はじめに
目的
この資料は、Webコーディングの基本をやさしく整理した入門ガイドです。初心者の方がWebサイト制作の全体像をつかめるよう、必要な知識を段階的に説明します。具体例を交えて、実際に手を動かす際に役立つ情報を提供します。
対象読者
- これからWeb制作を学びたい方
- 学んだことを体系的にまとめたい方
- HTMLやCSS、JavaScriptの基礎を知りたい方
本資料で学べること
- Webコーディングの基本概念(役割や流れ)
- よく使われる主要言語の概要(HTML/CSS/JavaScript)
- HTML文書の基本構造とよく使うタグ、属性の説明
- 初心者が取り組みやすい開発の進め方
準備するもの(すぐに始められる)
- テキストエディタ(例:Visual Studio Code、Sublime Text)
- ブラウザ(例:Chrome、Firefox)
- 基本的なインターネット接続
進め方のコツ
まずは小さなページを作って表示を確認しましょう。実際に動かすことで理解が早まります。分からない用語は具体例で調べ、少しずつ応用していくと学習が続けやすくなります。次章からは、より詳しい内容を順を追って説明していきます。
Webコーディングとは?初心者向け完全ガイド
概要
Webコーディングは、ブラウザで見えるページを作るためにソースを記述する作業です。デザイナーの見た目を基に、HTML・CSS・JavaScriptなどでページを組み立てます。プログラミングの一部であり、システム全体の設計よりも「見た目」と「操作」を作ることに集中します。
役割と違い
コーディングは画面表示や動きを実装します。デザインは見た目、サーバー側のプログラミングはデータ処理を担当します。コーディングはその橋渡し役です。
代表的な作業の流れ
- デザインを確認します。
- HTMLで構造を作ります(見出しや段落など)。
- CSSで見た目を整えます(色・余白・レイアウト)。
- JavaScriptで動きを付けます(ボタンの反応やフォームの検証)。
初心者が始めるためのステップ
- テキストエディタ(例: VS Code)を用意します。
- 実際に簡単なHTMLファイルを作ってブラウザで開きます。
- 小さな部分を変えて表示がどう変わるか確かめます。
初心者向けのコツ
- まずは小さく作って動かします。大きく作ると挫折しやすいです。
- コメントを入れて分かりやすくします。
- 課題は繰り返して手を動かすことが一番の上達法です。
Webコーディングに使用される主要な言語
HTML(構造を作る)
HTMLはWebページの骨組みを作ります。見出しや段落、画像、リンクなどの要素を記述します。例えば、見出しと段落は次のように書きます:
<h1>タイトル</h1>
<p>ここが本文です。</p>
このようにタグで要素を囲み、ブラウザが内容を表示します。初心者はまずHTMLでページの構造を意識するとよいです。
CSS(見た目を整える)
CSSは色やフォント、余白、配置など見た目を決めます。HTMLの要素に対してルールを当てます。例:
.title { color: blue; font-size: 24px; }
クラスやIDで特定の要素だけにスタイルを適用できます。レスポンシブ対応は後で学ぶと実用的です。
JavaScript(動きをつける)
JavaScriptはユーザーの操作に応じてページを動かします。クリックで内容を変えたり、入力の検証を行えます。簡単な例:
document.getElementById('btn').addEventListener('click', function(){
alert('押されました');
});
基本の三つ(HTML/CSS/JavaScript)でほとんどのフロントエンドは作れます。
その他の言語(補足)
サーバー側ではPHP、Python、Ruby、Node.jsなどが使われます。これらはデータベースとやり取りしたり、動的なページを生成します。最初はHTML/CSS/JavaScriptを優先して学ぶと理解が早まります。
HTML文書の基本構造
はじめに
HTML文書は決まった構造で書くとブラウザが正しく表示します。ここでは基本の流れをやさしく説明します。
<!DOCTYPE html> 宣言
文書は <!DOCTYPE html> で始めます。これはブラウザに「最新のHTMLで書かれています」と伝える目印です。最初に必ず置きます。
要素
全体を タグで囲みます。html要素の中に head と body が入ります。
の役割
head は表示されない情報を入れる場所です。ページのタイトル(ブラウザのタブに出る)、文字コード、説明文、外部のCSSやスクリプトのリンクを置きます。例: title や meta、link を使います。
の役割
body には実際に画面に表示する要素を置きます。見出し、段落、画像、リンクなどがここに入ります。訪問者が見るのは body の内容だけです。
最小の例
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>サンプルページ</title>
</head>
<body>
<h1>ようこそ</h1>
<p>これは基本構造の例です。</p>
</body>
</html>
注意点
文字コード(meta charset)とタイトルは忘れずに設定してください。検索や表示の基本になります。
よく使用されるHTMLタグ
見出し(
〜
)
)
見出しは文章の構成を示します。
が最も重要で、数が増えるほど小さな見出しです。例:
<h1>サイトのタイトル</h1>
<h2>章の見出し</h2>
段落と強調(
<h1>サイトのタイトル</h1>
<h2>章の見出し</h2>
、)
段落は で囲みます。重要な語句はで強調できます。見た目は太字になります。例: リンクはテキストで作ります。画像は<p>これは段落です。<strong>重要な部分</strong>を強調します。</p>
リンクと画像(、
)
で表示します。alt属性は代替テキストです。例:
<a href="https://example.com">公式サイト</a>
<img src="logo.png" alt="ロゴ画像">
リスト(
- 、
- )
順不同リストは
- 、順序付きは
- で書きます。例:
<ul> <li>りんご</li> <li>バナナ</li> </ul>表(
、
、 ) 表は
で囲み、行は
、セルは です。見出しセルには を使います。例: <table> <tr><th>項目</th><th>値</th></tr> <tr><td>色</td><td>赤</td></tr> </table>各タグは文字に意味を与える印です。正しく使うと検索や読み上げが分かりやすくなります。
HTMLの属性について
HTML要素には属性を付けて動作や見た目、意味を詳しく指定できます。属性は「名前=”値”」の形で要記述します。例:
- 画像とリンク
<img src="image.jpg" alt="桜の写真"> <a href="https://example.com">公式サイトへ</a>srcは画像や動画のファイル場所を指定します。hrefはリンク先のURLを指定します。altは画像が表示できないときやスクリーンリーダー向けの説明になります。必ず書くことをおすすめします。
- よく使う属性の例
id: ページ内で一意の識別子。CSSやJavaScriptで使います。
class: 同じスタイルを複数に適用するときに使います。
style: 要素ごとに直接CSSを書くときに使いますが、多用は避けます。
title: マウスオーバーで補足説明を表示します。- 特殊な属性
target: リンクを新しいタブで開くときは”_blank”を指定します。例:。
rel: _blankと組み合わせて”noopener noreferrer”を付けると安全です。- ブール属性
disabledやcheckedは値を書かずにそのまま指定できます。例:
- data-* 属性
独自の情報を埋め込むための属性です。JavaScriptで簡単に読み取れます。例:
。- 実務上の注意
属性値は必ず引用符で囲みます。altやaria-*などアクセシビリティに関する属性は優先的に設定してください。idはユニークに、classは意味のある名前にすると後で保守しやすくなります。
これらを覚えると、HTMLがより表現豊かで操作しやすくなります。
目次
- 、項目は
- で書きます。例:
- 、












