はじめに
概要
本ドキュメントは「aws エラー」に関する調査とブログ向け解説を目的としています。AWSで起きる代表的なエラーの原因、解決手順、診断ツールの使い方、実務でのトラブルシューティング事例を分かりやすくまとめます。具体例を交えて、再現しやすい手順を示します。
目的
読者が自力で原因を切り分け、解決に向けた初動対応を取れるようにすることが目的です。例えば、S3へのアップロードが失敗した場合や、配信遅延が発生した場合の典型的な確認項目を明示します。
対象読者
クラウド運用の初心者から中級者を想定しています。専門用語は最小限にし、経験の浅い方でも実践できるよう具体例で補足します。
本書の構成
第2章ではAmazon Q DeveloperによるAI診断機能を中心に、エラー診断の流れと使い方を解説します。第3章では動画配信に特化した障害対策と実例を紹介します。
読み方のポイント
まず発生している現象を正確に記録してください。エラーメッセージ、発生時刻、操作手順をメモするだけで解決が速まります。診断は小さな切り分けを繰り返すことが有効です。場合によっては自動診断ツールが有用です。しかし手動の確認も忘れずに行ってください。
AWS公式ブログ:Amazon Q Developer によるエラー診断
概要
Amazon Q Developerは生成AIを使い、AWSコンソールで出るエラーを速やかに診断するツールです。複数のサービスにまたがる問題でも根本原因を特定し、自然な日本語で分析結果を提示します。ユーザーは提示された手順に従って解決できます。
主な機能
- 複数サービス横断のログや設定を解析し、原因候補を提示します。
- ステップバイステップの解決手順を生成します。具体例やコマンド例も含まれます。
- ユーザーのフィードバックを受け取り、診断精度を改善します。
利用の流れ
- エラー発生時にコンソールから診断を起動します。2. Amazon Qが関連情報を集めて解析します。3. 自然言語の診断結果と手順が表示されます。4. 手順に従って問題を解決し、結果をフィードバックします。
具体例:S3バケット削除エラー
よくある原因は「バケットが空でない」「オブジェクトのバージョンやロック」「バケットポリシーや権限」です。手順の例:
1. バケット内のオブジェクト一覧とバージョンを確認します。2. バージョンがある場合は全て削除します。3. バケットロックやMFA削除設定を確認し、必要なら解除します。4. バケットポリシーやIAM権限を確認し、削除権限を付与します。5. 再度削除を実行します。
フィードバックと学習
ユーザーの確認結果を収集し、誤検知や新たな原因を学習します。これにより診断の精度が継続的に向上します。
注意点
診断は有用な助言を提供しますが、最終的な操作は利用者自身で確認して実行してください。権限やデータ保護の観点から慎重に操作することをお勧めします。
NECフロンティアブログ:AWS動画配信でのトラブルシューティング
はじめに
AWSで動画配信を行う際、初めて直面する障害は多いです。ここでは初心者でも実践しやすい原因の見分け方と対処法を具体例で説明します。
よくある障害と症状
- 配信遅延・ラグ:再生開始が遅い、ライブが遅れて届く
- 映像の途切れ:フレーム落ちや再バッファが発生する
- 接続不能:ストリームにそもそも接続できない
- 画質・音声問題:映像が荒い、音が途切れる
主な原因と見分け方
- リソース不足:サーバーのCPUやネットワーク帯域が高負荷(例:同時接続でCPU使用90%)
- ネットワーク品質:パケットロスや遅延が高いと映像が途切れる
- CloudFrontやキャッシュ設定不備:キャッシュTTLが短すぎるとオリジン負荷増
- エンコーダ設定ミス:ビットレートが高すぎると視聴側で再生不能
- クライアント環境:古いブラウザや低速回線でも問題が出る
対策と具体例
- インスタンスのサイズアップやオートスケールを検討する(例:m5.large→m5.xlarge)
- ネットワーク最適化:CDN利用や帯域監視で閾値を決める
- キャッシュポリシー見直し:静的部分は長めのTTLに設定する
- エンコーダは複数ビットレートで配信し、視聴側に合わせる
- ログとメトリクスを常時監視し、アラートを設定する
高可用性で押さえる点
- 複数AZ・複数オリジンを用意して単一障害点を減らす
- キャッシュヒット率を上げ、オリジン負荷を下げる
- 健康チェックとフェイルオーバーを設定して自動復旧を有効にする
トラブルシューティング手順(簡易チェックリスト)
- CloudWatch等でCPU・ネットワーク・エラー率を確認
- CDN設定とキャッシュヒット率を確認
- エンコーダのビットレート設定を確認
- クライアント側で再現テスト(別回線・別端末)
- 必要ならスケールアウトや設定変更を実施
各項目は小さな変更で効果が出ることが多いです。まずはログとメトリクスの確認を習慣にしてください。












