はじめに
本書の目的
本ドキュメントは、複数のWebUIアプリケーション(AUTOMATIC1111、Browser Use WebUI、Open WebUI、ConoHa AI Canvasなど)の起動方法を、初心者にも分かりやすく順を追って解説することを目的としています。起動手順、ブラウザでのアクセス方法、終了方法、拡張機能の利用手順まで実践的に示します。
対象読者
基本的なPC操作(ファイルの保存・実行、ブラウザの利用)ができる方を想定しています。専門的な知識は不要です。
前提条件
- インターネット接続があること
- 使用するマシンに必要なソフトがインストールされていること(各章で具体的に説明します)
本書の構成と使い方
各章は個別のWebUIごとに構成しています。章ごとに「起動手順」「ブラウザでのアクセス」「終了方法」「よくあるトラブル対処」を扱います。拡張機能に関する章では、インストール後の起動や設定方法も説明します。実際に操作を進める前に、まず該当する章の前提条件を確認してください。動作に不安がある場合は、まず小さな環境で試すことをおすすめします。
AUTOMATIC1111 WebUIの開き方
準備
AUTOMATIC1111はインストール後、ローカルPCのstable-diffusion-webuiフォルダ内にwebui-user.bat(Windows)やlaunch.py(他OS用)が配置されます。まず該当フォルダを確認してください。
起動手順(Windows)
- stable-diffusion-webuiフォルダを開きます。
- webui-user.batをダブルクリックします。これだけで起動処理が始まります。
ブラウザでのアクセス
起動後、ターミナルに表示されるURL(例: http://127.0.0.1:7860)をブラウザで開きます。通常は自動でブラウザが起動しますが、起動しない場合は表示されたURLを手動で入力してください。
終了方法
ターミナル画面でCtrl + Cを押すと終了確認が出ます。Yと入力すると安全に停止します。
コマンドラインからの起動(任意)
ターミナルやコマンドプロンプトでstable-diffusion-webuiフォルダに移動し、python launch.pyと入力すると同様に起動できます。特定のオプションを付けたい場合はここから指定します。
よくある注意点
- ファイアウォールや他のアプリがポートを占有するとアクセスできない場合があります。その場合は他のポートを試すか一時的にファイアウォールを確認してください。
- エラーメッセージが出たら、表示内容をそのまま検索すると対処法が見つかる場合が多いです。
Browser Use WebUIの開き方
概要
Browser Use WebUIはリポジトリをクローンし、仮想環境を有効にしてから起動する方式です。起動後は表示されるローカルURLにブラウザでアクセスします。
事前準備
- GitとPython(3.8以上が望ましい)を用意します。
- ターミナル(WindowsはPowerShellやWSL)を使います。
手順
- リポジトリをクローン
- git clone <リポジトリのURL>
- cd <クローンしたフォルダ>
- 仮想環境の作成と有効化
- 作成: python -m venv venv
- 有効化(Windows): .\venv\Scripts\activate
- 有効化(Mac/Linux): source venv/bin/activate
- 依存関係のインストール(あれば)
- pip install -r requirements.txt
- WebUIの起動
- python webui.py
- 起動するとターミナルにURLが表示されます(例: http://127.0.0.1:7788)。そのURLをブラウザで開いてください。
次回起動と終了方法
- 次回も同様に仮想環境を有効化し、python webui.pyで起動します。
- 終了はターミナルでCtrl + Cを押すか、別の端末で pkill -f webui.py を実行してください。
補足の注意点
- ポートが既に使われている場合はエラーになります。別ポートに変更するか、競合プロセスを停止してください。
- ファイアウォール設定でローカル接続がブロックされていないか確認してください。
Open WebUIの開き方
前提
- Dockerがインストールされ、動作していることを確認してください。Windows/MacはDocker Desktop、LinuxはDocker Engineを使います。
セットアップと起動(例)
- イメージを取得します(イメージ名は環境によって異なります)。
- docker pull IMAGE_NAME
- コンテナを起動します(例)。
- docker run -d –name open-webui -p 3000:3000 -v /path/to/models:/app/models IMAGE_NAME
上のコマンドはコンテナをバックグラウンドで起動し、ローカルのポート3000をコンテナに割り当てます。
ブラウザでのアクセス
ブラウザを開き、次のURLにアクセスしてください:
http://localhost:3000
正常に動作していればWebUIが表示され、操作できます。
停止・再起動
- 停止:docker stop open-webui
- 再起動:docker start open-webui
- 完全に削除する場合:docker rm -f open-webui(必要ならイメージも削除)
トラブルシューティング(よくある問題)
- ポートが使われている:別のポートを指定して再起動してください(-p 4000:3000など)。
- コンテナが起動しない:docker logs -f open-webuiでログを確認します。エラーメッセージに従って対処してください。
- ファイル・モデルが見つからない:-vでマウントしたパスを確認してください。
以上でOpen WebUIにアクセスして管理する基本手順の説明を終わります。
ConoHa AI CanvasのWebUI開き方
前提
まずConoHaのコントロールパネルにログインしていることを確認してください。アカウントの基本設定が済んでいればスムーズに進めます。
起動手順(簡潔)
- 画面上部の「AI」メニューをクリックします。
- 表示された項目から「AI Canvas」を選ぶか、契約中サービス一覧の対象サービスで「詳細情報」を開きます。
- 「WebUI起動」ボタンをクリックします。
- ポップアップが表示されたら、利用したいWebUIを選択します。
- 表示されるログイン画面でユーザーネームとパスワードを入力し、起動ボタンを押します。
認証情報について
ここで求められるユーザーネームとパスワードは、コントロールパネルのログイン情報とは別物です。初期の認証情報は契約時の案内メールやサービス画面で確認できます。心配な場合はパスワードを変更して安全に保管してください。
よくある注意点
- ブラウザのポップアップブロックを無効にしてください。
- 推奨ブラウザ(Chrome、Edge、Firefoxなど)を使うと安定します。
- 起動できない場合はサービスの状態確認や再読み込み、キャッシュクリアを試してください。
セキュリティの基本
共有端末や公共のネットワークで使用する際は、利用後に必ずログアウトし、認証情報を保存しないようにしてください。
拡張機能(Extensions)のインストール後の開き方
前提
AUTOMATIC1111 WebUIに拡張機能を追加した後でも、基本の開き方は変わりません。ここではWindowsの例を中心に、起動から拡張機能にアクセスするまでを丁寧に説明します。
起動手順
- インストール済みのフォルダを開きます。例: webui-user.bat がある場所。
- webui-user.batをダブルクリックして起動します。ターミナルが起動し、モデルや拡張の読み込みが始まります。
- 起動メッセージが出たらブラウザで http://127.0.0.1:7860 にアクセスします。
Extensionsタブの使い方
WebUIの上部にある「Extensions」タブをクリックします。ここでインストール済みの拡張機能一覧が表示され、各拡張の設定や有効化・無効化ができます。追加で設定画面やヘルプへのリンクがあることが多いので、必要に応じて開いてください。
よくある問題と対処
- 起動が長い:初回はモデルの読み込みに時間がかかります。完了まで待ちます。
- ポートに接続できない:別のアプリが7860を使っている可能性があります。webui-user.batの起動ログでポート番号を確認します。
- 拡張が反映されない:再起動すると反映されやすいです。設定を保存した後、WebUIを再起動してください。
注意点
拡張機能によっては追加の依存関係が必要です。READMEや配布ページの指示を確認してから使ってください。












