はじめに
本書の目的
この文書は「ホームページを自分で作る」ための基本知識を初心者向けに分かりやすくまとめたものです。主要な方法、制作の基本手順、WordPressを使った具体例、詳細な制作プロセスまで順を追って学べます。
対象読者
これからホームページを作りたい個人や小さな事業者、初めて制作に挑戦する方を想定しています。専門知識がなくても読み進められるように書いています。
本書で学べること
- ホームページ制作の代表的な方法と特徴
- 制作を進めるための3つの基本ステップ
- WordPressを使った具体的な作り方の流れ
- 自分で制作する際の実務的なプロセスと注意点
読み方のコツ
目的を明確にし、まずは小さなページから作ってみてください。実際に手を動かすことで理解が深まります。困ったら段階に戻って確認すると効率よく進められます。
始める前の簡単チェックリスト
- 何のためにサイトを作るか（目的）を決める
- 参考にしたいサイトを2～3つ挙げる
- 使える時間と予算の目安を決める
以降の章で、それぞれを具体的に解説していきます。
ホームページを自分で作成する3つの主要な方法
1. プログラミングで作る（HTML/CSS/JavaScript）
自由度が最も高い方法です。デザインや動き、データの扱いを細かく決められます。たとえば独自の予約システムや複雑なレイアウトを実装したい場合に向きます。短所は学習に時間がかかることと、保守に手間が掛かる点です。
2. CMSを使う（WordPressなど）
専門知識が少なくても導入できます。豊富なテーマやプラグインで見た目や機能を追加でき、SEO対策もしやすいです。初心者が最初に選ぶことが多く、運用や更新も比較的楽です。注意点は不要なプラグインを入れすぎると遅くなることです。
3. 作成ツールを使う（Wix、Canvaなど）
テンプレートを選んで直感的に編集できます。デザインの知識がなくても短時間で見栄えの良いページが作れます。無料プランもありますが、独自ドメインや高度な機能は有料になることが多いです。
それぞれ特性が違います。目的や予算、時間に合わせて選ぶと良いです。
ホームページ制作の3ステップの基本手順
ステップ1: 目的を明確にする
最初に「何のためのサイトか」をはっきりさせます。例：集客、商品販売、情報発信、名刺代わり。対象ユーザー（年齢層・関心）と期待する行動（問い合わせ、購入、申込み）を具体化します。予算や更新頻度、運用体制（自分で更新するか外注するか）も決めます。
ステップ2: 作り方を決める
自分のスキルと目的に合わせて方法を選びます。主な選択肢は3つです。1) プログラミングで自由に作る（柔軟だが時間がかかる）。2) WordPress（拡張性が高く中〜上級向け）。3) 作成ツール（簡単で短時間、機能は限定）。費用や将来の拡張性を比較して決定します。
ステップ3: 実際に作る
構成（ページ一覧、導線）を設計し、ワイヤーフレームやコンテンツを準備します。デザインは見やすさとスマホ対応を優先します。テストを行い、公開後はアクセスや問い合わせを見て改善を続けます。最初はシンプルに始め、徐々に機能を追加するのが成功のコツです。
WordPressでホームページを作成する具体的な手順
はじめに
WordPressで作る基本的な流れは、ドメイン取得→レンタルサーバー契約→SSL設定→WordPressインストール→テーマ導入→初期設定→デザイン設定→必要プラグイン導入→基本ページ作成→コンテンツ作成です。エックスサーバーの「WordPressクイックスタート」なら約10分で一連を終えられます。
1. ドメイン取得
好きな名前を決め、取得サービスで登録します。短く覚えやすいものを選び、競合がいないか確認してください。
2. レンタルサーバー契約
表示速度やサポートを比べて契約します。初心者は管理画面が分かりやすいサービスがおすすめです。
3. SSL設定
独自ドメインに対してSSL（https）を有効にします。多くのサーバーは無料のLet’s Encryptをワンクリックで設定できます。
4. WordPressインストール
サーバーの自動インストール機能を使うと簡単です。手動でもFTPとデータベースを用意すれば可能です。
5. テーマインストール
公式や販売サイトからテーマを選び、外観→テーマで有効化します。最初はシンプルなテーマが扱いやすいです。
6. 初期設定
一般設定でサイト名とキャッチフレーズ、パーマリンクは「投稿名」などに変更します。ユーザー名とパスワードは強固に設定してください。
7. デザイン設定
カスタマイズ画面でロゴ、色、フォント、ヘッダーやメニューを整えます。スマホ表示も確認しましょう。
8. 必要プラグイン導入
最低限の例：セキュリティ（Wordfenceなど）、バックアップ、SEO（Yoastなど）、キャッシュ（高速化）、お問い合わせフォーム（Contact Form 7など）。過剰導入は避けてください。
9. 基本ページ作成
ホーム、会社案内（またはプロフィール）、お問い合わせ、プライバシーポリシーを用意します。固定ページで作成しメニューに追加します。
10. コンテンツ作成
最初の数ページやブログ記事を用意して公開します。見出しや画像を適切に配置し、読みやすさを優先してください。
（開発と運用）
定期的にバックアップと更新を行い、アクセス解析を導入して改善を続けてください。
自分で制作する場合の詳細な制作プロセス
概要
詳細な制作は順序立てて進めます。サーバー・ドメイン取得から始め、サイト設計、素材準備、デザイン・コーディングへと移ります。段階ごとに確認することで使いやすく読みやすいサイトを作れます。
1. サーバーとドメインを決める
用途に合わせて選びます。個人ブログなら共有レンタルサーバー、企業なら安定性の高いVPSや専用サーバーがおすすめです。ドメインは短く覚えやすいものにします。
2. サイトマップを作成する
全ページの一覧を紙やツールで書き出します。例：トップ、会社案内、サービス、料金、問い合わせ。優先順位とリンクの流れを明確にします。
3. ページ構成・レイアウトを決める
各ページの役割を決め、見出しや導線を設計します。ワイヤーフレームで大まかな配置を描くと後が楽です。
4. 画像やテキストを準備する
写真は高解像度すぎず読み込みを考え圧縮します。文章は見出しと短い段落で読みやすく書きます。必要なら外注やライティングツールを利用します。
5. デザインとコーディング
デザインは色と余白を統一します。HTML/CSSで構造を作り、JavaScriptで動きを加えます。WordPressなどCMSを使えば管理が楽になります。
6. テストと公開
スマホやPCで表示を確認し、リンク切れや誤字を直します。速度やSEOの基本チェックも行い、問題なければ公開します。
7. 保守と更新
公開後も定期的にコンテンツを更新し、バックアップとセキュリティ対策を続けます。ユーザーの反応を見て改善を繰り返します。
