初心者必見!ハンドメイド値札の付け方と工夫ポイント

目次

はじめに

目的

このドキュメントは、ハンドメイド作品に適した値札の付け方をわかりやすくまとめた実用ガイドです。値札の役割や必要な記載事項、作り方、貼り付け位置、取れにくくする工夫、コストを抑える方法、商品サイズ別の付け方まで、販売現場で役立つノウハウを網羅しています。

対象読者

ハンドメイド作家や個人出店者、委託販売を始めたい方を想定しています。初心者でも実践できるよう、図や専門用語を最小限にし具体例(アクセサリー、布小物、バッグ、ぬいぐるみなど)で説明します。

本書の特徴と使い方

章ごとに目的を絞り、すぐに使えるチェックリストや手順を提示します。値札作成は手順を踏むほど見栄えと信頼感が高まります。まずは第2章で値札の役割を確認し、必要な情報やテンプレートを第3章・第4章で学んでください。第5章以降は貼り方や耐久性、コスト対策に詳述します。

期待できる効果

適切な値札は購入判断を助け、クレームを減らし、ブランディングにもつながります。本書を参考に、手に取ってもらえる値札作りを目指しましょう。

値札の役割と重要性

値札は価格以上の情報を伝えます

値札は単に値段を示すだけでなく、作品の魅力や価値を短く伝える看板です。素材や手間、使い方の提案を一目で示すと、お客様は納得して購入しやすくなります。

作家の代わりに説明する役割

店舗で作家が常に説明できない場面でも、値札は作品の背景やこだわりを代わりに語ります。たとえば「天然素材・手染め」「一つ一つ手縫い」など具体的な言葉は信頼感を生みます。

信頼と差別化に寄与します

見やすく丁寧な値札は品質への自信を伝えます。同じような商品が並ぶ中で、特徴を明確に示すと他と差がつきます。素材の産地や制作時間を載せると、購入の決め手になります。

購入を後押しする工夫

短いキャッチコピーと具体的情報を組み合わせます。例:「敏感肌向けコットン/手洗い可/店主推奨」など。写真や小さなアイコンを添えると視認性が上がります。

実例

小さなアクセサリーなら「真鍮製・変色しにくい/職人手仕上げ・3工程」服飾小物なら「コットン100%・家庭用洗濯可/製作日:2025.03」など、具体例を入れると購入者の安心感が増します。

値札に記載すべき情報

必須情報

  • 商品名:わかりやすく短く書きます。型番やバリエーションがある場合は併記します。
  • 商品番号(商品コード):在庫管理や会計で使う番号を明記します。
  • 価格:販売価格をはっきり書きます。消費税の扱いをすぐ分かるようにします。

価格表示の注意点

  • 税込/税抜きを両方記載すると購入者が迷いません。例:税込¥3,300(税抜¥3,000)。
  • セールや割引がある場合は、旧価格と新価格を見やすく表示します。

付加価値情報(任意だが推奨)

  • 素材:素材名や産地を書き、品質を伝えます。
  • 制作工程:手作りや特別な加工がある場合は簡潔に説明します。
  • コンセプト:作品の意図や用途を短く添えます。
  • 注意事項:洗濯や取り扱いの注意、アレルギー情報などを明記します。

表記のコツ

  • 文字は読みやすいサイズ・色にします。
  • 専門用語は控え、具体例で補足します。
  • 情報は整理して見やすく配置します。

値札の作成方法

手作り方式

材料と道具
– 紙(上質紙やクラフト紙)、クラフトシール、油性ペン、はさみ、穴あけパンチ、糸やシーリングワックス

作り方の手順
1. 用紙を必要な大きさに切ります。小さな商品は幅3〜4cm、大きな商品は5〜6cmを目安にします。
2. 商品名や価格を分かりやすく手書きします。文字は太めに書くと遠くからも見やすくなります。
3. 穴をあけてひもを通すか、クラフトシールで直接貼ります。シーリングワックスはアクセントになります。

仕上げの工夫
– 手書きの文字に影や枠を付けると見栄えが良くなります。色ペンでジャンルごとに色分けするとお客様が探しやすくなります。

印刷方式

準備するもの
– パソコン、テンプレート(A4サイズなど)、ラベルシール、プリンター(インクジェットまたはレーザー)、カッター

データ作成のポイント
– サイズをあらかじめ決めてテンプレートに合わせて作成します。文字は読みやすいフォントを選び、価格は大きめにします。解像度は300dpiを目安にします。

印刷・加工の流れ
1. テンプレートに必要情報を配置し、テスト印刷で位置を確認します。
2. 本番印刷を行い、カットまたはラベルごとに剥がします。ラミネートや透明シールで保護すると長持ちします。

小さな注意点
– 用紙やシールの厚さでプリンター詰まりが起きることがあります。事前に機種の対応を確認してください。カラーと白黒のバランスを整えると見やすくなります。

値札の貼り付け位置と工夫

基本の考え方

値札はお客様が見やすく、商品を傷めない位置に貼ることを優先します。視線に入りやすい左上や前面上部を基本にすると探しやすくなります。包装がある場合は、外から一目で見える場所に貼ってください。

商品別のおすすめ位置

  • パッケージ品(食品・雑貨):OPP袋の上端や表面左上に貼ると開封せずに確認できます。袋の継ぎ目をまたがないように注意します。
  • 衣類:ハンガーにかかっている場合はタグやハンガー付近、たたんだ状態なら胸元の内側タグ近くに付けます。生地を直接傷めないよう紐やクリップを使うと安心です。
  • 靴・バッグ:箱や内側のタグに貼るか、持ち手近くにぶら下げるタグ式が扱いやすいです。
  • 書籍・雑誌:表紙の左上か右下。バーコードを覆わないようにします。

形式ごとの工夫

  • シール式:個別価格が違う商品に向きます。見出しは大きめの数字、コントラストの高い色で読みやすくします。バーコードは読み取りやすい位置に。
  • POP一覧:同一価格やセット販売に適します。ただし価格が異なる場合は個別表示が紛らわしくなります。

取り扱いやすさと見た目の配慮

値札を貼る向きは横読みが基本です。透けないインクや透明保護フィルムで汚れを防ぎます。包材や商品に貼るときは接着面を小さくする、剥がしやすい糊を使うなど商品を傷めない工夫をしましょう。バーコードや素材表示は隠さないことが重要です。

店頭操作の効率化

スタッフが取り替えやすい位置にすることで陳列作業が速くなります。陳列高さや棚の端に統一ルールを作ると、確認や在庫管理が楽になります。

値札が取れにくくなる工夫

はじめに

値札が外れやすいと紛失や誤販売の原因になります。ここでは手軽にできる実用的な工夫を紹介します。

紐を輪にして通す基本テクニック

  1. 紐を半分に折り、輪を作ります。
  2. 輪をタグ本体に通します。
  3. 輪の端をタグの穴に通して引き締めます。これで紐が抜けにくくなります。

ポイント:ナイロンやポリエステルの細めの紐を使うと強度が出ます。綿糸は伸びるので注意してください。

結び方と補強

・一重の結び目より、二重に結ぶとほどけにくくなります。
・タグ穴は紙製だと破れやすいので、透明の補強シール(アイレットの代用)を貼っておくと長持ちします。

委託販売店向けの剥がせる値札

価格部分を剥がせるシール式にしておくと、店側は値札だけ取り外し売上表に貼れます。手順は簡単です:
1. 値札台紙に可逆粘着のラベルを貼る。
2. 店頭ではラベル部分だけを剥がして移動する。

注意:剥がしやすすぎると客が触って外れるため、台紙側はしっかり固定してください。

その他の工夫

・小さな結束バンド(タイ)を内側に通してから切ると耐久性が上がります。
・屋外や湿気のある場所では防水テープで穴周りを保護してください。

これらの方法を組み合わせると、値札の脱落を大幅に減らせます。

コスト効率的な値札作成方法

はじめに

低コストで見栄えの良い値札を作るコツを分かりやすく説明します。初心者でも手早く・安く準備できます。

推奨する材料と理由

  • 剥がせるラベルシール(100円ショップ):商品を傷めず貼り替えやすい。サイズが豊富で使い回しできる。
  • 紙タグ(100円ショップ):かわいい形や色があり、ブランド感を出せます。穴あけや紐付けが簡単です。
  • 油性ペン:にじみにくく長持ちします。手書きで個性を出せます。
  • お店用スタンプ(お名前スタンプ):ロゴやショップ名を統一して押すと見栄えと信頼感が上がります。

作り方(手順)

  1. 記載内容を決める(価格、品名、サイズなど)。
  2. ラベルに手書きするか、紙タグに油性ペンで記入する。定規で直線を引くと整います。
  3. 必要ならショップスタンプを押して統一感を出す。
  4. ラベルを貼る場所やタグを紐で結んで完成です。

コスト節約の工夫

  • 同一フォーマットはパソコンでまとめて印刷し、カットして使うと時間を節約できます。
  • ラベルは大きめのシートを買って切り出すと1枚当たりの単価が下がります。
  • スタンプは繰り返し使えるため、長期で見ると経済的です。

実例(参考)

油性ペン手書き+剥がせるシール貼り+ショップスタンプ押印の組み合わせで、材料費を抑えて総額約220円で用意できた事例があります。少ない投資で清潔感のある値札が作れます。

チェックリスト

  • ラベルは剥がせるタイプか確認する。
  • 油性ペンで滲まないか試し書きする。
  • スタンプのインク切れに注意する。

以上を参考に、低コストで使いやすい値札作りをお試しください。

商品サイズ別の値札付け方

はじめに

商品サイズに合わせて値札の形や付け方を変えると見やすさと扱いやすさが向上します。ここでは大型〜極小まで具体例と注意点を紹介します。

大型商品(バッグ・コート・小家具)

紐つきの大きめタグが適します。持ち手や内側のループに通して固定します。タグは視認性を重視し、価格・バーコード・素材表記を大きめに記載します。強度のある紐やプラスチックファスナーを使うと落ちにくくなります。

中型商品(洋服・靴)

洋服は襟元や内側の縫い目近く、ハンガーで吊るす場合はハンガー付近に統一して付けます。靴はタン(舌)やインソール近くにタグを付けると見つけやすいです。安全ピンや糸の結び目で傷つけないように注意します。

小型商品(アクセサリー・小物)

ハンドパンチで小さく切った紙タグやカードを使います。ネックレスやブレスレットは留め具に通す、ピアスは台紙に差す方法が便利です。透明な小袋に入れる際は袋外側にタグを貼ると見やすくなります。

極小商品(リング・小さなパーツ)

極小の値札は箱や台紙、または小さなシールで対応します。シールは金属面に直接貼ると変色の恐れがあるため、必ず台紙や梱包の外側に貼ってください。

共通の注意点

文字は読みやすい大きさにし、バーコードはスキャンできる向きで配置します。装着方法は商品を傷めないことを最優先にし、取り外しやすさと落下防止の両方を考えて選んでください。店舗内で付け方を統一するとお客様もスタッフも扱いやすくなります。

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