はじめに
目的
本記事は、Googleサーチコンソールの導入手順を初心者向けにわかりやすくまとめたガイドです。登録からサイト所有権の確認まで、実際に手を動かして進められるように具体的に説明します。
対象読者
- 自分のブログや会社サイトを検索結果で見つけやすくしたい方
- サイトの状態(インデックス状況やエラー)を自分で確認したい方
- WordPressや独自サーバーで運用している方
この記事で学べること
- ドメインとURLプレフィックスの選び方の違い(例を交えて解説)
- 所有権確認の方法比較(DNS・HTMLファイル・タグなど)
- WordPressやサーバーでの設定手順
- 導入後にまず確認すべき基本操作と見方
準備
Googleアカウントと対象サイトの管理権限があれば始められます。手順に沿って進めれば、導入はスムーズです。
進め方と所要時間の目安
短いサイトなら30分〜1時間、複数の設定やDNS変更が必要な場合は数時間かかることがあります。各章で手順を丁寧に解説しますので、落ち着いて進めてください。
Googleサーチコンソールとは?導入する目的
概要
Googleサーチコンソール(GSC)は、自分のWebサイトがGoogle検索でどのように表示され、評価されているかを確認できる無料の管理ツールです。検索結果での表示回数やクリック数、平均掲載順位などの実際のデータを把握できます。
主な機能
- 検索パフォーマンス:検索クエリごとの表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位を確認できます。
- インデックス状況:どのページがGoogleに登録されているか、登録されていない理由を知れます。
- クロールエラー検出:クロール不能や404など、検索エンジンが問題を見つけた箇所を教えてくれます。
- URL検査:特定ページのインデックス状況や最終クロール日を確認・再送信できます。
- サイトマップ送信:新しいページを早く認識してもらうためにサイトマップを送れます。
- モバイルユーザビリティ:スマホ表示の問題を検出します。
- セキュリティや手動対策の通知:マルウェアや手動ペナルティがあれば通知されます。
- 構造化データやリッチリザルトの診断:検索での見え方を改善できます。
導入する目的(具体例)
- 表示回数は多いがCTRが低い場合は、タイトルや説明を改善してクリックを増やせます。具体例:検索で上位だがクリックが少ないページはタイトルを魅力的に変えます。
- あるキーワードで表示はあるのに順位が低ければ、内部リンクやコンテンツの補強で順位改善を目指します。
- インデックスされないページやクロールエラーを早く見つけて修正し、検索流入を確保します。
- モバイルの問題があれば修正し、スマホユーザーからの流入を守れます。
導入すべきサイト
個人ブログ、コーポレートサイト、ECサイト、制作担当者やSEO担当者など、検索から集客を得たいすべてのサイトにおすすめです。無料で使えるため、まず導入してデータを見ながら改善を進めると効果が出やすいです。
サーチコンソール導入に必要なもの
まず用意する3つの基本
- Googleアカウント
- サーチコンソールはGoogleアカウントで管理します。個人用でもビジネス用でも問題ありません。
- 管理するWebサイトのURL
- サイトの正しいURL(https://やwwwの有無を含む)を用意します。ドメイン全体で管理するか、特定のURLから始まるプロパティにするかで手順が変わります。
- サーバーやCMSへの最低限のアクセス権限
- 所有権確認のため、次の操作ができる権限が必要です。
必要な具体的操作(例)
- HTMLファイルをサーバーのルートにアップロードできる
例:public_htmlやwwwフォルダにファイルを置ける権限 - サイトの内にメタタグを追加できる
例:テンプレートやヘッダー部分に追記できる編集権限 - DNSレコードを編集できる(ドメインプロバイダの管理画面)
例:TXTレコードを追加して所有権を確認する方法に必要
CMS(WordPressなど)の場合のポイント
- テーマ編集やヘッダー編集ができればメタタグでの確認が簡単です。プラグインを使うとより簡単に済みます。
- プラグイン追加の権限がないと、別の方法(サーバーへのファイルアップロードやDNS)を使う必要があります。
権限がない場合の対処法
- サーバー管理者やドメイン管理者に依頼して、所有権確認用のファイル・メタタグ・TXTレコードを追加してもらいます。
- 複数人で管理するサイトなら、手順と必要ファイルを明確に伝えるとスムーズです。
補足:準備しておくと便利なもの
- サイトのFTP/SFTP情報(ファイルアップロード用)
- DNS管理画面のログイン情報
- 使用しているCMSやホスティングのマニュアルや管理画面の場所
以上が、サーチコンソール導入前に準備しておくべき主要な項目です。準備が整えば導入作業はスムーズに進みます。
サーチコンソール導入の全体フロー
Googleサーチコンソールの導入は、次の3つのステップで完了します。順を追って説明します。
全体概要
- Googleアカウントでログイン
- サイトURLを登録(プロパティを選択)
- サイトの所有権を確認(検証)
ステップ1:ログイン
まずGoogleアカウントでサーチコンソールにログインします。個人のGmailでも作業できます。
ステップ2:サイト登録
サイトのURLを登録します。ここで「URLプレフィックス(例: https://example.com)」か「ドメイン(例: example.com)」を選びます。URLプレフィックスは特定のプロトコルやサブドメインに限定されます。分かりやすく言うと、httpsとhttpを別々に管理したいときはプレフィックスを使います。
ステップ3:所有権確認
代表的な方法は次の通りです。
– HTMLファイルをアップロード:サーバーにファイルを置くだけで簡単です。
– HTMLメタタグを埋め込む:既存のヘッダーにタグを入れます。CMS利用者に向きます。
– DNSレコードを追加:ドメイン管理画面でTXTを追加します。サイト全体を一度に確認できます。
– Googleアナリティクスやタグマネージャ経由:既に設置済みなら簡単です。
確認が終わるとサーチコンソールへの登録は完了し、データの計測が始まります。完了後はサイトマップを送信し、カバレッジや検索パフォーマンスをチェックしてください。
STEP1:Googleアカウントでサーチコンソールにログイン
準備
- Googleアカウントを用意します。持っていない場合は accounts.google.com で作成してください。会社で使うサイトは、業務用の共通アカウントを用意すると管理が楽になります。
ログイン手順(簡単4ステップ)
- ブラウザでサーチコンソールのページ(search.google.com/search-console)にアクセスします。
- トップの「今すぐ開始」ボタンをクリックします。
- 表示されるアカウント一覧から使いたいGoogleアカウントを選びます。複数アカウントがある場合は、目的のアカウントを選ぶかブラウザで切り替えて再試行してください。
- 選択するとサーチコンソールのダッシュボードに移動します。初回は案内が表示されますので画面に従って進めてください。
アナリティクスとの連携について
Googleアナリティクスと同じアカウントを使うと、後で連携設定がスムーズです。個人アカウントで管理するか、会社の共用アカウントで管理するかを事前に決めておくと権限管理が楽になります。
よくあるトラブルと対処
- アカウントが表示されない時:ブラウザのログインを確認し、別のウィンドウで accounts.google.com にログインしてから再読み込みしてください。
- 二段階認証が求められる時:指示に従って認証を行ってください。セキュリティ上の正常な動作です。
この章ではログインに絞って説明しました。次はプロパティの追加方法に進みます。
STEP2:プロパティを追加し、サイトURLを登録
概要
ログイン後に表示される「プロパティ追加」画面で、自分のサイトを登録します。登録方法は2種類あり、目的に合わせて選びます。
プロパティの種類と違い
- ドメインプロパティ
- ドメイン全体(例: example.com)を一括で管理します。
- DNSでの確認が必要です(ドメイン管理サービスでTXTレコードを追加)。
- URLプレフィックスプロパティ
- 特定のURL配下のみ計測します(例: https://www.example.com/blog)。
- 確認方法が複数あり、HTMLファイルアップロードやmetaタグ、Google Analyticsなどが使えます。
どちらを選ぶべきか
- ドメイン全体を管理したいならドメインプロパティを選びます。
- 初心者や特定のサブフォルダだけ見たい場合はURLプレフィックスが簡単です。
登録の簡単な手順
- プロパティ追加ボタンを押す。
- ドメインかURLプレフィックスを選ぶ。
- ドメイン名または完全なURLを入力する(http/httpsやwwwの有無に注意)。
- 指示に従って確認方法を実行する。
注意点
- URLは末尾のスラッシュやhttp/httpsで別物になります。正確に入力してください。
- DNS確認は反映に時間がかかることがあります。
STEP3:サイトの所有権を確認する
所有権確認とは
所有権確認は、サーチコンソールがあなたのサイトを操作・計測してよいかを証明する作業です。これによりデータ閲覧や問題通知、サイト改善のための操作が可能になります。
主な確認方法
- ドメインプロパティ:DNSにTXTレコードを追加する方法(推奨)
- URLプレフィックスプロパティ:HTMLファイルのアップロード、HTMLメタタグの設置、GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャーの利用
DNS(TXT)での確認手順(例)
- サーチコンソールでドメインプロパティを追加すると、TXTレコードの値が表示されます。
- お使いのドメイン管理サービス(例:お名前.com、さくら、Cloudflare)の管理画面にログインします。
- DNS設定で新しいTXTレコードを作成し、表示された値をそのまま貼り付けて保存します。
- サーチコンソールに戻り「確認」ボタンを押します。反映まで数分〜最大72時間かかることがあります。
HTMLファイルでの確認手順(例)
- サーチコンソールでHTMLファイルをダウンロードします。
- ウェブサーバーのルート(例:public_html)にそのファイルをアップロードします。
- 表示できるかブラウザで確認してからサーチコンソールで「確認」を押します。
よくあるトラブルと対処
- 反映が遅い:DNSの伝播待ちです。時間を置いて再試行してください。
- タイプミス:コピー時の余分なスペースや誤字に注意してください。
- アクセス権がない:サーバーやドメイン管理画面へアクセス権を持つ人に依頼してください。
どの方法を選ぶかは管理権限や使いやすさで決めてください。ドメイン全体を扱うならDNS(TXT)が最も確実です。












