はじめに
この章では、本ドキュメントの目的と読むべき人、扱う内容の全体像をやさしく説明します。
目的
「ホームページ wordpress 見分け方」という検索意図に応えるため、簡単にできる判別方法を具体的にまとめます。無償の解析ツールの使い方、管理画面(/wp-admin/)の確認、HTMLソースで探す手がかりなどを順を追って解説します。
対象読者
- 自分のサイトがWordPressか確認したい方
- 仕事でサイト制作や運用をする方
- 依頼先や競合サイトの構成を調べたい方
本書で学べること
第2章では「なぜ見分ける必要があるか」を説明します。第3章で解析ツールの使い方、第4章で管理画面からの確認法、第5章でHTMLソースにあるWordPress特有のパスの探し方を順に学べます。
注意点
サイトの確認は公開情報の範囲で行ってください。ログイン試行や不正アクセスは行わないでください。
なぜ「WordPressかどうか」を見分ける必要があるのか
概要
多くのホームページやブログはWordPressで作られています。どのサイトがWordPress製かを知ると、制作や改善に役立つ具体的なヒントを得られます。
学習とデザインの参考
優れたサイトが使っているテーマ(見た目のテンプレート)を知れば、自分のサイトのデザインに取り入れられます。たとえば、気に入ったレイアウトがあれば同じテーマや似た構成で短時間に再現できます。
機能を真似する手がかり
使われているプラグイン(追加機能)を確認すると、お問い合わせフォームや会員機能、EC連携といった機能をどう実装しているか分かります。プラグイン名が分かれば、同じ機能を導入しやすくなります。
競合調査や運用上の判断材料
競合サイトがWordPressなら、更新頻度や安全対策、表示速度をどう改善しているか参考になります。外注や見積もりを取る際も、WordPressかどうかで作業の手間や費用をある程度見積もれます。
実務的なメリット
クライアント対応では「WordPressなら簡単に編集できます」と説明しやすくなります。逆に独自構築なら保守や改修の費用を別途考える必要が出ます。
したがって、具体的な判定手順を求める人が多いです。次章では一番簡単な方法として解析ツールの使い方を紹介します。
一番簡単な方法は解析ツールを使うこと
概要
WordPressかどうか手軽に調べるなら、判定ツールを使う方法が最も簡単です。URLを入力するだけで判定してくれるので、初心者でも迷いません。ここでは日本語対応のWP-Search、英語ツールのIsItWP、さらにブラウザ拡張のWhatRunsを取り上げます。
WP-Search(日本語)を使う手順
- ブラウザでWP-Searchにアクセスします。
- 調べたいサイトのURLを入力して「検索」ボタンを押します。
- 結果画面に「WordPressかどうか」「使用テーマ」「検出されたプラグイン」が表示されます。
具体例:個人ブログのURLを入れると、テーマ名や主要プラグイン名が分かることがあります。
IsItWP(英語)での再チェック
IsItWPも同様にURL入力で判定します。別のツールで再確認すると信頼度が上がります。英語表記が気になる場合はWP-Searchと併用してください。
ブラウザ拡張WhatRunsの使い方
- ChromeにWhatRunsを追加します。
- 調べたいサイトを開き、拡張アイコンをクリックします。
- CMS、テーマ、プラグインなどの情報をブラウザ上で一覧表示します。
注意点とコツ
・検出できない場合もあります。セキュリティやカスタマイズで情報を隠しているサイトもあります。
・公共性の高いサイトやログインが必要なサイトはツールで正確に判定できないことがあります。
・複数のツールで確認すると、より確実に判断できます。したがって、まずはWP-Searchで調べ、必要に応じてIsItWPやWhatRunsで補助確認するのがおすすめです。
/wp-admin/ にアクセスしてログイン画面で見分ける方法
概要
WordPress の管理画面は通常「https://ドメイン/wp-admin/」です。ここにアクセスしてログイン画面が出れば、WordPress である可能性が高いです。ただし、ログイン URL を変更しているサイトも多く、表示されないからといって断定できません。
確認手順(簡単な手順)
- ブラウザで「https://例.jp/wp-admin/」にアクセスします。
- 表示される画面を見ます。
- ユーザー名とパスワードの入力欄や「ログイン」ボタンがあれば一般的な WordPress のログイン画面です。しばしば「パスワードをお忘れですか?」などのリンクもあります。
- アクセス後に「/wp-login.php」にリダイレクトされることもよくあります。これも WordPress の挙動です。
- 404(ページが見つからない)や 403(アクセス禁止)が出た場合は、ログイン URL を変更しているか、外部からのアクセスを制限している可能性があります。
追加の確認と注意点
- 「/wp-login.php」に直接アクセスしてみる方法もあります。
- ブラウザの cookie 名に “wordpress_” が含まれることがあり、手がかりになります。
- 絶対にログインを試みたり、パスワードを推測したりしないでください。セキュリティや法的な問題が生じます。
この方法は手早く確認できますが、表示されない場合は別の方法で調べる必要があります。
HTMLソースコードからWordPress特有のパスを探す方法
手順
- ブラウザで対象ページを開き、右クリック→「ページのソースを表示」または Ctrl+U(Macは⌘+U)でHTMLソースを表示します。
- 検索(Ctrl+F)で「wp-」または「wp/」を探します。短いので多数ヒットしますが、次のようなパスに注目します。
よく見つかるパス例
- /wp-content/ — テーマやアップロード画像の格納先
- /wp-content/themes/ — 使用中のテーマ名が分かることがある
- /wp-content/plugins/ — プラグインのファイルを参照する場合
- /wp-includes/ — コアのライブラリ
- /wp-admin/ — 管理画面へのリンク
- /wp-json/ — REST APIのエンドポイント
これらはや、のsrc/href属性で表示されます。テーマやプラグイン名が現れると、ほぼ確実にWordPressです。
見つからない場合の注意点
見つからないときは別のCMSや静的サイトの可能性があります。さらに、サイト側がパスを隠している(リネーム、CDNで配信、プラグインで隠蔽)こともあります。しかし多くの一般的なWordPressサイトではこの方法で判定精度が高いです。したがって、検証は複数の手法と合わせて行うと確実です。












