目次
はじめに
概要
本ドキュメントは、WebサーバーやWebアプリケーションの検査に関する情報を分かりやすくまとめたものです。検索意図の分析結果や、実際に使える診断手法、無料で利用できるツールの紹介、検査項目と推奨対策を中心に解説します。
目的
読者が自分で基本的な脆弱性の確認や簡易診断を行えるようにすることを目的としています。専門家に頼む前の準備や、日常的なセキュリティチェックの習慣化にも役立ちます。
対象読者
・個人でサイトを運営する方
・中小企業の担当者
・セキュリティ初心者で基礎を学びたい方
本記事の構成
第2章で無料ツールの使い方やおすすめを紹介し、第3章で具体的な検査項目と診断手法を丁寧に説明します。実践しやすい手順を重視しているため、初めての方でも取り組めます。
注意事項
診断は必ず自分が管理するサイトで実施してください。他者のサイトに対する無断検査は法的問題を招きます。
Webサイト脆弱性診断を無料で行う方法:おすすめツール、使い方
はじめに
まず、診断は対象サイトの所有者から必ず許可を得てください。無断で行うと違法になります。ここでは無料で使える代表的なツールと、簡単な手順をわかりやすく説明します。
OWASP ZAP(汎用)
- 概要:無料で使えるGUIの診断ツールです。初心者向けのツールも豊富にあります。
- インストール:公式サイトからダウンロードして起動します(Windows/Mac/Linux対応)。
- 使い方:ブラウザをZAPのプロキシに設定し、サイトを操作して「Spider」でクローリング、その後「Active Scan」で脆弱性を検出します。
- 結果確認:発見項目ごとに説明と対処案が表示されます。まずは優先度の高い問題から対応してください。
WPScan(WordPress専用)
- 概要:WordPressのテーマやプラグイン、バージョン漏洩をチェックします。コマンドラインで動きます。
- 使い方例:wpscan –url https://example.com –enumerate vp,vt,tt
- ポイント:APIトークンを使うと詳細なデータが取得できます。
その他の無料ツール
- Nikto:公開Webサーバーの一般的な脆弱性をチェックします。コマンドラインで手早く使えます。
- Nmap(NSEスクリプト):ポートスキャンやサービスの脆弱性を調べます。
- SSL Labs:SSL/TLS設定の評価に便利です。
- securityheaders.com:HTTPヘッダーの設定状況を確認します。
診断の簡単な手順
- 許可を得る
- バックアップを用意する
- スキャンを行う(まずは非破壊の受動スキャン)
- 結果を精査し、誤検知を除外する
- 修正して再スキャンする
診断後の対策例
- サーバーやCMSのアップデート
- WAFやファイアウォールの導入
- セキュリティヘッダー(Content-Security-Policy等)の設定
- 問題箇所のコード修正と再検査
注意点
- 無料ツールは誤検知が起きやすいので報告を鵜呑みにせず確認してください。
- AIエンジン搭載の診断ツールは検出精度が高い場合がありますが、最終判断は人が行ってください。
以上が無料ツールを使った基本的な流れです。ご希望があれば、OWASP ZAPやWPScanの具体的な操作手順(スクリーンショット付き)も作成します。
Webアプリケーション診断とは|検査する7項目と診断手法を解説
Webアプリケーション診断とは
Webアプリケーション診断は、サイトやサービスが持つ脆弱性を見つけ出す作業です。攻撃者に悪用される前に問題を洗い出し、対策を立てます。具体的には入力の受け取り方やファイルの扱い、認証の仕組みなどを点検します。
検査する7項目
- SQLインジェクション
- 入力に悪意ある文字列を入れてデータベースを不正操作できないか確認します。例:検索欄に”‘ OR ‘1’=’1″を試す。
- OSコマンドインジェクション
- 外部コマンドを呼ぶ箇所でコマンドを注入できないかを調べます。例:ファイル名に”; ls”などを入れるテスト。
- ディレクトリトラバーサル
- “../”などで上位フォルダにアクセスできないかを検査します。例:ダウンロードURLに”../etc/passwd”を入れる。
- クロスサイトスクリプティング(XSS)
- 表示する入力にスクリプトが混入して実行されないかを確認します。例:コメント欄に”alert(1)”を入れて検査。
- 認証・認可の不備(強制ブラウジング含む)
- 権限のないページに直接アクセスできないか、URLを変えて確認します。
- セッション管理の弱さ
- セッションIDの固定化や長すぎる有効期限などをチェックします。
- ファイルアップロードの不備
- 危険なファイルをアップロードして実行されないか、拡張子偽装で検査します。
主な診断手法
- 自動スキャンツールの利用:短時間で広範囲をチェックできますが、誤検知もあります。
- 手動テスト:ツールで検出しにくい論理的な脆弱性を人が確認します。
- 構成確認:古いソフトや未適用のパッチ、不要なポート開放を点検します。意図しない公開がないかを確認します。
- ソースコードレビュー:潜在的なミスや不適切な入力処理を直接探します。
推奨される対策(簡潔)
- 入力は必ずサニタイズ・エスケープする。プレースホルダでSQLを組むと安全です。
- アップロードは拡張子とMIME、実行権限を厳格に制御する。
- 認証・認可は最小権限で設計し、重要ページはサーバ側で再確認する。
- ソフトは定期的に更新し、セキュリティパッチを適用する。
必要に応じて、より詳しい検査手順やツールの使い方もご案内できます。












