はじめに
この章では、本ドキュメントの目的と使い方、想定する読者についてわかりやすく説明します。
目的
本書は、Googleに関連するサイトマップの基本から実践までを体系的にまとめたガイドです。XMLサイトマップの作り方、Search Consoleへの送信、robots.txtへの記載方法、注意点までを一貫して扱います。具体例として、WordPressプラグイン、無料ツール、Chrome拡張、Gulpによる自動生成など多様な手段を紹介します。
対象読者
ウェブサイト運営者、SEO担当者、初心者の個人ブログ運営者などを想定します。専門知識がなくても理解できるよう、用語は必要最小限にし具体例で補います。
本書の構成と使い方
第2章でサイトマップの意味を簡潔に説明し、第3章以降で作成方法と送信手順、robots.txtの書き方、注意点を順に解説します。まず概要を把握したい方は第2章から読み進めると便利です。実践したい場合は第3章と第4章を順に行ってください。
注意点
作業前に必ずバックアップを取り、公開前にサイト内のURL構造を確認してください。
サイトマップとは
概要
サイトマップは、検索エンジンに対してサイト内のページ（URL）を一覧にしたファイルです。特にXML形式の「sitemap.xml」はクローラーがサイト構造を効率よく把握し、ページのインデックス登録を促す重要な役割を果たします。
主な種類と違い
- HTMLサイトマップ：人が見てページを探すための一覧です。訪問者向け。
- XMLサイトマップ：検索エンジン向けで、URLや更新日時などを機械が読み取れる形式です。
なぜ重要か
サイトに新しいページを追加したときや、ページ数が多いときにクローラーが発見しやすくなります。特にサイト構造が複雑な場合や、内部リンクだけでは見つかりにくいページに効果があります。
正規URLの扱い（具体例）
同じ内容が複数のURLで表示される場合は、代表となる正規URLを1つ選び、サイトマップにはその1つだけを含めます。例えば「https://example.com」と「https://www.example.com」が両方ある場合、どちらか一方を正規に決めてサイトマップに載せます。
どんなサイトに向くか
ページ数が多いサイト、大型のECサイト、更新が頻繁なブログなどで特に有効です。小規模でページが少ないサイトでは必須ではありませんが、作っておくと安心です。
XMLサイトマップの作成方法
概要
XMLサイトマップは検索エンジンへサイト構造を伝えるファイルです。作成方法は多様で、手間と自動化の度合いで選べます。
1. CMSの自動生成
多くのCMS（例: Shopify, Wix, 一部の静的サイトジェネレーター）は自動でsitemap.xmlを生成します。設定画面で有効化するだけで、更新ごとに自動反映します。手軽で初心者向けです。
2. WordPressプラグイン「Google XML Sitemaps」
手順:
– プラグインをインストールして有効化
– 設定で投稿タイプや優先度を指定
– 自動通知（Ping）を有効化すると検索エンジンへ通知します
特徴: 柔軟な設定が可能で更新のたび自動更新されます。
3. sitemap.xml Editorツール
ブラウザ上でURLを追加・編集してsitemapを作成します。小規模サイトの微調整に向きます。エクスポートしてサーバへアップロードします。
4. 無料ツール「XML Sitemap Generator」
サイトをクロールして自動生成します。使い方はURLを入力し生成ボタンを押すだけで、ダウンロードして設置します。大量ページにも対応するものがあります。
5. 手動作成
簡単なサイトや特殊な要件がある場合に有効です。XMLの基本構造を理解して、テキストエディタで作りサーバにアップします。更新は手作業です。
6. Chrome拡張機能「サイトマップジェネレーター」
ブラウザから現在のサイトを走査してsitemapを作ります。手軽に試したいときに便利です。
7. Gulpなどの自動ビルドで生成
開発ワークフローに組み込み、ビルド時にsitemapを自動生成します。大規模サイトや頻繁更新するサイトで効率的です。プラグインやパッケージを利用します。
各方法は目的と運用頻度で選んでください。導入時は生成後に正しくURLが反映されているか確認することをおすすめします。
Google Search Consoleへのサイトマップ送信方法
はじめに
作成したXMLサイトマップをGoogleに知らせると、クロールとインデックス化が効率化します。ここでは、初心者でも迷わないように具体的な手順を示します。
手順（簡潔）
- Google Search Consoleにログインします。Googleアカウントでログインしてください。
- 対象のプロパティ（サイト）を選択します。ドメインプロパティとURLプレフィックスに注意してください。
- 左側メニューの「サイトマップ」をクリックします。
- 「新しいサイトマップの追加」欄にサイトマップのURLを入力します。例：sitemap.xml または sitemap_index.xml（完全なURLの例： https://example.com/sitemap.xml）。
- 「送信」ボタンを押します。
送信後の確認とエラー対応
送信後はステータスが表示されます。主な確認ポイントは以下です。
– 成功：Googleがサイトマップを読み込めたことを示します。
– エラー：404（ファイルが見つからない）、解析エラー（XMLの構造不備）、アクセス制限（403や認証）がよくあります。エラーが出たら、ブラウザで該当URLを開き、XMLが正しく表示されるか確認してください。robots.txtでブロックしていないかもチェックします。
修正後は同じ画面から再送信できます。大幅な構成変更や新しい大量ページを公開したときは再送信すると良いです。重要なページは「URL検査」で個別にインデックス登録をリクエストできます。
送信後の注意点
Googleは定期的にサイトマップを読み込みますので、細かい更新のたびに必ず送信する必要はありません。ただし、サイト構成を変えたときや新しいサイトマップを用意したときは送信してください。サイトマップ画面で「最終読み込み日時」や「登録されたURL数」を確認し、問題がないか定期的にチェックしましょう。
robots.txtファイルへの記載方法
概要
サイトマップのURLはrobots.txtに1行で記載できます。書式は必ず絶対URLで「Sitemap: https://example.com/my_sitemap.xml」とします。これにより検索エンジンがrobots.txtを読んだ際にサイトマップを認識します。
記載例
User-agent: *
Disallow: /private/
Sitemap: https://example.com/sitemap.xml
Sitemap行はファイル内のどこに書いても機能しますが、見やすさのため末尾に置くことが多いです。
記載手順（簡単な手順）
- サイトのルートディレクトリにあるrobots.txtを確認します（例: https://example.com/robots.txt）。
- テキストエディタでファイルを開き、Sitemap行を追加します。例: Sitemap: https://example.com/sitemap.xml
- 保存してサーバーにアップロードします。ホスティングのファイルマネージャやFTP、WordPressの専用プラグインから編集できます。
注意点
- URLはプロトコル（http/https）とドメインを含む絶対パスにしてください。
- 複数のサイトマップがある場合は、各行に1つずつ記載します。
- robots.txtをサブディレクトリに置くと、そのディレクトリ配下しか適用されないため、必ずサイトのルートに置いてください。
- サイトマップのURLをDisallowでブロックしないでください。検索エンジンがアクセスできなくなります。
確認方法
- ブラウザで https://example.com/robots.txt を開いてSitemap行が反映されているか確認します。
- Google Search Consoleの「robots.txtテスター」やサイトマップのステータスで問題がないかチェックします。
この手順でrobots.txtにサイトマップを記載すれば、検索エンジンが効率よくサイト構造を把握できるようになります。
XMLサイトマップ作成時の注意点
はじめに
XMLサイトマップを作るときは、検索エンジンに正しく伝えるための細かな配慮が大切です。以下で代表的な注意点をわかりやすく説明します。
URL数とファイルサイズの上限
XMLサイトマップは1ファイルあたり50,000件まで、未圧縮で50MBまでが目安です。これを超える場合は複数ファイルに分け、サイトマップインデックスでまとめます。例：年別やカテゴリ別に分割すると管理が楽になります。
noindex設定の確認
noindexが付いたページはサイトマップに含めないでください。noindexは検索結果に出したくないページを意味します。管理画面やテストページを誤って含めないようにチェックします。
ドメイン・プロトコルごとの扱い
http/httpsやwwwの有無で別サイト扱いになることがあります。例えばhttps://www.example.comとhttp://example.comは別です。扱いを統一し、必要なら各ドメインごとにサイトマップを用意します。
URLの表記ゆれ対策
末尾スラッシュ、大文字小文字、クエリパラメータの有無で同一ページが複数扱いになることがあります。代表URLを決めて301リダイレクトやcanonicalタグで統一してください。例：https://www.example.com/page/ を正式URLに固定する。
更新情報の扱い
は更新日を示しますが、正確に運用してください。やは参考値です。頻繁に変わるページはlastmodを更新し、重要ページのみ優先度を高めに設定します。
送信後のチェック
Google Search Consoleなどでエラーやクロール状況を定期的に確認します。問題が見つかったらサイトマップを修正して再送信してください。
