サーチコンソールのリダイレクトエラー原因と解決策を徹底的に解説

目次

はじめに

本記事の目的

本記事は、Googleサーチコンソールに表示される「リダイレクトエラー」について、原因・影響・確認方法・具体的な解決策までをわかりやすく解説します。技術的な話も扱いますが、専門用語は可能な限り噛み砕いて説明します。まずは何が問題かを理解することから始めましょう。

リダイレクトエラーとは

ウェブページが別の場所に自動で移動する仕組みを「リダイレクト(転送)」と呼びます。例えば、古いページが新しいページに自動で移る場合です。サーチコンソール上で「リダイレクトエラー」と出ると、その転送がうまくいっていない可能性があります。

誰に向けた記事か

サイト運営者、ブログ運営者、担当者の方を想定しています。技術に自信がない方でも実行できる手順を目指します。

読み方の提案

まず第2章で基本を押さえ、第3〜6章で原因と対処法を順に確認してください。よくあるトラブル例も載せますので、問題発生時に役立ててください。

サーチコンソールのリダイレクトエラーとは何か?

概要

Googleサーチコンソールで表示される「リダイレクトエラー」や「ページにリダイレクトがあります」は、Googleのクローラー(Googlebot)が指定されたURLに正しく到達できず、結果としてインデックス登録できなかったことを意味します。表面上は“リダイレクトがある”だけに見えますが、原因は複数あります。

具体的にどういう状態か

  • 301・302などのサーバーサイドリダイレクトが返され、最終的なページに到達できない。
  • リダイレクトが無限ループになっている(A→B→Aなど)。
  • リダイレクト先がログインページや403/404など、クロール不可のページになっている。
  • JavaScriptやmeta refreshで遷移していて、Googlebotが処理できない場合。

例:古いURL /old-page にアクセスすると 301 リダイレクトで /new-page に飛ぶが、/new-page がさらに /old-page に戻すとループになり、Googlebotは最終ページを取得できません。

なぜ問題になるのか

リダイレクト自体はサイト移転やURL正規化で有効です。ただし、意図しないリダイレクトや不適切な遷移はクローラーを止め、インデックス登録や検索表示に影響します。

見分け方のヒント(簡易チェック)

  • ブラウザで該当URLを直接開いてみる(ログイン不要で確認)。
  • curl -I や開発者ツールのネットワークでステータスコードを確認する。
  • リダイレクト先がログイン画面や404でないか確認する。

本章ではリダイレクトエラーの概念と代表的なケースを説明しました。実際の確認ポイントや対処法は第5章・第6章で詳しく解説します。

主なリダイレクトエラーの原因

1. リダイレクト設定の誤り

設定ミスで本来のURLとは別の場所に飛ばすとエラーになります。例:http→httpsの設定が二重に入って同じページを何度もリダイレクトするケースです。サーバー設定や.htaccess、Nginxの記述をまず確認してください。

2. リダイレクトループ

A→B→A のように元に戻る連鎖があると無限ループになります。ブラウザでは「このページはリダイレクトを繰り返しています」と表示されます。ループがあるとクローラーが巡回できません。

3. リダイレクトチェーンが長すぎる

A→B→C→D のように中継が多いとクローラーが到達できない場合があります。3回以上の中継は避け、可能ならA→Dのように短くします。

4. リダイレクト先のURLが異常

転送先が404やタイムアウト、外部の無効なドメインだとエラーになります。相対パスや末尾のスラッシュ違いで意図しない場所に飛ぶこともあります。

その他の原因

・WordPressの自動補完リダイレクトやプラグイン設定が不要な転送を残すことがあります。
・過去にURL構造を変えた際の古いリダイレクトが残っている場合があります。

各項目は運用や設定ファイル、プラグインの見直しで改善できます。次章で具体的な確認方法と対処法を説明します。

リダイレクトエラーがSEOやインデックス登録に与える影響

  • クローラーがページ内容を取得できないとインデックスされません。具体例として、あるページが外部リンクで評価されていても、リダイレクト先がエラーになると評価が伝わらず検索順位が下がります。

  • 検索順位への悪影響:検索エンジンは有効なページを優先して表示します。リダイレクトエラーが多いと重要なページが評価されず、流入が減ることがあります。

  • インデックスの欠落:クローラーは404やループなどのリダイレクトで停止します。例えば、301で別URLに転送したつもりが転送先が404なら、どちらもインデックスされない可能性があります。

  • クローリング予算の浪費:大規模サイトでは無駄なリダイレクトを繰り返すとクローラーの割り当てを消費し、新しいページが巡回されにくくなります。

  • リンク評価(リンクジュース)の損失:正しい永久リダイレクト(301)であれば評価が引き継がれますが、エラーやループでは引き継がれません。広告やSNSからの流入価値が減ります。

  • 例外的に問題ないケース:リダイレクト先が正常にインデックスされていれば元のURLがエラーでも影響が小さいことがあります。たとえば古いURLを新しいURLへ301で移し、新URLが正しくインデックスされている場合です。

  • 対策のヒント:まずSearch ConsoleやサーバーログでどのURLがエラーか確認してください。次に正しいステータスコード(例:301)に直し、ループや長いチェーンを避け、内部リンクを更新します。

サーチコンソール上での確認ポイント

1. カバレッジレポートでの初動確認

カバレッジの「エラー」タブでリダイレクト関連の項目を絞り込みます。該当エラーをクリックすると影響を受けるURL一覧が出ます。まず件数と該当ページの傾向(特定ディレクトリやテンプレートに偏っていないか)を確認します。

2. URL検査ツールで個別検査

問題のあるURLを一つずつURL検査に入れて「ライブ URL をテスト」します。HTTPステータス、リダイレクトチェーン、最終的な応答を確認します。スクリーンショットやインデックス状況も参考になります。

3. リダイレクトチェーンとループの調査

チェーンが長すぎないか、中間で意図しない302→301の繰り返しが無いかを確認します。ループ(A→B→A)は「Too many redirects」や未インデックスの原因になります。

4. サーバー・CMS側の設定確認

.htaccessやnginxの設定、CMSのリダイレクトプラグインのルールを点検します。優先度の高いルール同士が競合していないか、テスト環境で再現できるかを確かめます。

5. リダイレクト先URLの正当性確認

リダイレクト先が空欄や不正な相対パス、文字数が極端に長いURLでないか確認します。https/https混在やwww有無のずれも要注意です。

6. 記録と優先対応

影響の大きいページから修正し、修正後はURL検査で再確認します。変更履歴を残して原因追跡を容易にしてください。

具体的な解決方法

はじめに

リダイレクトエラーは設定を丁寧に確認すれば解消できます。ここでは優先順位を付けて、具体的な手順と注意点を示します。

1. リダイレクト設定を見直す

  • .htaccessやNginxの設定、サーバー管理画面を確認します。例:古いURLが新しいURLに正しく301で飛んでいるかを確認。\n- CMS(WordPressなど)のリダイレクトプラグイン設定も点検します。重複したルールがないか確認してください。

2. リダイレクトチェーンを短くする

  • A→B→C のような多段リダイレクトは避けます。可能ならA→Cに直接飛ぶように修正します。\n- サイト全体をクロールするツールでチェーンを洗い出します(無料ツールやプラグインで対応可能)。

3. 不正URLや空URLを排除する

  • 404や空のリンクがリダイレクトに使われていないか確認します。アクセスログやCMSのリンク管理で調べます。\n- 意図しないクエリ付きURLやパラメータが原因の場合は正規化(canonical)やパラメータの扱いを統一します。

4. Googleに正しいURLをインデックス登録リクエスト

  • Search ConsoleのURL検査で修正したページをチェックし、「インデックス登録をリクエスト」します。変更が反映されるまで数日から数週間かかることがあります。

5. 修正後の検証方法

  • ブラウザで実際にアクセス、HTTPステータス(200/301/4xx/5xx)を確認します。curlコマンドやオンラインのステータスチェックツールが便利です。\n- Search Consoleで再検出やカバレッジの変化を確認します。

6. 自身で解決が難しい場合

  • 原因特定やサーバー設定の修正が困難なときは、専門業者や開発者に相談してください。短期的な改善から根本対策まで柔軟に対応してもらえます。

よくある質問・トラブル例

リダイレクトエラーで多く寄せられる質問と実際のトラブル例を、原因と対処法を交えて分かりやすくまとめます。

  • リダイレクトしていないのにエラーが出る
  • 原因例:WordPressの自動リダイレクト(末尾スラッシュ補正など)、過去のURL変更で残った内部リンク、プラグインのリダイレクトルール、サーバーやCDNのキャッシュ。
  • 対処:Search ConsoleのURL検査で実際のレスポンスを確認します。ブラウザの開発ツールやcurlで返り値(301/302/200/404)を確認し、古い内部リンクは置換、不要なプラグインは停止します。

  • 無料ブログやBloggerでの例

  • 原因例:ブログ側の独自リダイレクトやURL補正機能、独自ドメイン設定の変更。
  • 対処:ブログ設定やカスタムドメインの設定を見直し、ブログ運営側のヘルプを参照して公開設定を確認します。

  • よくある小さな原因と対処

  • http⇄https、wwwありなし、末尾スラッシュ、大文字小文字の違い。統一した正規URLを決めて301リダイレクトを設定し、内部リンクを修正します。

  • 簡単なチェックリスト
    1) URL検査で実レスポンス確認 2) 内部リンクを一括検索・修正 3) リダイレクト系プラグインを確認 4) キャッシュ/CDNクリア 5) 修正後にSearch Consoleで再確認

具体例やログがあれば、より詳しい対処法を一緒に考えます。

まとめ

ここまでの内容を踏まえて、リダイレクトエラーの対処で大切な点を簡潔にまとめます。

  • 要点の整理
  • リダイレクトエラーは設定ミスやループ、チェーン、誤ったステータスコードなどが原因で発生します。サーチコンソールでエラー詳細を確認し、原因を特定してください。
  • 放置するとインデックス登録や検索順位に影響します。早めに対応することが重要です。

  • すぐできるチェックリスト(優先度順)

  • サーチコンソールで該当URLのエラー詳細を確認する。具体例:リダイレクト先が無効かどうかを見る。
  • リダイレクトチェーンやループを解消する。可能なら直接最終URLへ一本化する。
  • ステータスコードを確認する(恒久的移転なら301を使用)。
  • 内部リンクやサイトマップのURLを新しいURLに更新する。
  • 不要な自動補正やプラグインの設定を見直す。例:WordPressのリダイレクトプラグイン。
  • 修正後、サーチコンソールで再クロールをリクエストして状態を確認する。

  • 運用上の注意

  • 大量のリダイレクト修正は段階的に行って影響を確認してください。小さく確実に直すことでリスクを減らせます。
  • 重大な変更を行う前にバックアップを取り、テスト環境で検証してください。

このまとめをもとに、まずはサーチコンソールで詳細を確認し、優先度の高い問題から順に対応してください。対応後も定期的にチェックを続けることで、不具合の再発を防げます。

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