はじめに
目的
この文書は、主要なCMS製品の操作マニュアル構成とユーザー支援の工夫を分かりやすく整理することを目的としています。特に日本国内で利用が多いmicroCMS、CMS BlueMonkey、USENサイネージに焦点を当て、マニュアルの構成や学習導線を比較します。
対象読者
CMSをこれから導入・運用する担当者、マニュアルを改善したいドキュメント担当者、初級から中級の開発者・編集者を想定しています。専門知識が深くなくても読み進められる内容にしています。
本稿の読み方
各章で製品ごとのマニュアル構成、学習ステップ、サポート体制、使い勝手の工夫を順に紹介します。実務で役立つポイントを優先して解説しますので、必要な部分から参照していただけます。
執筆方針
具体例を交え、専門用語は最小限に留めます。丁寧で分かりやすい表現を心がけています。
microCMS – APIベースのヘッドレスCMS
概要
microCMSは日本発のAPIベースのヘッドレスCMSです。管理画面でコンテンツを作り、それをAPIで配信します。表示と管理を分けるため、サイトやアプリに柔軟に組み込めます。初心者でも取り組みやすい設計です。
主な特徴
- 管理画面が使いやすく、非エンジニアでも編集できます。
- RESTやGraphQLでデータを取得でき、フロントは自由に選べます。
- バックエンドを持たない静的サイトやSPAと相性が良いです。
はじめ方(3ステップ)
- アカウント作成:メールで登録し、プロジェクト(サービス)を作ります。
- サービス設定:スキーマ(コンテンツの型)を作成し、記事や画像を登録します。
- 表示組み込み:APIキーを使ってフロントからデータを取得し表示します。
ブラウザからのデータ取得例
fetchで簡単に取得できます。例:
fetch('https://xxxx.microcms.io/api/v1/posts',{
headers:{'X-API-KEY':'YOUR_API_KEY'}
})
.then(res=>res.json())
.then(data=>console.log(data));
この方法は静的サイトやReact、Vueにそのまま使えます。
注意点と学習リソース
APIキーの扱いに注意してください。公開鍵と秘密鍵の区別をして、公開環境では公開鍵を使います。公式のGetting Startedチュートリアルやブログ記事が初心者向けの学習に役立ちます。
CMS BlueMonkey – 国内向けCMSシステム
概要
CMS BlueMonkeyは国内の利用者を想定した使いやすいCMSです。充実したマニュアルサイトを備え、初めての方でも段階的に学べる設計になっています。
マニュアルサイトの構成
- 機能一覧:編集、公開、権限管理などを項目ごとに説明します。
- 目的別検索:用途(商品紹介、スタッフ紹介など)で必要な使い方を見つけやすくしています。
- はじめての方向けセクション:ログイン、基本操作、記事作成の流れを手順で示します。
- 共通パーツ説明:ヘッダー、フッター、リンクなど共通部品の扱い方を図入りで解説します。
初心者にやさしい設計
段階的なチュートリアルとスターターガイドでつまずきを減らします。例として、最初はログインから記事公開までの「5ステップガイド」を用意し、次にレイアウト調整や画像追加へ進めます。
具体的な利点
- 操作手順が明確で再現性があります。
- 目的別検索で時間を節約できます。
- 図や具体例が豊富で理解しやすいです。
利用開始の流れ
- アカウント作成
- スターターガイドで基本操作を学ぶ
- 共通パーツを確認してページを作成
- 公開して動作を確認
これらにより、初心者でも安心してサイト運用を始められます。
USENサイネージ – デジタルサイネージ用CMS
操作マニュアルへのアクセス
CMS画面上部のメニューバーにある「ヘルプ」をクリックすると、操作マニュアルにアクセスできます。マニュアルはウェブ形式で開くため、ブラウザからそのまま参照できます。迷ったときはまず「ヘルプ」を開いてください。
マニュアルの検索機能について
マニュアルサイトは検索機能が充実しています。半角スペースで語句を区切るとAND検索になり、複数条件を同時に満たすページを探せます。パイプ記号「|」を使うとOR検索になり、どれか一つの語句にマッチするページを探せます。
検索の具体例
- 音量 調整 → 「音量」と「調整」を両方含むページを表示します(AND)。
- 音量|ミュート → 「音量」または「ミュート」に該当するページを表示します(OR)。
具体的な操作手順や画面キャプチャをすぐに見つけられます。
よく使う操作と手順の探し方
プレイリスト更新、スケジュール設定、端末再起動などは、検索ボックスに機能名と機器名を組み合わせると早く見つかります。例:「プレイリスト 2024-05-01」「端末 再起動」など。
トラブル時のチェックポイント
ログ確認、端末通信状態、スケジュール適用状況を順に確認する手順をマニュアルで案内しています。検索をうまく使って該当項目へ直接ジャンプしてください。
まとめ
要点の振り返り
- microCMS:API中心で柔軟にコンテンツを扱えます。開発者と連携して使うと効果的です。
- CMS BlueMonkey:国内向けの運用支援やサポートが充実しています。企業内での統合に向きます。
- USENサイネージ:表示管理やスケジュール機能が優れ、店舗や施設の案内に適しています。
導入時に確認したいポイント
- 目的を明確にする(ウェブ公開、社内共有、店頭表示など)。
- 運用体制とサポートの有無を確認する。
- コンテンツの設計(項目やテンプレート)を事前に整理する。
- 実運用前にテスト運用やPoCを行う。
選び方の目安
- 柔軟なAPI連携が必要ならmicroCMSを検討してください。
- 日本語サポートや既存システムとの連携重視ならBlueMonkeyが向きます。
- 店舗や施設での表示運用が主目的ならUSENサイネージが適切です。
実務的な進め方
- 要件を簡潔にまとめる。2. 小さな範囲で試験運用する。3. 運用者に合わせたマニュアルを用意する。4. 運用後は定期的に見直す。
最後に
各CMSは用途や運用体制に応じて強みが異なります。まず目的を固め、小さく始めて運用に合わせて改善することをおすすめします。












