はじめに
本ドキュメントの目的
本ドキュメントは「webサイトをローカル保存する」方法を分かりやすくまとめることを目的としています。Webページやサイトを手元のパソコンに保存して、ネット接続のない場面でも閲覧したい方向けに書きました。
想定読者
- 記事や資料をオフラインで保存したい一般ユーザー
- 研究や仕事でWeb情報を整理したい人
- ブラウザ操作に慣れていない初心者
この記事で学べること
- Webページをローカルに残すための基本的な考え方
- ブラウザの標準機能を使う方法の利点と注意点
- Chrome拡張機能を使って「見たまま」を保存する方法(次章以降で詳述)
注意点(事前に知っておくこと)
- 著作権や利用規約に注意してください。保存して私的利用するのは問題ない場合が多いですが、配布や商用利用は別途許可が必要です。
- 動的に読み込まれるコンテンツ(動画や一部の画像、ログイン後のページ)は、そのまま保存できないことがあります。
- 保存先のディスク容量を確認してください。
以降の章で、具体的な手順や拡張機能の使い方を丁寧に解説します。
Webページをローカル保存する3つの基本パターン
以下では、代表的な3つの保存パターンを分かりやすく解説します。
1. 単一ページの保存(HTMLやPDF)
最も手軽です。ブラウザの「名前を付けて保存」でHTMLや「Webページ、完全/HTMLのみ」を選んだり、印刷メニューからPDFとして保存します。例:記事をあとで読むためにPDFで保存。利点は簡単で軽いこと、欠点は外部のスクリプトや一部の画像が正しく表示されない場合があることです。
2. ページを“完全保存”する(見たまま再現)
画像やスタイルシートを含めて一つのファイルにまとめる方法です。拡張機能(例:SingleFile)を使うと、表示どおりのHTMLにして保存できます。手順は拡張機能をインストールして、保存アイコンを押すだけ。利点は見た目が忠実に残ること、欠点は動的な動画や外部サービスは保存できない点と、ファイルサイズが大きくなる点です。
3. サイトを“丸ごと”クローンする
複数ページを一括で取得する方法です。専用ツール(例:HTTrack、wget)で開始URLを指定し、リンクをたどってダウンロードします。ブログやドキュメントサイトをオフラインで保管したい場合に便利です。ただし時間と容量を要し、ログインが必要な部分や動的生成ページは取得が難しいことがあります。サイトの利用規約やrobots.txtに注意してください。
どの方法を使うかは、保存したい量・目的(単ページを残すのか、見た目を重視するのか、サイト全体が必要か)で判断してください。
ブラウザ標準機能でWebページをローカル保存する方法
Google Chromeでの保存
- ショートカット:Windows/LinuxはCtrl+S、MacはCommand+Sで保存ダイアログを開きます。
- メニューから「名前を付けて保存」を選択しても同様です。
- 保存形式は主に3つ:
- 「ウェブページ、完全」:HTMLと関連する画像やCSSをフォルダにまとめて保存します。表示に近い状態を保てます。例:レシピや商品ページをそのまま保存したいとき。
- 「ウェブページ、HTMLのみ」:HTMLだけを保存します。画像やスタイルは外部参照のままなので簡易保存に向きます。
- 「ウェブアーカイブ(MHTML)」:1つのファイルに全てまとめて保存します。ファイル管理が簡単です。
Firefoxでの保存と特徴
- ショートカットは同じくCtrl/Command+Sで保存します。
- 読み取りビューが使える記事では本文だけをシンプルに保存できます。広告やメニューを取り除きたいときに便利です。
- ページ情報としてメタデータ(タイトルや作成日時など)も取得できます。
- 高い再現性が必要な場合は、ScrapBook XやSave Page WEなどのアドオンを使うと良いです。
Microsoft Edgeでの保存
- Chromeと同様にCtrl/Command+Sで保存ダイアログを開きます。
- メニューから「名前を付けてページを保存」を選べます。
- 「Webページ、完全」「Webページ、HTMLのみ」を選択可能です。
- Edgeのコレクション機能を使えば、複数ページや画像、テキストをまとめて保存・同期できます。
保存時の注意点
- 「完全」保存でも外部サービスの動的コンテンツは再現されないことがあります。ログイン状態や動画は保存されにくいです。
- 保存後に表示を確認し、欠けている画像やリンクがないかチェックしてください。
Chrome拡張機能で“見たまま”Webページをローカル保存する
拡張機能を使う理由
ブラウザ標準の保存では、遅延読み込みや動的に生成されるコメント欄などが欠けることがあります。拡張機能は表示された状態をそのまま取り込みやすく、再現性の高い保存ができます。
SingleFileの主な特徴
- ページ全体を1つのHTMLにまとめて保存します。画像やCSS、JavaScriptを埋め込みます。
- 自動スクロール機能で下まで読み込む長いページも取得できます。
- SNSの投稿やコメントなど、画面上に表示されている動的コンテンツをそのまま保存できます。
使い方(簡単ステップ)
- 保存したいページを開き、必要ならコメントや展開部分を表示しておきます。
- 拡張機能アイコン(SingleFile)をクリックします。
- 設定で「自動スクロール」や「外部リソース埋め込み」を必要に応じて有効にします。
- 保存ダイアログで名前を付けて保存します。
保存時のコツと注意点
- まず画面上に表示したい要素を展開しておくと確実です。
- 大きなページはファイルサイズが大きくなります。保存先の空き容量に注意してください。
- 認証が必要なページはログインした状態で操作してください。
よくあるトラブルと対処
- 画像が抜ける場合は、オプションで外部リソースの埋め込みを確認してください。
- 保存に時間がかかる場合は自動スクロールを一度オフにして短い範囲で試してから実行してください。
これらを参考にすると、画面で見たままのページを手軽に保存できます。












