はじめに
目的
本調査報告は「web とは何か」という検索キーワードに対して、基本的な理解を助けることを目的としています。専門用語をなるべく抑え、身近な例を交えて初心者にも分かりやすく解説します。
対象読者
これからWebについて学び始める方、用語の意味を確かめたい方、仕事や学習で基礎を整理したい方を想定しています。技術的な詳細を深掘りするよりも、全体像をつかむことに重きを置きます。
本書の範囲と制約
- Webの定義、仕組み、関連用語を中心に説明します。
- 図や具体的な操作手順は最小限にし、概念の理解を優先します。
- 最新のニュースや特定のイベントに関する内容は含めません。必要な情報があれば別途お問い合わせください。
読み方のポイント
章は基礎から順に配列しています。まず第2章で基本定義を確認し、第3章以降で仕組みや用語を順に学べます。章ごとに具体例を示しますので、実際のWebサイトやブラウザを操作しながら読むと理解が深まります。
期待できる成果
この報告を読むことで、Webが何で構成され、どのように情報がやり取りされるかの全体像をつかめます。以降の章で具体的な用語の意味や役割を丁寧に説明します。
Webの基本定義
Webとは何か
Webは「World Wide Web（ワールドワイドウェブ）」の略称で、インターネット上で情報を見たり配ったりするための仕組みです。蜘蛛の巣のように情報が結びつき、世界中の人と情報を共有できます。
具体的なイメージ
ニュース記事を読む、動画を再生する、オンラインで買い物する、SNSで写真を投稿する──これらはすべてWebを通じて行います。各ページはリンクでつながり、クリックすると別の情報へ移動します。
誰が使うか
個人、企業、教育機関、行政など、あらゆる主体が利用します。情報の発信も受信も簡単に行える点が特長です。
注意点（簡単に）
情報は誰でも発信できます。信頼性を確認する習慣を持つことが大切です。また、個人情報の扱いには注意が必要です。
Webの仕組みと技術的構造
全体の仕組み
Webは、ブラウザとWebサーバーがやり取りして成り立ちます。利用者はURLを入力したりリンクをクリックしたりしてブラウザから要求を送ります。DNSがドメイン名を機器の住所（IPアドレス）に変換し、ブラウザはその住所のサーバーに接続して情報を受け取ります。
HTMLと見た目（CSS・画像）
Webページの中身は主にHTMLで書かれます。HTMLは文書の骨組みを表します。見た目や色、配置はCSSが決めます。画像や動画、フォントなどは別ファイルで、それらを合わせてブラウザが画面に表示します。
ブラウザとサーバーのやり取り（リクエスト・レスポンス）
ブラウザがサーバーに「要求（リクエスト）」を送ると、サーバーは「応答（レスポンス）」でHTMLや画像を返します。応答には状態を示す番号（例：200は成功、404は見つからない）があります。クリックやフォーム送信で新しい要求が発生します。
動的なページとデータのやり取り
情報をその場で作るページは動的です。サーバー上のプログラムがデータベースから情報を取り出してHTMLを作ります。検索結果や会員ページ、ショッピングのカートが例です。
セキュリティ（HTTPS）
通信は通常HTTPで行いますが、暗号化されたHTTPSを使うと内容が第三者に見られにくくなります。アドレス欄の鍵マークで確認できます。
実際の流れの例
ニュースサイトで記事を開くと、ブラウザは記事のURLに対して要求を送り、サーバーは必要なHTML・画像を返します。ブラウザは受け取った情報を順に読み込み、見やすいページに組み立てて表示します。
Webで扱える情報の多様性
はじめに
Webは文字だけでなく、画像、動画、音声、表、地図、PDFなどさまざまな情報を扱えます。これにより、見る人の目的や状況に合わせて伝え方を変えられます。
主なメディアの特徴と例
- 文字（テキスト）：ニュース記事やブログの本文に使います。検索しやすく、読み取りやすい利点があります。
- 画像：商品写真や図解、イラストに使います。視覚的に情報を一瞬で伝えます。例：商品ページの写真。
- 動画：操作説明や講義、広告に適します。動きやナレーションで複雑な手順を示せます。例：組み立て動画。
- 音声：ポッドキャストや音声ガイドに使います。目を使えない場面でも情報を届けられます。例：ラジオ形式の解説。
- 表・地図・PDF：データ一覧、位置情報、印刷向け資料に便利です。例：イベントのタイムテーブル、地図案内。
メディアを組み合わせる利点
異なるメディアを組み合わせると、理解が深まりやすくなります。例えば、記事に図や動画を付けると難しい内容も分かりやすくなります。
アクセシビリティと配慮
すべての人が利用できるように、画像の代替テキスト（alt）や動画の字幕、音声の文字起こしを用意します。軽いファイルや遅延読み込みを使うと、読み込みが速くなり利用しやすくなります。
Webページとは
定義
Webページは、伝えたい情報を一枚にまとめてインターネット上で公開するコンテンツです。各ページはURL（住所）を持ち、文章・画像・動画などを含みます。一つで独立した情報でも、他のページとリンクして大きな構造を作ります。
主な構成要素
- 見出しや本文（読み手に伝える内容）
- 画像や図（視覚で補足）
- リンク（別のページや外部サイトへ移動）
- メタ情報（ページのタイトルや説明。検索や共有で使われます）
URLとアクセスの仕組み（簡単に）
URLはインターネット上の住所です。ブラウザにURLを入力すると、その住所にある情報を取りに行き、ページを表示します。専門用語を避けると「住所を指定して本を取り寄せる」とイメージできます。
リンクの役割
リンクはページ同士をつなぎ、読み手を導きます。目次やメニュー、関連記事のリンクで情報を見つけやすくします。リンクでサイト内を巡回すると、全体像が理解しやすくなります。
実例と活用
- 個人のブログ記事：経験や考えを一件ずつ公開
- 商品ページ：商品説明や写真、購入ボタンを一つにまとめる
- 会社の案内ページ：所在地や連絡先、事業内容を記載
作るときのポイント
見出しを分かりやすくし、短い段落で読みやすくします。画像には説明を付けて、スマートフォンでも見やすく調整します。目的を明確にすると、訪問者が欲しい情報にたどり着きやすくなります。
Webサイトの概念
概要
Webサイトとは、インターネット上にある複数のWebページの集合体です。個々のページはリンクでつながり、訪問者はページ間を移動しながら情報を得ます。ショッピングサイトや企業の紹介ページ、個人ブログなど身近な例が多くあります。
構成要素
主な要素はページ（HTMLなど）、画像や動画、スタイルを定義するファイル、そしてページ同士をつなぐリンクです。例えると、ページは本のページ、リンクは目次や索引のような役割を果たします。
種類と目的
サイトは目的で分かれます。商品を売るECサイト、会社を紹介するコーポレートサイト、情報を発信するブログ、作品を見せるポートフォリオなどです。目的に合わせて構成や機能が変わります。
ナビゲーションとリンク
分かりやすいメニューや内部リンクがあると訪問者は目的の情報にたどり着きやすくなります。パンくずリストや検索機能も役立ちます。
ドメインとホスティング
ドメインはサイトの住所、ホスティングは土地や建物に相当します。ドメイン名でアクセスし、サーバー上にファイルを置いて公開します。
コンテンツ管理と更新
CMS（例：ブログの管理画面）を使うと、専門知識が少なくても記事や画像を追加できます。定期的な更新で利用者の信頼を保てます。
モバイル対応とアクセシビリティ
スマートフォン対応や、読みやすさに配慮した設計は重要です。誰でも使えるようにすることで訪問者が増えます。
セキュリティの基礎
個人情報を扱う場合は暗号化（HTTPS）やパスワード管理が必要です。安全対策で利用者の信頼を守ります。
ホームページとWebサイトの違い
定義
ホームページはWebサイトの最初のページ、つまりトップページを指します。Webサイトは複数のページや画像、文書がまとまった集合体です。簡単に言うと、ホームページはサイトの「表紙」です。
たとえ話（本に例えると）
Webサイトを本に例えると、ホームページは表紙と目次にあたります。表紙で内容の雰囲気を伝え、目次から各章（個別ページ）へ案内します。
ホームページ（トップページ）の役割
- サイトの全体像を分かりやすく伝える
- 主要なコンテンツへのリンクを配置する
- 初めて訪れた人に信頼感や印象を与える
- 問い合わせ先や重要なお知らせを目立たせる
日本語での使われ方
日本では「ホームページ」がWebサイト全体を指す場合が多く、日常会話では混同されます。正確に伝えたいときは「サイト全体」「トップページ」と言い分けると誤解が少なくなります。
見分け方と実用例
- URLのルート（例: example.com）を開くと表示されるページがトップページです。
- 会社のサイトならトップページ→製品ページ→サポートページと階層が続きます。
- 個人の場合、「ホームページ」と言うと個人サイト全体を指すことが多いです。
実務での注意点
人に依頼するときは「トップページだけ作るのか」「サイト全体を作るのか」を明確に伝えてください。制作側と認識が一致すると無駄な手戻りを減らせます。
Webブラウザの役割
概要
WebブラウザはパソコンやスマホでWebページを見せるためのソフトです。Chrome、Safari、Firefox、Edgeなどが代表例です。使い手はURL（ページの住所）を入力したりリンクをクリックして、サーバーからHTMLや画像、動画などを受け取って画面に表示します。
ブラウザが行う主な仕事
- ネットワークでデータを取りに行く（サーバーへ要求を送る）
- 受け取ったHTMLやCSSを解析して、表示用の構造と見た目を作る
- JavaScriptを実行して動きを付ける
- 画像やフォントを読み込み、画面に描画する
- タブ管理、履歴、ブックマークなど使いやすさを提供する
内部で起きる流れ（簡単に）
- URLを入力してリクエストを送る
- サーバーがHTMLなどを返す
- ブラウザがHTMLを読み取り、ページの構造（DOM）と見た目（CSS）を組み立てる
- JavaScriptを実行して動的に内容を変える
- 最終的に画面に表示する
日常の具体例
- リンクをクリックすると、ブラウザは新しいページのデータを取りに行き表示します。戻るや進むで履歴をたどれます。
- タブを開けば複数のページを同時に扱えます。
- ブックマークでよく見るページを保存できます。
セキュリティとプライバシー
- HTTPSの鍵マークは通信が暗号化されている目印です。個人情報を送るときは鍵マークを確認してください。
- Cookieはサイトの設定やログイン状態を保存します。便利ですが管理が必要です。
- シークレットモードは履歴や一時ファイルを残さないための機能です。保存自体を完全に防ぐわけではありません。
拡張機能と開発ツール
- 拡張機能で広告を消したり翻訳したりできます。公式ストアから追加します。
- 開発者ツールでページの構造や動作を調べられます。Web制作や不具合確認で役立ちます。
モバイルとデスクトップの違い
- モバイルは画面サイズや操作方法に合わせて表示を変えます。通信環境が変わりやすい点にも対応します。
ブラウザは見た目の表示だけでなく、通信や実行、保護まで担う重要なソフトです。
インターネットとWebの関係性
インターネットとは
インターネットは世界中のコンピュータやスマホをつなぐ道です。情報を送ったり受け取ったりするための通信網で、電話回線や光ファイバー、無線などの技術で成り立ちます。道があれば車が行き来できるように、インターネットがあると機器同士が通信できます。
Webとは
Webはインターネット上で情報を配信・閲覧する仕組みです。ブラウザでページを開くときに使う仕組みで、文章や画像、動画をまとめて見られます。例えると、道の上に並ぶお店や看板のような存在です。
両者の関係性
インターネットが下地で、Webはその上で動くサービスです。道（インターネット）がなければお店（Web）は成り立ちません。逆に道だけでは情報は見られず、道に沿って情報を並べる仕組み（Web）があって初めて多くの人が便利に利用できます。
身近な具体例
・メールやオンラインゲームもインターネットを使いますが、必ずしもWebを介するとは限りません。
・ニュースサイトやネットショップはWebそのものです。ブラウザで見る典型例です。
日常での見分け方
ブラウザを開いてURLでページを見るのがWeb利用です。アプリが裏でデータを送るときはインターネット利用ですが、画面に表示される仕組みがWebかどうかで区別できます。
結び
インターネットは土台、Webはその上の便利な世界です。両方を理解すると、日々の使い方やトラブルの対処が分かりやすくなります。
