StudioのCMSでタグ絞り込み機能を徹底的に活用する方法

目次

はじめに

本記事の目的

本記事は、Studioというノーコードのウェブサイトビルダーで提供されるCMS機能における「タグ」を使ったコンテンツ絞り込み方法をやさしく解説します。タグの仕組みや実装手順、注意点まで順を追って説明しますので、実務で使える知識が身につきます。

対象読者

  • Studioを使い始めた方
  • CMSでコンテンツを分類・表示したいウェブ制作者
  • ノーコードでタグ絞り込みを実装したいデザイナー

この記事で学べること

  • StudioのCMSモデルとタグの基本的な関係
  • タグを使った絞り込みの実装フロー
  • タグ設定で注意する重要プロパティ
  • マルチセレクトの活用例とSEOとの連携方法

進め方と前提

記事は実際の画面例や具体的な手順で進めます。Studioの基本的な操作(プロジェクト作成やCMSへのアクセス)ができる前提です。専門用語はなるべく避け、具体例を交えて説明します。ご自身のサイトに合わせて読み進めてください。

StudioのCMS機能とタグ絞り込みの概要

CMS機能とは

StudioのCMSは、ブログやお知らせ、商品一覧などのコンテンツをノーコードで管理・表示できる仕組みです。管理画面から項目を追加・編集すると自動で一覧や詳細ページに反映されます。技術的な作業を減らし、運用の負担を軽くします。

タグ絞り込みの仕組み

タグはアイテムに付ける短いキーワードです。閲覧者は一覧ページでタグを選ぶと、該当するアイテムだけを表示できます。一般的に「タグでのフィルタ」が効き、選択した条件に合う項目だけを素早く探せます。複数タグで絞り込む場合は、サイト設計により「どれかに該当(OR)」や「全てに該当(AND)」の動作を切り替えます。

利用シーン(具体例)

  • ブログ:テーマ別にタグを付けて読者が興味のある記事を見つけやすくする
  • お知らせ:重要度やカテゴリで絞って過去情報をさかのぼりやすくする
  • 商品一覧:素材や用途でフィルタし購入候補を絞る

利点と注意点

利点は、閲覧者が欲しい情報に短時間で到達できる点です。運営側はタグ設計が未整備だと検索性が落ちる点に注意してください。タグは簡潔で一貫性を持たせると効果が高まります。

CMSモデルの種類と役割

モデルの種類(代表例)

  • コレクションタイプ(複数の同種コンテンツ)
    例:ブログ記事や商品一覧。多数のアイテムを管理します。
  • シングルトン(単一ページや設定)
    例:サイトのトップページやサイト設定。1件だけ持ちます。
  • カスタムタイプ(自由に定義)
    例:タグやカテゴリなど、構造を自由に作れるモデルです。
  • アセット(画像やファイル)
    メディアを別管理し、複数モデルで共有します。
  • リファレンス(参照フィールド)
    別モデルを紐づけて関係を表現します。

タグ管理にカスタムタイプが向く理由

タグはシンプルで再利用性が重要です。カスタムタイプなら「名前」「スラッグ」「説明」「色」など最小限のフィールドで管理できます。例:ブログ記事モデルはタグを参照フィールドで持ち、タグ側で名称を変えれば全記事に反映されます。

設計のポイント

  • フィールドは必要最小限にする(検索や表示に使う項目を優先)
  • スラッグは一意にして検索しやすくする
  • 表示用の色やアイコンを持たせるとUIで便利
  • 参照で紐付けることでデータ重複を避け、更新を楽にする

これらを踏まえ、タグはカスタムタイプで設計すると運用と検索が扱いやすくなります。

タグ絞り込み機能の実装方法

概要

タグ絞り込みは4つのステップで実装します。ここでは具体的な手順と注意点をやさしく説明します。

ステップ1:テンプレートとモデルの準備

CMSで「ニュース・お知らせ」テンプレートを選びます。記事モデルには例として「タイトル」「本文」「タグ」「カテゴリ(slug)」を用意します。カテゴリモデルは「名前」「slug」を持たせると扱いやすいです。具体例:記事にタグ“イベント”、カテゴリ“社内”を付けるイメージです。

ステップ2:一覧ページのリンク編集

一覧ページに表示するカテゴリ一覧のリンクを編集します。リンク先はカテゴリのslugやIDを含むURLにします(例:/news?category=company)。クリック時は該当カテゴリのslugで記事を絞り込み、一覧を再描画します。フロントではクエリ読み取り→フィルタ適用の流れです。

ステップ3:タグページのリンク設定

タグページも同様にタグのslugをURLに含めます(例:/tags/event)。タグクリック時はタグフィルタで関連記事を表示します。タグとカテゴリを組み合わせた絞り込みも可能です(カテゴリ+タグでAND検索など)。

ステップ4:CMSアイテムの編集と確認

CMSのアイテム編集画面で新規記事やカテゴリを追加します。各記事に正しいslugやタグを設定し、一覧・タグページで期待通りに表示されるか確認します。テストとして複数タグやカテゴリを付けた記事で動作確認してください。

実装時の注意点

  • slugやIDの一意性を保つと絞り込みが安定します。
  • フロント側はURLのパラメータを基にフェッチする実装にすると拡張しやすいです。

タグ設定時の重要なプロパティ

標準プロパティと優先度

Studioのコンテンツでは、まずTitle(タイトル)、Cover(カバー画像)、Author(執筆者)、Tags(タグ)、slug(URLスラッグ)を用意します。特にTitleとslugは必須に近い形で設定します。

Tags(タグ)設定のポイント

  • 名前は短く具体的にします(例:「Python入門」「レシピ」)。
  • 正規化を行い、大文字小文字やスペースを統一します(例:「Python入門」→”python-intro”)。
  • 同義語はまとめておくと検索性が高まります。タグを定期的に整理してください。

slug(URL)の注意点

  • 英数字とハイフンを使い、全て小文字にします(例:”python-intro”)。
  • 日本語を使うと長くなったりエンコードされるので注意します。

カバー画像と執筆者

カバー画像はSNSでの表示に影響します。執筆者は表示名とプロフィールリンクを分けて設定すると管理が楽になります。

運用上のおすすめ設定

  • Tagsはマルチセレクト可能にしておくと柔軟です。
  • 必須フィールドや文字数制限を設け、入力ミスを減らします。
  • 定期的にタグ一覧を点検し、重複や表記ゆれを統一してください。

マルチセレクト機能の活用

概要

マルチセレクトはリスト要素にのみ紐付けられるフィールドです。記事に複数のタグやカテゴリー、関係するライター情報を表示したいときに適します。シングルセレクトがテキストや画像ボックスに使えるのに対し、扱える場所が限定される点をご理解ください。

主な使いどころ

  • タグの付与:記事に複数タグを登録して一覧表示や絞り込みに使えます。例:技術、キャリア、レビュー
  • カテゴリーの階層化:複数カテゴリーを併用する場合に便利です
  • ライター情報:共同執筆者や編集者を複数人表示する用途

設計時の注意点

マルチセレクトとシングルセレクトは後から変更できません。最初の設計で「この項目は複数必要か」を必ず検討してください。必要なら最初からマルチセレクトにし、そうでなければシンプルなシングルセレクトにします。

実装のヒント

  • 表示側では配列として扱い、順序を保持するか決めます。順序が意味を持つなら追加時にソート機能を入れてください。
  • フィルタでは部分一致やAND/ORを用途に合わせて選びます。多数タグでのAND検索は絞り込みが強くなる点に注意します。

UI/UXの配慮

選択肢が多い場合は検索ボックスや最近使った項目の表示を用意すると入力が楽になります。表示側はスペースを節約するために省略表示やツールチップを検討してください。

よくある課題と対処

  • 過剰なタグの乱立:統一ルールを作り、管理画面で候補を限定します。
  • パフォーマンス:大量データでの絞り込みはインデックス設計やキャッシュで改善します。

以上を踏まえ、初期設計での選択を重視して運用を始めてください。

SEO対策との連携

タグで検索意図に応える

タグは単なる分類ではなく、検索キーワードに近い語を用いると効果的です。例:レシピサイトなら「時短」「ヘルシー」など具体的な語を付けると、検索エンジンとユーザーの期待が一致します。

OGPとSNSでの見え方を整える

StudioでOGP画像やタイトルを設定すると、SNSでのシェア時に見栄えが良くなりクリック率が上がります。画像は横長(1200×630px目安)で、テキストは短く魅力的にします。

メタ情報と構造化データ

ページごとにタイトルとメタディスクリプションを設定してください。可能なら構造化データ(JSON-LD)を追加し、記事の種類や評価を明示すると検索結果での表示が良くなります。

内部リンクとタグページの最適化

タグページを適切に設計すると、サイト内の関連コンテンツ同士を結び付けられます。タグ一覧は説明文を添えてインデックス化させるか、薄い内容ならnoindexを検討します。

運用のポイント

タグは粒度を揃え、重複を避けてください。画像は軽量化し、モバイル表示を確認すると効果が高まります。定期的にタグ構成を見直して、ユーザーと検索エンジン両方の利便性を保ちましょう。

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