はじめに
本記事では、無料でサイトマップを作成する際の選び方をわかりやすく解説します。目的に応じたツール選びを中心に、主に次の二つを取り上げます。
サイトマップの種類と目的
- XMLサイトマップ：検索エンジン向けです。ページの一覧を機械に伝え、クロールやインデックスを助けます。例えば新しい記事を早く検索結果に反映させたい場合に有効です。
- HTML／構成図（設計用）サイトマップ：訪問者やチーム向けの見える化です。ページ構成を一覧や図で示し、ナビゲーション改善や設計の共有に使います。
なぜ目的で選ぶのか
サイトの規模や更新頻度、利用するCMS（例：WordPress）、視覚的に確認したいかで最適なツールが変わります。小さな個人サイトは手軽なジェネレーターで十分ですし、大規模サイトや頻繁に更新するサイトは自動化できるツールやプラグインが便利です。
以降の章で、代表的な無料ツール、WordPress向けプラグイン、設計用の作り方、さらに選び方の目安を順に紹介します。まずはご自身の目的を明確にするところから始めましょう。
代表的な無料サイトマップツール
XML-Sitemaps.com（XML Sitemaps Generator）
概要: URLを入力すると数百ページまでのXML/HTMLサイトマップを自動生成します。無料枠で中小規模サイトに対応します。
主な特徴:
– 簡単: URLを入れて開始ボタンを押すだけで生成します。
– 形式: XMLとHTMLに対応します。検索エンジン向けにXMLを作ると便利です。
使い方の例: サイトのトップページURLを入れ、クロール深度や更新頻度を設定して生成、sitemap.xmlをダウンロードして公開フォルダに置きます。
向くサイト: ページ数が数十〜数百の中小規模サイト。
注意点: 無料枠にページ数制限があります。大量ページは有料版や別ツールを検討してください。
sitemap.xml Editor（日本語・ブラウザ完結）
概要: 日本語UIでブラウザ上からクロールしてsitemap.xmlを自動生成します。複数形式に対応し、初心者にやさしい設計です。
主な特徴:
– 日本語の操作画面で迷いにくい。
– ブラウザで完結するためインストール不要です。
使い方の例: サイトのURLを入力してクロールを開始、必要に応じて除外設定を行い、生成したsitemap.xmlを保存します。
向くサイト: 初めてサイトマップを作る人や日本語で操作したい人。
注意点: 大規模サイトのクロール時間が長くなることがあります。
My Sitemap Generator（オンライン）
概要: クラウド型でインストール不要。XML/HTML/画像サイトマップなどを一括生成できます。多言語や画像対応もあり大規模サイトに有効です。
主な特徴:
– 画像や多言語サイトに対応する形式が揃っています。
– 大きなサイトの一括生成に強みがあります。
使い方の例: URLを登録してジョブを実行、完了後に複数形式のファイルを一括でダウンロードします。
向くサイト: ページ数が多い大規模サイトや画像を多用するサイト。
注意点: 無料プランでも利用できますが、処理速度や機能で差が出ることがあります。
各ツールの共通注意点:
– 生成したsitemap.xmlはサイトのルートにアップロードして公開してください。
– GoogleやBingなど検索エンジンの管理画面に登録するとインデックスが早まります。
WordPress利用時の無料プラグイン
概要
WordPressではプラグインを入れるだけでXMLサイトマップを自動生成できます。ここでは代表的な無料プラグインの特徴と使い方のポイントをわかりやすく説明します。
Jetpack のサイトマップ機能
- 導入方法: プラグイン「Jetpack」をインストールし、WordPress.comアカウントで接続します。
- 特長: 有効化するとサイトマップを自動生成します。サイトマップインデックス（例: /sitemap_index.xml）と、ニュース・画像・動画用の個別マップも作成します。
- 設定: 基本的にほぼ設定不要で自動更新されます。必要なら個別投稿タイプの公開設定を見直してください。
- 注意点: 他のプラグインと同時にサイトマップを生成すると競合するため、サイトマップは1つにまとめてください。
AIOSEO / Rank Math / Yoast などのSEOプラグイン
- 機能: 無料版でも基本的なXMLサイトマップを作成します。投稿・固定ページ・カテゴリの除外など簡単な設定が可能です。
- 使い方例: Yoastは「機能」→「XMLサイトマップ」をオン、Rank Mathは「サイトマップ設定」から有効化します。
- 無料版の制限: 詳細な除外条件や高度なマップ（ニュース専用の細かい設定など）は有料で提供されることが多いです。
実務的なチェックポイント
- サイトマップURLを確認（/sitemap.xml または /sitemap_index.xml）。
- Google Search Consoleで登録・検査して送信してください。
- キャッシュやパーマリンクを変更した際はキャッシュをクリアして更新を反映させます。
トラブル対策
- 複数プラグインでサイトマップが生成されている場合は、どれか1つに絞ってください。
- robots.txtでブロックされていないか確認してください。
以上がWordPress利用時に使いやすい無料プラグインのポイントです。
構成図・設計用サイトマップを作りたい場合
AIベースのサイトマップ設計ツール
既存サイトのURLを入力すると、AIがページ構造を解析して視覚的な階層図を自動生成します。生成した図はそのまま画像（PNG/JPEG）やPDF、XMLに書き出せるため、設計書や共有資料に使いやすいです。例：トップ→カテゴリ→記事の階層を自動で整理します。
作り方の流れ（実例）
- サイトのトップURLを入力する。
- AIがページをクロールしてページ種別ごとに分類する。
- 自動で階層図を表示し、ドラッグで並び替えやラベル編集を行う。
- 必要な形式で書き出す（画像・PDF・XML）。
無料プランでの注意点
無料プランはページ数や解析の深さ、書き出し回数に制限があります。小規模サイトや試作段階なら十分使えますが、大規模サイトでは分割して解析するか、有料プランの検討が必要です。
サイトマップ作成ソフト一覧ページの活用
日本語でカテゴリ別に無料のデスクトップソフトやオンラインツールをまとめた一覧ページを活用すると、目的に合うツールを見つけやすいです。例えば、図の編集性を重視するならデスクトップ型、手早く解析したいならクラウド型を選びます。
選び方のポイント
用途（設計書向けかSEO向けか）、編集のしやすさ、出力形式、そして無料プランの制限を基準に選んでください。まずAIで雛形を作り、一覧ページで最適なツールを見つけて仕上げると効率的です。
どれを選べばよいかの目安
はじめに
目的に合わせてツールを選ぶと効率よく作業できます。ここでは具体的な状況別におすすめと選び方のポイントをわかりやすく説明します。
1) とにかく無料で1回だけXMLサイトマップを作りたい場合
おすすめ: sitemap.xml Editor、XML-Sitemaps.com系のオンラインジェネレーター。
理由: ブラウザでURLを入れるだけで生成できます。例として、小規模な個人サイトやテスト用のサイトで向いています。注意点はダウンロード後にサイトにアップロードする作業が必要なことです。
2) WordPressで継続的に自動生成したい場合
おすすめ: Jetpack、All in One SEO、Rank Math、YoastなどのSEOプラグイン。
理由: 投稿や固定ページを更新すると自動でサイトマップを更新します。初期設定でXMLのURLが用意されるため手間が減ります。プラグイン同士の機能重複に注意して一つだけ有効化してください。
3) サイトリニューアル用にページ構成を見える化したい場合
おすすめ: AI搭載のサイトマップ可視化ツールや構成図作成に特化したオンラインサービス。
理由: ページ階層や遷移を図で確認できるため、設計者やクライアントへの説明が簡単になります。資料として使うならエクスポート機能があるものを選んでください。
選ぶときの共通チェックリスト
- 目的（単発／自動更新／可視化）を明確にする。
- サイト規模（数十ページか数千ページか）を確認する。
- 導入の手間（FTPアップロードやプラグイン設定）を見積もる。
- エクスポート・共有機能の有無を確認する。
実践的な流れ
- 目的を決める。2. 小さいサイトならオンラインジェネレーターを試す。3. WordPressならSEOプラグインを導入する。4. リニューアルなら可視化ツールで構成図を作る。
以上の基準で選べば、手間と効果のバランスを取りやすくなります。
