレイスが登場し、出品テンプレートに沿って情報を入力するだけで販売を始められます。決済や配送の仕組みも整い、初心者でも取り組みやすくなりました。
主な購買層とターゲット国のイメージ
基本的には全世界を対象にできますが、主力は英語圏です。具体的にはアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど購買力が高く、ハンドメイド需要も大きいです。ヨーロッパや一部のアジア諸国も興味を持つ層がいます。
サイトごとの得意地域の違い
- Etsy:欧米中心。アクセサリーやヴィンテージ系が人気。
- Pinkoi:台湾・香港・東南アジアなどアジア圏に強い。
- Creema・minne:日本国内が中心だが、設定次第で海外購入も可能。
始めるときのポイント
言語は英語表記を用意すると有利です。送料や関税を明確にし、発送ポリシーを分かりやすく書きましょう。写真は実物が伝わるように複数枚用意すると信頼につながります。
初心者でもできる!ハンドメイド海外販売の基本ステップ
まず全体像をつかむ
海外販売は特別な資格は不要です。流れを段階ごとに確認すると取り組みやすくなります。
1. ターゲット国・地域をイメージする
英語圏(アメリカ・イギリスなど)かアジア圏(台湾・香港・東南アジアなど)かで売れ筋や価格感が変わります。例:軽くて輸送費が安いアクセサリーは海外向きです。
2. 販売したい商品を決める
ターゲット層に合うジャンル、価格帯、デザインを選びます。価格は送料や手数料を含めて計算してください。
3. 販売プラットフォームを選ぶ
Etsy、Pinkoi、minne、Creema、Shopifyなど特徴が違います。まず1〜2サイトに絞って出品を始めると管理が楽です。
4. アカウント作成・ショップ開設
プロフィール、ショップ名、返品や発送ポリシーを明確にします。信頼感が売上に直結します。
5. 商品ページ作成
写真は複数角度で、自然光で撮影すると印象が良くなります。説明文は使い方・サイズ・素材・注意点を丁寧に書き、キーワードを意識した短いタイトルにします。自動翻訳や通貨表示機能を活用すれば英語が苦手でも出品できます。
6. 注文が入ったら梱包して海外発送
緩衝材でしっかり梱包し、追跡番号を付けて発送します。税関書類や禁制品に注意し、発送方法と到着目安を購入者に伝えます。
少しずつ慣れて、写真や説明を改善しながら販路を広げていきましょう。
海外向けハンドメイド販売におすすめの主要サイト一覧
ここで紹介するサイト
Etsy、Pinkoi、minne、Creema、iichi、Shopify、BASE、STORES、メルカリShopsの特徴を分かりやすく解説します。出品の手軽さ、海外顧客へのリーチ、運営の自由度で比較してください。
Etsy(エッツィー)
世界中の購入者が集まるマーケットプレイスです。ハンドメイドやヴィンテージが得意で、海外発送や多通貨表示に対応します。海外ブランドを目指す人に向きます。出品が比較的簡単で、検索で見つかりやすい点が強みです。
Pinkoi(ピンコイ)
アジア圏に強いデザインマーケットです。台湾や中国、本当にデザイン性の高い商品を好む層に届きます。日本語と中国語に対応するので、アジア顧客を狙う方におすすめです。
minne/Creema/iichi
これらは日本国内で人気のハンドメイドマーケットです。国内顧客中心ですが、Creemaは英語ページや国際配送の案内があり海外流通をサポートします。iichiは和の工芸や職人技に強く、作り手のストーリーが映えます。minneは出品のしやすさが魅力です。
Shopify
自分だけのオンラインショップを作れるサービスです。ブランドや長期的な販売を考える人向けで、デザイン自由度と集客の工夫が重要です。多言語や決済、配送設定を自分で整えられます。
BASE/STORES/メルカリShops
日本発の簡単ショップ作成サービスです。初期費用が低く、国内顧客の獲得がしやすいです。海外販売は個別に設定や連携が必要な場合が多いので、まずは国内で基盤を作るのに向いています。
選び方のポイント
- すぐに海外へ出したいならEtsyやPinkoi
- 国内で実績を作ってから進出するならminneやCreema
- ブランドを育てたいならShopify
- 手軽さ重視ならBASEやSTORES
各サイトの規約や送料、決済方法を確認して、販売戦略に合うものを選んでください。
Etsy(エッツィー) – 世界最大級のハンドメイドマーケット
特徴
Etsyはアメリカ発のハンドメイド・ヴィンテージ・クラフト素材を扱う世界的なマーケットプレイスです。利用者は約9,000万人規模で、特にアメリカやヨーロッパの購入者が多く、海外向け販売に向いています。自動翻訳や複数通貨対応があり、英語が苦手でも出品しやすいインターフェースです。
メリット
- 海外の大きな市場に届くため販売機会が増えます。
- 日本の高いクオリティは差別化になりやすいです。
- 自動翻訳や決済機能で始めやすい。
デメリット
- 英語表記や海外発送、関税の基本知識は必要です。
- 出店審査や出品規制が強化されているので規約は確認してください。
出品のポイント
- 商品タイトルと説明を英語でわかりやすく書き、写真を明るく複数用意します。
- 送料は実測に基づき設定し、国ごとの配送日数を明示します。
送料と関税対応
- 国際送料は地域別に料金を分け、追跡や補償の有無を選べます。関税は購入者負担が一般的ですが、発送前に説明して誤解を防ぎます。
集客と運営のコツ
- キーワード(英語)を意識したSEO、SNS連携で露出を増やします。レビュー対応は丁寧に行いリピーターを増やします。
向いている人
- 海外の顧客とのやり取りを楽しめる人、英語での説明や発送管理を学ぶ意欲がある人に向きます。
Pinkoi(ピンコイ) – アジア圏に強いデザインマーケット
概要
Pinkoiは台湾発のデザインマーケットです。台湾・香港・シンガポール・日本を中心に支持があり、デザイン性の高い雑貨やアート作品、和風テイストと相性が良い商品がよく売れます。ブランドの世界観を大切にする出店者に向いています。
特徴と向いている作家
- デザイン系、アート系、雑貨系の作品に強い。例:陶器、テキスタイル、紙もの、アクセサリー。
- アジアの感性に合う和風・ナチュラル・ミニマルな作風が好まれます。
- ブランドページで世界観を伝えやすく、ショップの見せ方が評価されます。
出店のポイント(具体例)
- 商品写真は生活シーンを含めて複数枚用意する(例:和風の小皿は茶碗や箸と一緒に撮る)。
- 商品説明は日本語に加え英語や簡体字・繁体字を用意すると購入率が上がります。短いフレーズで特徴を伝えてください。
- 価格設定は送料を含めた実収入をイメージする。追跡付き発送を推奨します。
決済・対応・ブランディング
決済は主要カードや地域別の決済に対応します。問い合わせには丁寧かつ迅速に返信し、発送期日や返品ポリシーを明確にしておくと信頼を得られます。定期的に新作を出してショップを更新すると、ブランド認知が育ちます。
Pinkoiはアジア中心にブランドを育てたい作家に特におすすめできるマーケットです。
minne(ミンネ) – 日本最大級だが海外からも購入可能
minneとは
minneは国内向けのハンドメイドマーケットで、作家登録から出品までが簡単です。日本語での運用が中心のため、国内の買い手に強くアピールできます。
出品の特徴
・商品ページは写真と説明が中心で見やすい。具体的な使用例やサイズ表記を入れると購入につながりやすいです。
・手数料は販売価格に対してかかります。価格設定は国内需要を意識して決めましょう。
海外からの購入について
海外からの注文は可能ですが、全ての買い手が見つけやすいわけではありません。海外向けに販売したい場合は商品説明に英語表記を併記すると効果的です。
配送と関税の注意点
国際配送は追跡や補償の有無を明記してください。発送方法や発送元が日本であること、関税がかかる可能性を購入者に伝えましょう。
翻訳と決済方法
自力で英訳するか、簡単な英語フレーズを用意します。決済は基本的に日本円対応が多く、海外カードでの決済可否を確認してください。
集客のコツ
SNSで作品の背景や制作過程を発信し、英語や簡単な中国語で紹介すると海外の目に留まりやすくなります。イベント出展情報や再入荷情報をこまめに更新しましょう。












