はじめに
この資料の目的
本資料は、Webサイト制作の受注に使う「提案書」の作り方をわかりやすく整理したものです。検索上位の記事や実務で使える知見を基に、初めて提案書を作る方でも使える構成と書き方を紹介します。
対象読者
- フリーランスのWeb制作者
- 制作会社の担当者
- Web制作の業務を始めたばかりの方
具体例を交えながら、実践的なテンプレートも掲載しますので、提案書の骨組みから文章の書き方、クライアントに刺さる見せ方まで学べます。
本章の内容
- この資料の全体像
- 提案書を用意する目的と効果
- 次章で扱う内容の予告(構成、見せ方、テンプレート)
提案書を作る前に押さえておきたいこと
提案書は単なる見積もりではなく、クライアントの課題を解決する設計図です。ターゲット、目的、成果指標を先に整理しておくと、説得力のある提案になります。例えば、集客を増やしたい場合は目標数値や期間を明確にすると提案の説得力が高まります。
次章では、提案書の具体的な構成と作り方を詳しく解説します。
WEB制作「提案資料」の考え方・作り方~抑えておきたい基本のポイント~
1. 情報整理
クライアントから聞いたことをテキストで書き出します。目的(例:商品販売を伸ばす)と要望(例:デザイン重視、CMS導入)に分けて整理すると提案の軸が決まります。
2. 資料フォーマットを整える
表紙に案件名と要点を明記し、章立てをテンプレ化します。読み手は流れが分かれば安心します。
3. 目的・ご要望の明文化
冒頭で目的と要望を短く示します。実現方法の候補を併記すると信頼感が増します。
4. 方針の提示
全体方針(例:ユーザー導線を最優先)を明示します。一貫性があると理解が速まります。
5. サイトマップで全体構成を整理
ページ名と役割を示します。必要なコンテンツ(テキスト、画像、フォーム)も併記すると抜けが減ります。
6. ワイヤーで完成イメージを伝える
主要ページのレイアウト案を載せます。手描きでもOKで、認識合わせが主目的です。
7. 制作における具体的ポイント
デザイン方針、CMS選定、レスポンシブ対応などを理由付きで説明します。例えばCMSは更新頻度で選びます。
8. 概算見積り
ページ数・機能・工数を基に大枠の費用を示します。範囲外の追加費用も明示します。
9. 概算スケジュール
企画、デザイン、開発、検収、公開の各フェーズの目安を提示します。クライアントの都合も反映します。
【即実践】Web制作提案書の例と作成テンプレート|受注率が3倍にアップ
はじめに
提案書は受注を左右します。ここでは必須7要素の説明、書き方のコツ、具体的なテンプレートと記載例を示します。初めての方でもすぐ使えるようシンプルにまとめました。
提案書に必ず含める7つの要素
- 表紙:案件名・提出日・担当者。第一印象を整えます。
- 導入(要約):自社の価値と提案の結論を一段落で示す。短く明確に。
- 自社の強み:具体的な実績(業界・KPI)を数字で示すと説得力が増します。
- 現状分析と課題整理:クライアントの状況、原因、優先順位を整理します。
- 提案内容:戦略→主要施策→画面や機能の概要の順で示す。羅列にしないこと。
- スケジュール:マイルストーンを月単位で。納期とレビューのタイミングを明示。
- 費用:項目別に分け、オプションと保守費を明記。合計金額を強調。
- 会社概要:連絡先と担当者プロフィール(表紙と重複しても可)。
導入で自社の価値をコンパクトに伝える
例:「BtoBの受注率向上に特化した設計で、過去3年で平均CVRを1.8倍に改善した実績があります。本提案では貴社の問い合わせ増加を最優先に、短期間で効果を出す施策を提示します。」短く実績と目的を伝えると読み手が続きを読みたくなります。
現状分析・課題整理の進め方
- 与件を箇条書きで整理(ターゲット、既存CMS、KPIなど)。
- データとヒアリングで現状を裏付ける。アクセス数や離脱率などを提示。
- 課題を3つ以内に絞り、優先度を付ける。理由も付けて説明します。
課題解決の戦略・コンセプト提示
制作内容の羅列ではなく、解決の仕組みを示します。例:「『導線最適化×信頼訴求』でファーストビューから問い合わせまでの流れを短縮します。」戦略→具体施策→期待効果の順に書くと分かりやすいです。
テンプレート構成(記載例)
- 表紙
- 目次
- 導入(要約)
- 現状・課題(データ付き)
- 提案(コンセプト、施策、ワイヤー例)
- スケジュール
- 費用見積
- 会社概要
各セクションに短い説明文と図や数値を加えるだけで説得力が増します。












