はじめに
ウェブページ(ホームページ)を印刷すると、広告やサイドメニュー、不要な画像まで一緒に出力されて困ることがよくあります。本記事は、必要な部分だけを範囲指定して印刷する方法をやさしく丁寧に解説します。
目的
- 不要な要素を除いて必要な情報だけを印刷する方法を学びます。
- ブラウザやツールごとの手順やコツを知り、効率よく印刷できるようになります。
対象読者
パソコンやスマートフォンでウェブページを印刷するすべての方。初心者の方でも実践できるよう、具体的な手順を中心に説明します。
本記事の流れ
- 第2章:印刷でよくある悩みを整理します。
- 第3章:範囲指定で一部だけ印刷する基本手順を示します。
- 第4章:主要なブラウザ別の設定方法を紹介します。
- 第5章:専用ソフトやツールの活用法を解説します。
- 第6章:レイアウト調整のコツを伝えます。
- 第7章:スマートフォンなど特殊なケースへの対応を説明します。
- 第8章:印刷時の注意点とトラブル対策をまとめます。
まずは全体像を押さえて、次章以降で具体的な方法を順に学んでいきましょう。
ホームページ印刷時のよくある悩み
よくある具体例
- 記事本文の横にある広告やサイドバーまで印刷される。
- ページ全体が複数ページに分かれてしまい、見開きで読めない。
- 見出しや写真だけ欲しいのに、コメント欄やナビゲーションも出る。
- ヘッダーやフッターにURLや日付が自動で入って困る。
なぜ起きるのか
ブラウザは基本的にページ全体を印刷対象とします。サイト側で「印刷用スタイル(CSS)」を用意していないと、不要な要素がそのまま出力されます。画面上で見えない余白や背景も印刷されることがあります。
困る点と影響
- 用紙とインクが無駄になる。
- 必要な情報を探す手間が増える。
- 会議資料や配布物として見栄えが悪くなる。
まず考えること
印刷で何を残したいかを明確にします。本文のみ、図表のみ、1ページに収めたい――目的を決めると、次に取る操作が分かりやすくなります。
範囲指定でホームページの一部だけを印刷する基本手順
はじめに
ホームページの一部分だけを印刷したいとき、特別なソフトは不要です。マウス操作とブラウザの印刷機能で直感的に作業できます。ここでは基本的な手順と簡単な代替策、注意点をわかりやすく説明します。
基本の手順(ステップごと)
- 印刷したい箇所をマウスでドラッグして選択します。テキストや画像を範囲選択できます。
- 選択した範囲の上で右クリックし、メニューから「印刷」を選びます。別の方法として、キーボードでCtrl+P(MacはCommand+P)を押して印刷メニューを開きます。
- 印刷ダイアログで「選択した部分のみ」や「選択したコンテンツのみ」といったオプションにチェックを入れます(Google ChromeやMicrosoft Edgeで使えます)。
- 印刷プレビューで選択範囲だけが表示されているか確認します。問題なければ印刷ボタンを押します。
オプションがないときの代替案
- ブラウザに「選択部分のみ」オプションがない場合は、選択してコピー(Ctrl+C)し、テキストエディタや文書作成ソフトに貼り付けてから印刷します。
- 見た目をそのまま保存したい場合は、選択範囲をスクリーンショットで撮り、画像として印刷します。
注意点と実用のコツ
- 一部のページは構造上選択しにくいことがあります。メニューや広告が邪魔になる場合は、印刷プレビューで不要なページを除外してください。
- 画像や表はレイアウトが崩れることがあります。必要なら貼り付け後に調整してください。
- 印刷用の余白や拡大縮小を設定すると、思い通りの出力になりやすいです。
この手順を覚えると、必要な部分だけを手早く印刷できます。特別な準備は不要で、日常の作業で役立ちます。
ブラウザごとの印刷範囲指定オプション
Google Chrome
- 印刷したい範囲をマウスで選択します。
- 右クリック→「印刷」または Ctrl/Cmd+P を押します。
- 設定内に「選択したコンテンツのみ(Selection)」のチェックがあればオンにして印刷します。
具体例:記事本文の一部だけを印刷したい時に便利です。
Microsoft Edge
- 範囲を選択して Ctrl/Cmd+P を押します。
- 印刷設定に「選択範囲のみ」がある場合はチェックを入れます。
EdgeはChromiumベースなのでChromeと似ています。
Firefox
Firefoxにはメニューや印刷ダイアログに「選択を印刷(Print Selection)」があることが多いです。選択後に印刷を実行し、該当オプションを探してください。見当たらない場合はコンテキストメニューの「選択を印刷」を試します。
Safari(Mac)
Safariは直接「選択のみ」オプションがない場合があります。回避策として、選択をコピーして新規書類やテキストエディタに貼り付けてから印刷するか、リーダー表示で必要部分だけを表示して印刷します。
その他のブラウザ(Opera、Brave 等)
Chromium系ならChrome/Edgeと同様のオプションがあることが多いですが、ブラウザによっては未対応です。
共通の回避策
・選択をコピーして別の文書に貼り付けて印刷
・ページをスクリーンショットにして印刷
どのブラウザでも確実に使える方法です。
印刷ソフト・ツールを使った範囲指定印刷
概要
一部の印刷ソフトやオンラインツール(例:PrintWhatYouLikeなど)を使うと、画面上で不要な部分を削り取り、必要な箇所だけを印刷できます。ドラッグで選んだり、要素をクリックして消したりできるため、手作業の手間を減らせます。
主なツールの種類と特徴
- オンラインツール:ブラウザ上で動き、URLを貼るだけで編集できます。インストール不要で手軽です。例:文字や広告を消して印刷領域を指定できます。
- デスクトップのPDFソフト:PDFとして保存してから、ページをトリミングや範囲指定して印刷します。高精度で複数ページの調整に向きます。
オンラインツールでの基本手順(具体例)
- 印刷したいページのURLを入力または画面を読み込みます。
- マウスで不要なブロックをクリックして消すか、ドラッグで残したい範囲を囲みます。
- 文字サイズや余白を調整してプレビューで確認します。
- 「印刷」または「PDFとして保存」を選びます。
PDFソフトでの基本手順
- ブラウザの印刷機能で「PDFに保存」します。
- PDFを開き、トリミングやページ抽出を行います(例:不要ページを削除)。
- 保存後、通常の印刷で用紙設定を整えます。
印刷前のチェックとコツ
- プレビューで必ず確認し、ヘッダーや広告が残っていないか見ます。
- 小さなフォントは拡大して読みやすさを確保します。
- 白黒印刷の場合、色の薄い部分が見えにくくなるため調整します。
よくあるトラブルと対処
- レイアウトが崩れる:別のツールで試すか、一度PDF化してから編集します。
- 画像が切れる:余白や拡大縮小設定を変更してください。
- 保存できない:ブラウザのキャッシュをクリアして再読み込みします。
印刷時のレイアウト調整のコツ
印刷するときは、まず印刷プレビューで見た目を必ず確認します。プレビューで切れている部分や余白の広さを確認し、微調整を行ってから印刷してください。
- 倍率の調整
-
「縮小して用紙に合わせる」や数値(例:90%、95%)で調整します。広い余白で情報が切れる場合は倍率を小さくすると収まります。
-
余白の設定
-
「標準」「狭い」「カスタム」から選びます。カスタムで上下左右を数ミリ単位で詰めると、より多くの情報を1ページに収められます。ただし端が切れないかプレビューで確認してください。
-
用紙サイズと向き
-
A4やLetterなど適切な用紙を選び、レイアウトに合わせて縦・横を切り替えます。表や横長の図は横向きにすると見やすくなります。
-
背景やヘッダー・フッター
-
不要なヘッダー・フッターや背景画像をオフにすると節約になり、紙面がすっきりします。重要な装飾がある場合は背景印刷を有効にしてください。
-
プレビューでの最終チェック
-
まずPDFに出力して確認すると、実際の紙面に近い仕上がりを確認できます。問題があれば倍率・余白・向きを再調整してください。
-
小技
- 表が複数ページに分かれるときはフォントサイズを1段落小さくする、不要な画像を外す、列幅を調整するなどで収めやすくなります。
これらを順に試すと、用紙に合わせた読みやすい印刷ができるようになります。
スマートフォンや特殊なケースへの対応
スマホから印刷する基本
スマートフォンではブラウザの共有メニューから「印刷」や「PDFに保存」を選べます。印刷設定でページ範囲(例:1-2)を指定できる場合が多いです。印刷プレビューで必ず確認してから実行してください。
PDF保存して必要部分だけ印刷する方法
長いページや縦長のページはいったんPDFで保存し、PDFアプリで不要ページを削除したり、印刷するページ番号を指定します。これにより端末の印刷機能が限定的でも必要な部分だけ出力できます。
スクリーンショットや画像として印刷する
一部分だけを簡単に印刷したい場合はスクリーンショットを撮り、画像として印刷します。画像ならトリミングや拡大縮小が直感的にできます。
画像や動的コンテンツの扱い
地図や動画のサムネイルなどはそのまま印刷できないことがあります。表示を固定したい場合はスクリーンショットか、画像として保存してから印刷してください。
特殊プリンタやアプリの活用
プリンタメーカーの専用アプリやAirPrintなどの機能を使うと、余白や拡大縮小など細かい設定ができます。スマホから直接うまく印刷できないときは、専用アプリ経由で試してください。
よくあるトラブルと対処
ページ番号がずれるときはプレビューで確認し、PDFでページを編集してから再印刷します。余白で内容が切れるときは縮小(フィット)設定を使うか、トリミングして印刷してください。
注意点とトラブル対策
範囲指定できない主な原因
ページ構造やブラウザ側の印刷用スタイルが原因で、選択や部分印刷ができないことがあります。例:iframeや動的に生成される要素、印刷時に非表示にするCSS、広告や固定ヘッダー。
代替手段:画面キャプチャとPDF化
直接範囲指定できない場合は、画面キャプチャ(選択範囲またはフルページ)を使うか、ブラウザの「印刷」→「PDFに保存」で一旦PDF化してから編集します。長いページはフルページスクリーンショット機能や専用拡張を使うと便利です。
編集と印刷の注意点
PDFや画像を編集する際は解像度や余白に注意してください。画像化すると文字が荒くなることがあります。印刷プレビューでヘッダー・フッターや背景印刷の設定を確認し、用紙サイズに合わせて縮小するなど調整してください。
よくあるトラブルと対処例
- 選択が効かない:別ブラウザやリーダーモードで再試行。
- 画像や要素が欠ける:ページを最後まで読み込んでからキャプチャ。
- PDFがテキスト化されない:OCRツールで文字化。
セキュリティ・著作権の注意
個人情報や著作物を扱う際は、公開範囲や利用目的を確認してください。無断で配布すると問題になります。












