はじめに
このドキュメントは、初心者の方向けに「無料でホームページを作る方法」と「おすすめの無料ツール」をわかりやすくまとめた入門ガイドです。
対象となる方
- 初めてホームページを作る方
- コストをかけずに情報発信を始めたい方
- 専門知識やプログラミングを使わずにサイトを作りたい方
本書で学べること
- 無料ツールの基本的な仕組みと使い方
- 無料版と有料版の違いと選び方のコツ
- 代表的な無料ホームページ作成ツールの特徴と向き不向き
- 実際の作成手順(ノーコードで始めるステップ)
これから順を追って進めます。まずは基礎を押さえて、自分の目的に合った方法を見つけましょう。
無料でホームページを作るために知っておくべき基本
無料ホームページ作成ツールとは
無料ツールは、初期費用や月額料金なしでWebサイトの作成・公開を行えるサービスです。テンプレートを選び、文字や画像を差し替えるだけで完成するノーコード型が中心です。
何ができるか
ドラッグ&ドロップでレイアウトを組めたり、あらかじめ用意されたデザインに画像や文章を入れるだけでページが作れます。AI補助があるものは文章や画像の提案も行います。
無料プランの主な制約
広告表示、独自ドメイン利用不可(サブドメインのみ)、ページ数や容量の上限、機能制限(ECや予約など)が多いです。SEO設定やバックアップ機能が限定される場合もあります。
メリットと注意点
最大の利点は費用ゼロで試せる点です。まずは簡単なサイトで操作感を確かめ、必要になれば有料プランへ移行すると良いです。しかし商用利用や拡張を考えるなら、独自ドメインや機能の制限に注意してください。
準備しておくと良いもの
使いたい画像、文章(見出し・紹介文)、ロゴ、連絡先情報をあらかじめ用意すると作業がスムーズです。画像は軽くしておくと表示が速くなります。
無料ツールで作るか、有料で作るかの考え方
無料版が向くケース
- お試しや名刺代わりの一枚ページ、個人のポートフォリオや趣味の紹介に最適です。初期費用がかからず、短時間で公開できます。例えばイベントの案内ページや簡単な作品集に向きます。
有料版が向くケース
- 集客や販売を本気で行う場合、広告非表示や独自ドメイン、決済機能が必要なら有料を検討してください。デザインの細かな調整や高速表示、サポートの充実も有料の利点です。
段階的な進め方(おすすめ)
- 無料で試作して目的や反応を確認します。2. 問い合わせが増えたり、ブランドを本格化したくなったら有料へ移行します。3. 移行前に独自ドメインや決済、SEO改善の優先度を整理します。
判断チェックリスト(すぐ使えます)
- 目的:名刺的か集客か?
- トラフィック予想:少量なら無料で十分
- ブランディング:独自ドメインや広告非表示は有料
- 機能:ECや会員制は有料が必要
- 維持費:月額費用と将来の拡張性を比較
これらを基に、まず無料で始めて必要に応じて有料へ移る段階的な進め方をおすすめします。
完全無料で使える代表的なホームページ作成ツール一覧
以下は日本語で使いやすい代表的な無料ツールです。用途や使いやすさが異なるので、目的に合わせて選んでください。
Wix
- できること:ドラッグ&ドロップでデザイン自由。テンプレート多数。無料で公開可能。
- 向き:デザイン重視の店舗やポートフォリオ。
- 注意点:独自ドメインや広告非表示は有料。
WordPress.com / WordPress.org
- できること:WordPress.comはホスティング型、無料で基本公開。WordPress.orgはソフトを使って自由に構築(別途レンタルサーバー必要)。
- 向き:ブログや情報発信、将来の拡張を重視する人。
- 注意点:自由度と管理の手間が異なる。
Jimdo
- できること:簡単操作でページ作成。無料プランあり。
- 向き:初心者の企業サイトや小規模店。
- 注意点:デザインの細かな調整は制限あり。
ペライチ
- できること:1ページ完結のランディング向け。無料で公開可能。
- 向き:イベント告知や商品紹介ページ。
- 注意点:複数ページや機能追加は有料。
Ameba Ownd
- できること:ブログ感覚でサイト作成。無料でSNS連携しやすい。
- 向き:個人の発信、趣味のページ。
- 注意点:商用利用の制限を確認。
Googleサイト
- できること:無料でシンプルなサイトを作成。Googleアカウントで利用。
- 向き:社内用や資料公開、簡単な紹介ページ。
- 注意点:デザイン自由度は低め。
Weebly
- できること:ドラッグ操作で作成。無料プランあり。
- 向き:小規模ビジネスやショップの簡易サイト。
- 注意点:EC機能は制限されることが多い。
STUDIO
- できること:デザイン性が高く、コードなしで自由レイアウト。無料プランあり。
- 向き:デザイナーや見た目重視のサイト。
- 注意点:学習コストがやや高い。
BASE
- できること:無料でネットショップを開設。決済や配送管理が簡単。
- 向き:ネット販売を始めたい個人や小店舗。
- 注意点:販売手数料がかかる。
各ツールは無料で始めやすく、目的によって向き不向きが変わります。次章で主要ツールごとの特徴と具体的な向き不向きを詳しく説明します。
主要無料ツールごとの特徴と向き・不向き
Wix
Wixはドラッグ&ドロップで自由にデザインできます。写真やレイアウトを直感的に配置できるので、ポートフォリオや店舗紹介に向きます。無料プランはWixの広告が入る点と、ストレージや帯域に制約がある点に注意してください。
WordPress.com
ブログや情報発信を重視するならWordPress.comが適します。記事の管理がしやすく、多くのテーマから選べます。無料だとプラグイン利用が制限され、デザインの自由度は有料と比べ低めです。
Jimdo(ジンドゥー)
日本語サポートが充実し、簡単な操作で公開できます。小規模なショップや会社の紹介ページに向きます。テンプレート数は多くないため、独自色を強めたい場合は物足りなく感じることがあります。
ペライチ
1ページ完結のランディングページ向けです。イベント告知や申し込み用のページを短時間で作れます。多ページサイトや複雑な機能が必要な場合は向きません。
Google Sites
共同編集が得意で社内用やプロジェクト共有に便利です。デザインの自由度は低く、公開の集客用には工夫が必要です。
そのほか(Strikingly/Carrdなど)
短時間で見栄えの良い1ページを作るのに便利です。簡単さを優先する場合に向いていますが、将来的に機能拡張したい場合は制限が出やすいです。
Wix(ウィックス)の特徴
概要
Wixはドラッグ&ドロップで直感的に操作できる無料のホームページ作成ツールです。テンプレートが豊富で、企業サイト、店舗サイト、ポートフォリオ、ブログなど幅広く使えます。無料プランでも最大100ページまで作れますが、Wixの広告が表示されます。
主な特徴
- デザイン豊富:プロが作ったテンプレートを選び、画像や文字をそのまま並べ替えられます。例えば、カフェのメニューページや写真家の作品集が短時間で作れます。
- 直感的な編集:マウス操作で要素を移動、サイズ変更できます。専門知識が少ない方でも始めやすいです。
- 機能の拡張:予約やネットショップ、ブログ機能を追加できます。必要に応じてパーツを増やせます。
無料プランの制限
- サブドメインでの公開(例:username.wixsite.com/サイト名)
- Wix広告が表示される
- 一部機能やストレージに制限がある
向いている人・向かない人
- 向いている人:デザインにこだわりたい初心者、短期間で見栄えの良いサイトを作りたい小規模店舗や個人。
- 向かない人:将来独自ドメインや広告非表示、細かいSEO調整を重視する場合は別の選択肢を検討した方が良いです。
簡単な使い方の流れ
- テンプレートを選ぶ
- 画像やテキストをドラッグで配置
- 必要な機能(予約、連絡フォーム等)を追加
- 無料プランで公開または有料プランに切替えて独自ドメインを設定
Wixは見た目の良さを短時間で実現できます。初めてのホームページ作成に向く選択肢です。
WordPress(ワードプレス)の特徴
概要
WordPressは世界で最も使われるCMS(コンテンツ管理システム)です。基本ソフトは無料で、ブログから企業サイト、ECまで幅広く作れます。用途や技術レベルに応じて2種類の利用方法があります。
WordPress.com と WordPress.org の違い
- WordPress.com:運営側がサーバー管理をするサービスです。無料プランは手軽に始められますが、広告表示や機能制限があります。ブログや情報発信向きです。
- WordPress.org:ソフト自体は無料でダウンロードして使います。自分でサーバーとドメインを用意する必要がありますが、テーマやプラグインで自由に拡張できます。
主なメリット
- カスタマイズ性が高い:デザインや機能を細かく変えられます。
- プラグインで機能追加が容易:問い合わせフォームやSEO対策、EC機能など豊富です。
- 大きなコミュニティ:困ったとき検索で解決しやすいです。
主なデメリット
- 初期設定や更新に手間がかかることがある。
- セキュリティ対策が必要:定期的なバックアップや更新を行う必要があります。
向いている人
デザインや機能を自由に設定したい中上級者、あるいは将来本格運用を考える人に向きます。初心者はWordPress.comや簡単なレンタルサーバーの自動インストールから始めると安心です。
導入の簡単な流れ(WordPress.org)
- レンタルサーバーとドメイン契約
- ワンクリックインストールまたは手動でアップロード
- テーマとプラグインを設定
- 定期的に更新とバックアップ
運用のポイント
更新を怠ると脆弱性が高まります。テーマやプラグインは信頼できるものを選び、バックアップは自動化しておくことをおすすめします。
Jimdo(ジンドゥー)の特徴
概要
Jimdoは専門のプログラミング知識がなくても、クラウド上で簡単にサイトを作れるサービスです。テンプレートを選んで文章や写真を入れるだけで、おしゃれな見た目のページを公開できます。
無料プランの主な特徴
- ページ数は最大5ページまで公開可能
- テンプレートや基本機能は使える
- 無料プランにはサービスの広告が表示される
- カスタムドメインや広告非表示は有料プランで対応
向いている人・向いていない人
- 向いている人:個人のポートフォリオ、小さな店舗、ランディングページを手早く作りたい人
- 向いていない人:多数のページや高度な機能を求める大型サイト、細かいデザイン制御が必要な人
利用時のポイント
- 公開できるページが少ないので、必要な情報を優先して構成してください
- 写真や見出しを工夫すると印象が良くなります
- 将来機能が足りなくなりそうなら、有料プランへの切替を検討してください
簡単な始め方
- アカウント登録してテンプレートを選ぶ
- テキストと画像を編集する
- 公開してURLを確認する
小規模サイトを手早く作るには使いやすい選択肢です。
ペライチの特徴
概要
ペライチは1ページ完結のランディングページやシンプルサイトをテンプレートから直感的に作れるツールです。ブロックを組み合わせる感覚で編集でき、初めてでも短時間で公開できます。
メリット
- 簡単に作れる:テンプレートを選んでテキストや画像を入れるだけです。実例として、イベント告知ページを1時間で作れます。
- 低コスト:無料プランで試せます。必要に応じて決済や予約機能のある有料プランへ移行できます。
- モバイル対応:スマホ表示に最適化されたテンプレートが多いです。
デメリット
- 多ページサイトには不向きです。会社の大規模サイトやブログ運営には限界があります。
- デザインや機能の自由度は高くありません。細かなカスタマイズは専門知識が要ります。
使い方の流れ
- テンプレート選択
- ブロック編集(文章・画像・ボタン)
- フォームや決済の設定(必要なら)
- 公開と独自ドメイン設定
向いている人
小規模事業者、個人のランディングページ、イベント告知、初めてサイトを持つ人に向きます。
注意点
無料プランは機能制限やページ上の表記がある場合があります。将来の拡張やバックアップ方法も事前に確認すると安心です。












