はじめに
目的
本レポートは「サイトマップ html」に関する調査結果を分かりやすくまとめたものです。HTMLサイトマップの意味や役割、実際の作り方、使えるツールやプラグイン、SEO上の効果、Google Search Consoleへの登録手順、作成時の注意点まで網羅的に解説します。初心者でも手順に従って作業できることを目標にしています。
対象読者
- 自分でサイトを運営している方
- HTMLサイトマップの効果を知りたい方
- WordPressで簡単に作りたい方
技術的な背景がなくても理解できるよう、専門用語は最小限にして具体例を交えます。
本書の構成と読み方
本レポートは全8章で構成します。第2章で基本を説明し、第3〜6章で実践的な作り方を順に解説します。第7章でGoogleへの連携、第8章で注意点をまとめます。まずは第2章から順に読むとスムーズに理解できますが、必要な章だけ参照しても役立ちます。
サイトマップとは何か
概要
サイトマップはWebサイトの中身を示す「地図」です。訪問者や制作担当、検索エンジンがサイトの構造や重要なページを把握しやすくするために使います。用途に応じて3種類に分かれます。
3種類のサイトマップ
- 構成図サイトマップ(制作向け)
- サイト全体のページ構成や遷移を図で表します。ワイヤーフレームや設計書の一部として使います。例:トップ→カテゴリ→商品詳細。
- HTMLサイトマップ(ユーザー向け)
- サイト内のページ一覧を見やすく並べたページです。ユーザーが目的のページを探しやすくなります。例:ブログのカテゴリ一覧や全記事一覧。
- XMLサイトマップ(検索エンジン向け)
- クローラー用の機械可読形式です。URLや更新日時、優先度を示して検索エンジンが効率よく巡回できます。
使い分けの目安
制作段階では構成図を作成し、公開後はHTMLでユーザーを助け、XMLで検索エンジンに通知します。すべて連携させると効果的です。
作成のポイント
更新頻度に合わせて定期的に見直してください。特にXMLは新ページや重要更新を反映するとインデックスが早まります。
HTMLサイトマップの役割と必要性
目的
HTMLサイトマップは訪問者がサイト内のページを素早く見つけるための一覧ページです。特にページ数や階層が多いサイトで有効です。たとえば、商品カテゴリや古い記事を探すときに役立ちます。
訪問者への利点
・目的のページへ直接たどり着けます。検索やメニューだけでは見つけにくいページも見つかります。
・サイト構造が把握しやすくなり、理解しやすいナビゲーションになります。
・アクセシビリティが向上し、スクリーンリーダー利用者にも優しい設計になります。
SEOへの利点
検索エンジンのクローラーが巡回しやすくなります。全ページへの内部リンクが整うと、発見されにくいページのインデックス化を助けます。HTMLサイトマップは人向けですが、クローラーの補助にもなります。
どんなサイトで特に必要か
ページ数が多いECサイト、大量の記事を持つブログ、カテゴリが深い情報サイトで特に効果を発揮します。小規模サイトでは必須ではありませんが、あれば親切です。
設置と更新のポイント
重要なページを分かりやすく整理し、階層やラベルは簡潔にします。フッターやヘッダーからリンクを張ると見つけやすくなります。ページ追加時には定期的に更新してください。重複や古いリンクは削除しましょう。
HTMLサイトマップの作成方法
概要
HTMLサイトマップは訪問者向けの一覧ページです。手動で全ページを列挙する方法と、CMSのプラグインで自動生成する方法があります。目的に合わせて選びます。
手動で作成する手順
- ページの洗い出し:主要なページ(トップ、カテゴリ、固定ページ、重要な記事)をリスト化します。
- 構成を決める:カテゴリ別や公開順など、見やすい並びにします。例:カテゴリ→記事順。
- HTMLで記述する:シンプルなリストで十分です。例:
- 更新ルールを決める:新規ページ追加時に必ず追記する担当とタイミングを決めてください。
プラグインを使って自動生成する方法
- プラグインを選ぶ:WordPressなら「Simple Sitemap」や「WP Sitemap Page」などを探します。
- インストールと有効化:通常は管理画面のプラグイン検索から行えます。
- 表示場所の設定:ショートコードやウィジェットで専用ページに設置します。
- 表示項目の調整:除外ページや表示順を設定できるので、見やすさを優先してください。
公開後のチェック
- リンク切れを確認する(自動ツールが便利です)。
- スマホ表示での見え方を確認する。
- サイト構造が変わったら速やかに更新してください。
WordPressプラグインを使用した作成方法
はじめに
WordPressではプラグインで簡単にHTMLサイトマップを作れます。初心者でも扱いやすく、表示の編集や自動生成が可能です。
代表的なプラグインと使い方
- PS Auto Sitemap
- 固定ページにショートコード(例: [ps_auto_sitemap])を貼り付けます。
-
管理画面で表示する投稿タイプや除外ページを設定します。
-
WP Sitemap Page
- プラグインを有効化するだけで/sitemapページが生成されます。
-
シンプル表示が必要な場合に便利です。
-
All in One SEO
- SEO機能に統合されたサイトマップ生成機能を持ちます。
- 設定画面で表示項目や階層、優先度を細かくカスタマイズできます。
共通のポイント
- キャッシュプラグインと併用するときはキャッシュをクリアしてください。
- テーマや他プラグインと競合する場合があるため、表示確認を必ず行ってください。
よくあるトラブルと対処
- ショートコードが表示される:プラグインが有効か、ショートコードの文法を確認します。
- 変更が反映されない:ブラウザキャッシュとサイトキャッシュをクリアしてください。
XMLサイトマップの作成方法
概要
XMLサイトマップは検索エンジン向けの一覧ファイルです。代表的な作成方法に「sitemap.xml Editor」とWordPress用プラグイン「Google XML Sitemaps」があります。sitemap.xml Editorは最大1,000URLまで自動生成し、プラグインは細かい設定を行えます。
sitemap.xml Editorでの作成手順(簡単な例)
- サイトのトップURLを入力します。2. 自動でクロールまたは手動でURLを貼り付けします。3. 生成ボタンを押してsitemap.xmlを作成します。4. ダウンロードしたsitemap.xmlをサイトのルート(例: /sitemap.xml)にアップロードします。5. Google Search Consoleに登録して送信します。
Google XML Sitemaps(WordPress)での作成手順
- WordPress管理画面でプラグインをインストールし、有効化します。2. 設定画面で投稿・固定ページ・カスタム投稿タイプの含める項目を選択します。3. 更新頻度や優先度を設定し、不要なページを除外します。4. プラグインが自動でsitemap.xmlを生成・更新します。5. 作成後にURLをSearch Consoleへ送信します。
運用上のポイント
- 1つのsitemapは最大50,000URL・非圧縮で50MBが目安なので超える場合は分割します。- 大量の場合はgzip圧縮(sitemap.xml.gz)で保存します。- 新規ページを公開したらsitemapを更新して送信すると収録が早まります。- URLは正規化(www/非www、https)を統一してください。
Google Search Consoleへの登録
登録前に確認すること
- XMLサイトマップの正しいURLを用意してください(例: https://example.com/sitemap.xml)。
- サイトをSearch Consoleに登録して所有権を確認してください。確認方法の例:
- 指定されたHTMLファイルをサーバーにアップロード
- DNSにTXTレコードを追加
- 既に設置済みのGoogle AnalyticsやGoogle Tag Managerのタグを利用
Search Consoleへサイトマップを送信する手順(簡単4ステップ)
- Google Search Consoleにログインし、対象のプロパティを選択します。
- 左メニューの「サイトマップ」を開きます。
- 「新しいサイトマップの追加」にサイトマップのパスを入力します。多くのCMSは「sitemap.xml」や「sitemap_index.xml」です。
- 「送信」ボタンを押します。送信後に「送信済みサイトマップ」に表示されます。
送信後に確認することと対処法
- ステータスを確認します(成功、エラー、警告)。エラーが出たら詳細を確認してください。よくある原因:URLが間違っている、robots.txtでブロックしている、サイト内のURLが404になっているなど。
- サイトマップの詳細をクリックすると「最終読み取り日時」や「インデックスに登録されたURL数」が分かります。
- 大きな変更を行ったときは再送信してください。手動で再送信するか、新しいサイトマップをアップロードします。
補足(運用のポイント)
- サイトマップ1件あたりの上限は50,000 URL、未圧縮で50MBです。上限を超える場合はインデックスサイトマップ(複数のサイトマップをまとめたファイル)を使います。
- サイトマップを提出しても必ずインデックスされるわけではありませんが、クロールの優先や対象の把握に役立ちます。
この章では、実際にSearch Consoleへ登録して送信する手順と、送信後に確認すべきポイントを簡潔に解説しました。
サイトマップ作成時の注意点
全体の心がけ
サイトマップは検索エンジンと利用者の案内図です。作成時は「抜け漏れをなくす」「リンク切れを防ぐ」「タグ編集を慎重に行う」を常に意識してください。
ページの抜け漏れ防止
手動で作る場合はまず全ページの一覧を作ります。カテゴリ・タグ・固定ページ・投稿ページなどを洗い出し、想定される閲覧経路ごとに確認します。小規模サイトならスプレッドシートにURLを並べてチェックリスト化すると確実です。プラグインや自動生成ツールを使う場合は自動更新を有効にして、公開・非公開の設定が反映されるか確認してください。
リンク切れ対策
サイトマップに載せる前にリンクをチェックします。内部リンクが404にならないか、リダイレクトが正しいかを確認します。定期的にリンクチェッカーを走らせる習慣を付けると安心です。外部リンクは必要最小限にし、外部先が不安定な場合は外すことを検討してください。
HTML/メタタグ編集の注意
HTMLサイトマップを編集する際は見出しやリストの構造を崩さないでください。XMLやmeta noindexなどのタグを誤って付けると検索エンジンから除外されることがあります。canonicalタグは正しい正規URLを指すようにし、ステージング環境のURLを混ぜないでください。
大規模サイトの配慮
ページ数が多い場合は複数のsitemapに分け、sitemap indexを用いると管理が楽になります。更新頻度や優先度は過度に設定せず、実際の更新に合わせて調整してください。
テストと公開後の確認
公開前にXMLの検証ツールで形式をチェックし、Search Consoleなどで送信後にエラーを確認します。公開後も定期的に更新状況とエラーを監視してください。












