はじめに
ハンドメイド作品の発送方法を決めるときは、まず「送料の安さ」「追跡・補償の有無」「サイズ・重さ」の3つを基準に考えると分かりやすいです。送料は作品の価格に直結します。アクセサリーや薄いポーチなど軽く小さい物は、安い定形・定形外やレターパック、スマートレターなどで抑えられます。一方、壊れやすい陶器やガラス、小さくても高価なアクセサリーは、追跡や補償のある宅配便を選ぶと安心です。
サイズと重さは、選べる発送方法を左右します。封筒で送れるか箱が必要かで、料金や梱包方法が変わります。郵便局が提供する方法と、民間の宅配業者が提供する方法を作品の性質に合わせて使い分けるのが基本です。
この記事では、まず基本の考え方を丁寧に説明し、その後に具体的な発送方法や作品別の選び方、決めるときのチェックリスト、比較例を順に紹介します。初めて発送する方にも分かりやすく、実践しやすい内容にしていますので、どうぞ気軽に読み進めてください。
よく使われる発送方法
普通郵便・定形外郵便
小さく軽い作品(ポストカード、薄い冊子、ステッカー等)を低コストで送れます。送料が安いのが利点です。一方で追跡や補償がありません。紛失や破損のリスクが気になる場合は、補強した封筒や追跡付き別手段を検討してください。
クリックポスト・ゆうパケット系
A4相当・厚さ3cm以内の作品に向きます。全国一律料金で追跡があります。配達は郵便受け投函が基本です。絵柄カードや薄手の本、複数枚セットの発送に便利です。厚みや重さの上限を超えないよう計量と測定を確認してください。
レターパック・宅急便コンパクト
ある程度の厚みがある作品(厚めの本、薄手の原画)に適します。追跡があり、対面受け取りや専用箱の利用が可能です。専用資材を使うことで梱包が簡単になりますが、サイズに合わせて入るか事前確認をしてください。
宅急便・ゆうパック
大きな作品、壊れ物、高額作品に向きます。追跡・補償・日時指定ができます。梱包に緩衝材を十分に使い、割れ物表示や上下表示を忘れないでください。配送業者によって取り扱いや料金が変わるため比較をおすすめします。
梱包のちょっとしたコツ
薄い作品は厚紙で補強し、水濡れ対策にOPP袋や防水素材を使います。複数作品は間に緩衝材を入れて動かないように固定します。追跡や補償が必要かどうかを発送前に判断すると安心です。
作品別の選び方の目安
アクセサリー・小物
- 厚さが3cm以内で壊れにくい作品は、追跡のあるクリックポストやゆうパケット系がおすすめです。送料が安く、ポスト投函で受け取りも簡単です。
- ガラスや陶器など割れやすいものは、宅配便(ヤマト宅急便・ゆうパック・佐川の飛脚宅配便など)を選びましょう。補償や配送中の扱いが丁寧なため安心です。
- 具体例:金属製のピアスはクリックポスト、ガラスのチャームはプチプチで包み宅配便。
布小物・ポーチ
- 薄く畳めるものはクリックポストや定形外郵便+緩衝材で十分です。かさばらないので送料を抑えられます。
- プレゼント用途やお客様に安心感を与えたい場合は、追跡ありのゆうパケットや宅配便を優先してください。配送状況が確認できるとトラブルが減ります。
- 具体例:薄手のコスメポーチはクリックポスト、ギフトラッピングする場合はゆうパケット。
大きめバッグ・インテリア雑貨
- サイズが大きいものは、ゆうパックや宅急便、飛脚宅配便など補償のあるサービスを選びます。取り扱いが丁寧で補償範囲も広いため安心です。
- 梱包は中の動きを抑えることを優先し、割れ物は二重包装にしてください。
- 具体例:布製トートはゆうパック(折りたたんでも大きい場合)、陶製の小さな置物は宅急便でしっかり梱包。
共通の注意点
- 重さと厚さは発送方法の分かれ目になります。3cmを目安に考えてください。
- 追跡の有無、補償の有無、料金のバランスで最適な方法を選びます。
- 梱包を工夫すると、より安い方法でも安全に届けられます(緩衝材・中身固定・水濡れ対策など)。
発送方法を決める時のチェックリスト
梱包前の基本準備
・実寸と重さを正確に測る(定形外やゆうパックは事前計測で料金差が出ます)。
・作品の写真を複数角度で撮る。配送事故時の証拠になります。
作品の価値を確認
・販売価格や思い入れが高ければ、追跡と補償のある方法を選びます。高額なら配送保険も検討してください。
壊れ物の扱い
・ガラス器や陶器などは緩衝材を多めに使い、二重梱包にします。壊れやすさが高ければ、追跡+補償付きが無難です。
送料と到着速度のバランス
・安さ重視:普通郵便・定形外。追跡や補償がない点を購入者に明示します。
・安心重視:宅急便・ゆうパック・レターパック(追跡あり)。到着の確実性を重視する際に選びます。
匿名配送と受取人ニーズ
・匿名配送が必要か確認します。匿名に対応するサービスを使えば個人情報を守れますが、補償条件を確認してください。
ラベル・連絡と記録
・追跡番号は発送後すぐに相手へ伝える。配送業者と伝票番号を控えます。
・破損や紛失時の対応フローを決め、購入者に案内します。
具体例の目安(簡単に)
・小さなアクセサリー:クッション封筒+緩衝材、追跡があると安心。
・陶器やガラス:二重箱+たっぷり緩衝材、補償あり推奨。
チェックリスト(発送直前に確認)
– サイズ・重さを計測したか
– 写真を撮ったか
– 緩衝材が十分か
– 追跡・補償の有無を決めたか
– 匿名配送の必要を確認したか
– 追跡番号を連絡する準備があるか
発送方法の比較例
1. 送料最安:普通郵便・定形外郵便(追跡なしに注意)
普通郵便と定形外郵便は送料が最も安く、小さな紙の作品や薄手のグッズに向いています。封筒に入れて送ればコストを抑えられますが、追跡や補償がありません。破損や紛失が心配な場合は選ばない方が安全です。
2. 送料と安心のバランス:クリックポスト・ゆうパケット系
クリックポストやゆうパケットは全国一律料金で追跡が付き、比較的安価です。厚みやサイズの制限内であれば送料を抑えつつ到着確認ができます。小物や多くの発送でコストと安心を両立したい時に便利です。
3. 高額・壊れ物向け:宅急便・ゆうパック(補償あり)
高価な作品や壊れやすい立体物は宅急便やゆうパックを選びます。補償があるためトラブル時の安心感が高いです。梱包は緩衝材を多めに入れ、配送方法に応じたサイズで申告してください。
4. 全国一律で分かりやすい:レターパック・一律料金系
レターパックは厚みの管理が楽で全国一律料金、追跡付きのタイプもあります。送料を単純化したい時や贈り物の発送に向きます。ポスト投函可能な点も手軽です。
5. 選び方のポイント
- 追跡の有無、補償の必要性、サイズや重さを優先して決めます。
- 価格を最優先にするなら普通郵便系、安心とコストのバランスならクリックポスト等、高価品は宅配便を選びます。
- 梱包は発送方法に合わせて強化してください(クッション材、防水、緩衝材)。
状況に応じて使い分けると、コストと安心のバランスが取りやすくなります。












