はじめに
本ドキュメントは「サイトマップ URL 取得」に関する調査結果をまとめた入門ガイドです。サイト内のURLを効率よく見つける方法や、サイトマップの場所を確認する手順、生成や運用に役立つツールの特徴と制限を丁寧に解説します。
本ドキュメントの目的
サイトマップからURLを取り出す具体的な手法を示し、複数の選択肢を比較します。検索エンジン向けの最適化作業やサイト管理の効率化に役立てられる内容です。
対象読者
- サイト管理者やウェブ担当者
- SEOやサイト構造を学びたい方
- 開発者やコンテンツ制作者
この記事で学べること
- サイトマップの場所を確認する基本手順
- サイトマップからURLを抽出する方法(手動/自動)
- robots.txtやSearch Consoleなどの補助的な確認手段
- よくある問題点と注意点(重複URL、非公開ページ、クロール制限など)
進め方と注意点
まずは簡単な確認から始めます。例として、サイトのルートにあるsitemap.xmlやrobots.txtを確認する方法があります。機械的に取得する場合はクローラーや検索コンソールの機能を使うと効率的です。なお、公開範囲やプライバシー、サーバー負荷には配慮してください。次章から、具体的な手順とツールの使い方を順に説明します。
Google検索と検索演算子を活用したURL取得
概要
Googleの検索演算子を使うと、特定ドメインでインデックスされているページの一覧を簡単に確認できます。導入が容易で追加ツールを使わずに済むため、小規模サイトの確認に向きます。
基本の演算子と例
- site:example.com
- そのドメインでGoogleが認識するページを表示します。例: site:yourwebsite.com
- inurl:パス
- URLに特定の語を含むページを絞れます。例: site:yourwebsite.com inurl:/blog/
- intitle:キーワード
- タイトルに含まれるページを探せます。例: site:yourwebsite.com intitle:お問い合わせ
- -(マイナス)
- 除外条件に使います。例: site:yourwebsite.com -inurl:/archive/
実際の手順(簡潔)
- Googleを開く。
- 検索欄にsite:yourdomain.comを入力して検索。
- 必要に応じてinurl:, intitle:, 引用符(”語句”)やマイナスで絞り込む。
- 表示された結果からURLをコピーして一覧化します。
注意点と制限
- インデックス済みページしか表示されません。未登録ページは出ません。
- 大規模サイトでは結果が網羅できません(Googleは表示上限があります)。
- 検索結果は個人設定や地域で変わる場合があります。簡単に始められますが、網羅性は限定的です。
robots.txtとSitemap.xmlによるURL確認
概要
robots.txtに記載された「Sitemap:」行からサイトマップの場所を特定します。サイトマップ(例:sitemap.xml)を開くと、主要ページのURL一覧を効率よく取得できます。初心者でも手順に沿えば簡単に確認できます。
robots.txtの見方
サイトのルート(例:https://example.com/robots.txt)を開きます。Sitemap行は次のように書かれます。
Sitemap: https://example.com/sitemap.xml
この行があれば、指定されたURLをブラウザで開きます。
サイトマップの見つけ方と開き方
サイトマップはXML形式が一般的です。ブラウザで開くと、タグ内に個別ページのURLが並びます。例:
<url>
<loc>https://example.com/page1</loc>
</url>
必要なURLはそのままコピーできます。
サイトマップからのURL取得
サイト全体の主要ページを速やかに一覧化できます。自動化が必要ならCSV変換ツールや簡単なスクリプトで抽出できます。
制限と注意点
- サイトマップは運営者がインデックスさせたいURLのみ掲載します。孤立したページや公開はしているが未掲載のページは含まれないことがあります。
- サイトマップが古いと最新URLが反映されません。更新日時がある場合は確認してください。
実務的な手順(簡単5ステップ)
- https://example.com/robots.txtを開く
- Sitemap行を探す
- 表示されたサイトマップURLを開く
- タグからURLを抽出する
- 必要に応じてCSV等に保存する
以上の流れで、手早く確実に主要URLを確認できます。
SEOスパイダー・ウェブクローラーツールの活用
概要
SEOスパイダーやウェブクローラーは、サイト内のリンクを順にたどり、包括的にURLを収集します。代表例では、無料版でも使えるものがあり、内部リンク構造やHTTPステータス、メタ情報など幅広く取得できます。
基本的な使い方(手順)
- 対象ドメインを指定してクロール開始。クロール範囲を「同一ドメインのみ」に設定すると外部サイトを除けます。例:site.example.com
- クロール設定で最大深度やボットのUser-Agentを指定。深さを浅くすると短時間で概観を取れます。
- JavaScriptレンダリングの有無を選択。動的に生成されるページはレンダリングを有効にしますが時間がかかります。
取得できる情報と具体例
- URLリスト(重複除外)
- HTTPステータス(200, 301, 404等)
- title/meta description、canonicalタグ
- 内部リンクの数と経路(どこからリンクされているか)
- リンクされていないページ(孤立ページ)の発見
例:404のURL一覧やメタ説明がないページリストを抽出できます。
実務での注意点
- サーバー負荷に配慮し、クロール速度を遅めに設定してください。短時間で大量リクエストを送るとサイトに悪影響を与えます。
- robots.txtや認証がある場合は事前に確認し、必要ならクローラに認証情報を設定します。
- JavaScriptレンダリングは精度が上がりますが時間とメモリを消費します。
出力と活用例
CSVやスプレッドシートにエクスポートし、重複やステータス別にフィルタしてください。サイト改善では、404修正・リダイレクト整理・メタ情報の補完に使えます。定期的にクロールして変化を差分比較すると効果的です。
Google Search ConsoleとAnalyticsからのエクスポート
はじめに
サイト運営では実際にアクセスのあるURLを把握することが大切です。ここではGoogle Search Console(GSC)とGoogle Analytics(GA4)からURLリストを取り出す方法と実務上の注意点を分かりやすく説明します。
Google Search Console(GSC)からのエクスポート
手順は簡単です。GSCで「検索パフォーマンス」→「ページ」を開き、期間を指定します。表示されたテーブル右上の「エクスポート」ボタンからCSVやGoogleスプレッドシートに出力できます。UIでは最大1,000件まで取得可能です。より多くのデータが必要な場合はSearch Console APIを使ってページやクエリごとにデータを取得します。実例:上位表示されたページのみ抽出して優先的に確認します。
Google Analytics(GA4)からのエクスポート
GA4の「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」などで期間を設定し、テーブルをエクスポートします。GA4画面からは最大10万行まで取得できます。さらに多く詳細が必要な場合はBigQuery連携やGA4 APIを検討します。実例:セッションやページビュー順で並べ替え、実際にユーザーが訪れているページを把握します。
実務での使い方・注意点
・重複URLは正規化(canonical)やクエリ除去で整理してください。
・GSCは検索で見られたURL、GA4は実際のアクセスを示します。両者を突き合わせると優先度が見えます。
・CSVを結合してフィルタ(例:ページビュー>0)をかけると作業が効率化します。
XMLサイトマップの生成と運用
WordPressでの生成
WordPressは管理画面から簡単にサイトマップを扱えます。最近のコア機能やプラグイン(例: Yoastなど)で有効化すると、/sitemap.xml や /wp-sitemap.xml が自動生成されます。追加のページを手動で含めたい時は、管理画面やプラグインの設定で絶対URLを入力できます。
Node.jsとgulp-sitemapで自動生成
ローカルやCIで自動生成すると運用が楽になります。基本手順は次の通りです。
1) 開発依存をインストール
npm install –save-dev gulp gulp-sitemap
2) 簡単なgulpfile.js例
const gulp = require('gulp');
const sitemap = require('gulp-sitemap');
gulp.task('sitemap', function () {
return gulp.src('./public/**/*.html', { read: false })
.pipe(sitemap({ siteUrl: 'https://example.com' }))
.pipe(gulp.dest('./public'));
});
siteUrl を自分のサイトに変えます。ビルドやデプロイ時にこのタスクを実行すると常に最新のsitemap.xmlを作れます。
運用のポイントと注意点
- Search Consoleに登録し、生成したsitemap.xmlを送信してください。
- robots.txt に sitemap: https://example.com/sitemap.xml を追記するとクローラへの案内になります。
- canonical を正しく設定し、重複URLを避けます。
- 可能なら lastmod を付け、更新時に再生成します。
- URLが5万件を超える場合は分割し、sitemapインデックスを利用します。
- gz圧縮で転送量を減らせます。
- 自動化はCI/CDやcronと組み合わせると確実です。
これらを取り入れると、効率的で確実なサイトマップ運用が実現します。












