はじめに
本書の目的
このドキュメントは「XMLサイトマップ プラグイン」をテーマに、WordPressでXMLサイトマップを自動生成・管理する方法を分かりやすくまとめます。技術的な背景は必要最小限にし、実務で使える手順や設定のポイントを中心に解説します。
読者対象
- 自分で運用するWordPressサイトを改善したい個人・担当者
- SEOや検索エンジンへのインデックスを効率化したい方
- プラグイン導入や設定に不安がある初心者
本書で扱う内容の概要
本書は以下の流れで進めます。XMLサイトマップの役割と仕組み、プラグインを使うメリット、代表的なプラグインの比較、そして具体的なプラグイン「XML Sitemap & Google News」の概要・インストール・基本設定までを順に説明します。各章は実践的な手順と注意点を含みますので、設定作業をしながら読み進めると理解が深まります。
読み方のアドバイス
まず第2章でサイトマップの基本を把握してください。続けて第3章でプラグイン導入の利点を確認すると、以降の操作がスムーズになります。特にインストールや設定は順を追って行うとミスを防げます。
XMLサイトマップとは?SEOでの役割と仕組み
定義
XMLサイトマップは、サイト内のURLと更新日時・優先度などをXML形式で記したファイル(通常は sitemap.xml)です。検索エンジンに「どのページを見てほしいか」を整理して伝えるために使います。
クローラーの仕組み
検索エンジンのクローラーはサイト内リンクをたどってページを見つけます。ですが、リンクだけでは発見が遅れる場合があります。たとえばページ数が非常に多いサイトや、外部リンクがほとんどない新しいページなどは見つかりにくいです。XMLサイトマップはクローラーに直接URL一覧を渡す役割を果たします。
SEOでの役割
XMLサイトマップはインデックスの効率を高めます。重要なページや更新頻度の高いページを優先的に認識してもらいやすくなります。ただし、サイトマップがあるだけで自動的にランキングが上がるわけではありません。あくまでクローラーの発見とインデックスを助けるツールです。
実践的なポイント
- インデックスさせたい正規(canonical)なURLだけを含める。重複やnoindexのページは外す。
- 1ファイルの上限は5万URL。超える場合はサイトマップインデックスを使う。
- lastmod(最終更新日)を付けると更新が伝わりやすい。
- 作成後はGoogle Search Consoleなどで送信すると効果的です。
- WordPressではプラグインで自動生成・更新できます。
XMLサイトマップをプラグインで作成するメリット
自動生成と自動更新
プラグインを入れるだけでサイトマップを自動生成します。新しい記事を公開すると自動でサイトマップに反映されるため、手動でXMLを更新する手間が省けます。例えば10記事を更新する場合でも、何も操作せずに検索エンジンに最新の構成を伝えられます。
出力の細かな制御
投稿・固定ページ・カスタム投稿タイプやカテゴリ、タグごとに出力するかを選べます。優先度や更新頻度も設定できるため、検索エンジンに伝えたい重要なページを明示できます。たとえば重要なランディングページは高い優先度にしておく、といった運用が可能です。
サーチコンソールへの登録が簡単
多くのプラグインは「https://あなたのドメイン/sitemap.xml」のように固定のURLを発行します。GoogleサーチコンソールのSitemapsからそのURLを送信するだけで登録でき、手続きが簡単です。
ニュース・画像・動画など拡張対応
ニュースサイトマップや画像・動画用のサイトマップを自動生成するプラグインが増えています。メディアを多く扱うサイトでは、これによりインデックスされやすくなり、検索結果での露出が向上します。
運用面での利便性
サイトマップの分割(大規模サイト向け)、更新のスケジュール設定、既存のキャッシュやSEOプラグインとの互換性なども考慮されています。管理画面から状態を確認できるため、技術知識が少なくても運用できます。
まとめない(章の途中につき)
代表的なXMLサイトマッププラグイン比較
以下では代表的なプラグインを分かりやすく比較します。目的に合ったものを選んでください。
XML Sitemap & Google News
- 概要: シンプルで軽量。カテゴリやタグなどタクソノミーを簡単に含められます。
- 長所: 設定が直感的で負荷が小さい。ニュースサイト向けのオプションもあり、ニュース向けのマップ作成が楽です。
- 短所: 高度なカスタマイズは限られます。
- 向く人: サイトマップだけを軽く作りたい方。
XML Sitemaps(旧 Google XML Sitemaps)
- 概要: 老舗で細かい設定が可能です。
- 長所: 優先度や更新頻度など細かく設定できます。歴史があり安定しています。
- 短所: 設定項目が多く初心者は迷うことがあります。
- 向く人: 細かく制御したい中〜上級者。
XML Sitemap Generator for Google
- 概要: ページのほかニュース・ビデオ・画像など多形式に対応します。
- 長所: 多様なコンテンツを個別にマップ化できます。
- 短所: 設定や管理がやや複雑です。
- 向く人: メディアや動画を多く扱うサイト運営者。
Yoast SEO / All in One SEO Pack
- 概要: 総合SEOプラグインにサイトマップ機能が内蔵されています。
- 長所: メタ情報やOGPと一括管理でき、他のSEO機能と連携します。
- 短所: 機能が多いため軽量性を優先する場合は過剰です。
- 向く人: 既に総合SEOプラグインを導入している方。
注意点: 目的がサイトマップのみならXML Sitemap & Google NewsかXML Sitemapsを推奨します。すでにYoastやAll in One SEOを使っている場合は内蔵機能で十分です。
XML Sitemap & Google News の概要と特徴
概要
XML Sitemap & Google News は、WordPressで使えるシンプルなサイトマップ生成プラグインです。インストールして有効化すると自動で sitemap.xml を作成し、通常は https://あなたのドメイン/sitemap.xml で確認できます。初心者でも扱いやすい点が魅力です。
主な特徴
- 自動生成・自動更新:投稿や固定ページの追加・更新を反映します。
- 出力対象を細かく設定:投稿、固定ページ、カテゴリー、タグなどを個別に含める/除外できます。
- Googleニュース用フィード対応:ニュース系サイト向けの専用フィードを作れます。
- シンプルな設定画面:複雑な知識がなくても設定できます。
出力の詳細設定
投稿やページをIDで除外したり、優先度や更新頻度の指定が可能です。大規模サイトでは分割やインデックスの最適化を検討してください。
注意点
プラグインはサイトマップを作成しますが、Googleへのインデックス登録は保証しません。robots.txtの確認や、サーチコンソールでの送信も併せて行ってください。
XML Sitemap & Google News のインストール手順
事前準備
WordPressの管理者アカウントでログインしてください。念のため、サイトの簡単なバックアップを取ることをおすすめします(プラグイン更新やインストールで変化が出る場合があります)。
プラグインのインストール手順
- 管理画面の左メニューから「プラグイン」→「新規追加」をクリックします。
- 画面右上の検索窓に「XML Sitemap & Google News」と入力して検索します。該当のプラグインが表示されたら、名前や説明を確認します。例:作者名や評価を見て間違いがないか確かめます。
- 「今すぐインストール」をクリックします。インストールが終わるとボタンが「有効化」に変わりますので、続けて「有効化」をクリックします。
インストール後の確認
有効化すると自動でサイトマップの生成が始まります。ブラウザで https://あなたのサイトドメイン/sitemap.xml にアクセスして、XML形式のリストが表示されるか確認してください。表示されない場合はキャッシュクリアやパーマリンクの再保存を試してください。
よくあるトラブルと対処
- プラグインが見つからない:別の名称で公開されているか、管理画面の検索がうまく動作していない場合があります。公式プラグインディレクトリからダウンロードして、プラグイン画面の「プラグインのアップロード」からZIPをアップロードしてみてください。
- サイトマップが空または古い:キャッシュプラグインをクリアし、投稿が公開状態かを確認してください。必要ならプラグインを一度無効化して再有効化します。
XML Sitemap & Google News の基本設定
以下は、プラグイン有効化後に行う基本設定です。分かりやすく手順で説明します。
1. 設定画面を開く
- WordPress管理画面にログインします。
- サイドメニューの「設定」から「XML Sitemap & Google News」を選びます。
2. サイトマップを有効化する
画面上部の「XMLサイトマップを有効化」項目で「有効」にし、設定ボタンを押します。これでサイトマップの出力が開始します。
3. 投稿タイプとタクソノミーの選択
上部タブで「投稿タイプ」「タクソノミー」などを選びます。投稿、固定ページ、カテゴリー、タグなど、サイトマップに含めたい項目にチェックを入れてください。必要なものだけ選ぶとクロールが効率的になります。
4. 変更を保存
チェックを終えたら必ず「変更を保存」をクリックします。保存されないと設定が反映されません。
5. 出力確認
ブラウザで「https://あなたのドメイン/sitemap.xml」にアクセスし、サイトマップが正しく表示されるか確認します。リンク切れや空の項目がないかチェックしてください。
6. よくある注意点
- キャッシュプラグインを使っている場合はキャッシュをクリアしてください。
- 表示されない場合はプラグインの競合がないか一時停止で確認します。
上記で基本設定は完了です。必要に応じて優先度や更新頻度の設定も検討してください。












