はじめに
本書の目的
本ドキュメントは、OutlookのWeb版(Web Outlook)を初めて使う方や、もっと便利に使いたい方に向けて作成しました。基本的な使い方から便利機能まで、日常的な操作を中心に分かりやすく解説します。
誰に向けた記事か
- 職場や学校でメールを使う初心者の方
- PCやタブレット、スマートフォンのブラウザでメールを管理したい方
- デスクワークの効率を上げたい方
本書で学べること
- Web版の特徴とメリット(インストール不要でどの端末でも使える点など)
- ログイン方法と初期設定の手順
- 受信トレイ、送信、フォルダー管理、カレンダーなどの基本機能
- 実務で役立つショートカットやピン留めなどの便利機能
前提条件
Microsoftアカウントとインターネット接続があればすぐに始められます。特別なソフトのインストールは不要です。
次章では、まずWeb版Outlookとはどのようなサービスかを丁寧に説明します。
Outlook Web版とは
概要
Outlook Web版は、ブラウザだけで使えるメールと予定表のサービスです。ソフトのインストールは不要で、Microsoftアカウントでサインインするだけで利用できます。どのパソコンからでもメール、カレンダー、連絡先を管理できる点が特徴です。無料で使える個人向けの機能と、企業向けのExchange Onlineと連携する機能があります。
主な特徴
- インストール不要:ブラウザで開くだけで使えます。例えば、出先のパソコンからでも同じ操作でメール確認できます。
- メール、カレンダー、連絡先を一画面で管理できます。メールから予定を作る、連絡先にすぐメールを送るといった操作が簡単です。
- 添付ファイルはOneDriveと連携しやすく、大きなファイルも共有しやすいです。
利用例
- 自宅のパソコンで作業中に外出先のカフェで同じアカウントにログインして続きを確認する、といった使い方が便利です。
- チームで共有するカレンダーに予定を入れて、会議の調整を行えます。
セキュリティと注意点
サインインにはMicrosoftアカウントを使います。二段階認証を設定すると安全性が高まります。公衆Wi‑Fiで使うときは、ログアウトを忘れないようにしてください。
対応プラン
個人向けの無料アカウントでも基本機能を利用できます。法人向けはMicrosoft 365やExchange Onlineのプランで追加機能が使えます。
Outlook Web版のログイン方法
はじめに
Outlook Web版へログインする基本手順を、シンプルに説明します。個人用(outlook.com/hotmail.com)と職場・学校用(Microsoft 365)で流れは似ています。
ログイン手順(手順を追って)
- ブラウザで「outlook.com」または組織から指定された URL を開きます。
- サインイン画面でMicrosoftアカウントのメールアドレスを入力します(例:yourname@outlook.com、会社のメールなど)。
- 次へを押し、パスワードを入力してサインインします。
- 二段階認証を設定している場合は、スマホの認証コードやアプリで確認コードを入力します。
- 「サインインしたままにする」を選ぶと次回から簡単に入れますが、公共の端末では選ばないでください。
ログインできないときの対処法
- パスワードを忘れた場合:サインイン画面の「パスワードを忘れた場合」からリセットを行います。メールやSMSで確認コードが届きます。
- アカウント復旧:案内に従って本人確認情報(以前使ったパスワードや登録情報)を入力します。
- ブラウザ・接続の確認:キャッシュを消す、別のブラウザやプライベートウィンドウで試す、ネットワークを確認します。
- 組織アカウント:会社や学校の管理者にロック解除やリセットを依頼してください。
セキュリティのポイント
公共のパソコンや共有端末ではサインイン情報を保存しないでください。二段階認証を有効にすると安全性が高まります。
基本機能の紹介
メール機能
- 新規メール送信
- 「新規作成」ボタンで素早く作成できます。宛先入力欄は候補が表示されるため、連絡先を選ぶだけで完了します。件名と本文を入力し、送信ボタンを押すだけで送信できます。
- 受信メールの整理
- フォルダーやカテゴリで振り分けできます。重要なメールはピン留め、既読・未読で表示を切り替えられます。検索バーでキーワードや差出人を指定すると目的のメールがすぐ見つかります。
- ハイパーリンクの自動挿入
- 本文にURLを貼り付けると自動でリンクになります。文字列にリンクを埋め込むこともでき、読みやすいメールが作れます。
カレンダー機能
- 会議予定の作成・共有
- 日付と時間を選び、タイトルや場所を入力して予定を作成します。参加者を招待すると、相手のカレンダーに招待メールが届きます。
- スケジュールアシスタント
- 参加者の空き時間を自動で表示し、調整しやすくします。最適な時間帯を選ぶ手間が減ります。
- 辞退イベントの表示設定
- 予定を辞退した場合でも表示の有無を切り替えられます。自分の予定表を見やすく保てます。
- メール画面からの予定表表示
- メール画面で予定表を横に表示し、メッセージを見ながら予定を確認できます。予定の参照や予定追加がスムーズです。
連絡先管理
- 連絡先をグループ化して保存できます。よく使う連絡先はお気に入り登録で上に表示します。メール作成時に連絡先を選ぶだけで宛先入力が完了し、効率よく送信できます。
Outlook Web版の便利機能5つ
Outlook Web版には日常の作業を効率化する便利な機能がいくつもあります。ここでは特に実用的な5つを、使い方や活用例とともにわかりやすく紹介します。
1. キーボードショートカットでフォルダー移動
設定でキーボードショートカットを有効にすると、マウス操作を減らして素早くメールを整理できます。例えば「移動」コマンドを使えば、選択したメールを目的のフォルダーへ一気に送れます。設定画面で一覧を確認し、よく使う操作を覚えると処理が格段に速くなります。
2. メールのピン留め
重要なメールは受信トレイの上部にピン留めできます。ピンをクリックするだけで固定でき、見逃しを防げます。スマホアプリでも同じメールが上部に表示されるので、外出先でも重要メッセージをすぐ確認できます。
3. 辞退したイベントを残す設定
招待を辞退してもカレンダー上にイベントを残す設定があります。過去に辞退した予定も後から参照できるため、会議の履歴ややり取りを振り返る際に便利です。招待への応答時に表示されるオプションから選べます。
4. メール画面からの素早い連携
メール表示のまま予定表やOneNote、付箋(Sticky Notes)などをサイドパネルで開けます。受信メールを見ながら予定を作成したり、メモを残したりできます。画面を切り替えずに作業を進められるため、マルチタスクの効率が上がります。
5. 予定表の「保存されたビュー」
表示方法やフィルターをカスタマイズしてその状態を保存できます。例えば「チーム会議用」「個人作業用」などビューを複数作っておき、用途に応じて切り替えるだけで最適な表示になります。日常の切り替えがスムーズになります。












