はじめに
この文書は、Googleサーチコンソールでページがインデックス登録されない原因と、その対策をわかりやすく整理したガイドです。技術的な設定のミス、ドメインやサイト構造の問題、コンテンツの品質、サーバーのパフォーマンス、そして検索エンジンからのペナルティなど、多角的な観点から原因を分類し、それぞれに対する具体的な対応策を示します。
この文書の目的
サイト運営者が「なぜページが検索結果に出ないのか」を自分で診断し、優先順位を付けて改善できるようにすることが目的です。例として、誤って付けたnoindexタグやrobots.txtの設定でクロールを遮断しているケース、サーバーの頻繁なエラーでクロールが止まるケースなどを取り上げます。
対象読者
ウェブサイトを運営する個人・企業、コンテンツ担当者、SEO初心者を想定しています。専門知識がない方でも実践できる手順を重視して説明します。
本書の構成と使い方
第2章で主な原因を分類し、第3章で状態別に詳しく説明、第4章で対策手順を示します。まずはSearch Consoleの「カバレッジ」やURL検査ツールを確認し、本書の順に問題を切り分けてください。ご自身のサイトを一つずつ確認して改善に進みましょう。
Googleにインデックス登録されない主な原因
概要
Googleにインデックスされない原因は、大きく分けて5つあります。技術的設定、ドメインやサイト構造、コンテンツ品質、サーバーや表示速度、ペナルティ・その他です。以下で具体例を挙げて説明します。
技術的な設定による拒否
- robots.txtでクロールを禁止している（例：/robots.txtで全ページをDisallowしている）。
- ページにnoindexタグが付いている。編集画面で誤って入れることがあります。
- canonicalタグで別URLを優先指定しているため、該当ページが無視される。
ドメイン・サイト構造の問題
- 新規ドメインは認識に時間がかかる。新しいサイトは被リンクやサイ トマップで通知すると早くなります。
- 内部リンクが少なく、クローラーがたどれないページがある。
- サイトマップが未提出、またはURLが含まれていない。
コンテンツの品質問題
- 内容が薄い（短文やコピーコンテンツ）。
- 専門性や独自性が不足している。例えば、他サイトの説明をそのまま使うと評価が低くなります。
サーバー・パフォーマンスの問題
- ページの応答が遅いとクロール頻度が落ちる。
- 500エラーやタイムアウトが頻発するとインデックスされにくくなります。
ペナルティとその他の要因
- Googleの手動ペナルティを受けている場合はインデックスから除外されます。
- 認証が必要なページやテスト環境のページはインデックスされません。
- URLパラメータや重複URLの扱いで除外されることがあります。
各原因は混在することが多いので、順に確認すると対応しやすいです。
インデックス登録されない状態の分類
1. URLがGoogleに認識されていません
Googleがそのページの存在を知らない状態です。原因は外部・内部リンクがない、サイトマップに含まれていない、robots.txtでブロックしているなどです。確認方法は「site:あなたのドメイン/ページ」の検索やSearch ConsoleのURL検査です。まずは内部リンクを張り、サイトマップを送信します。
2. 検出 – インデックス未登録
GoogleはURLを見つけたが、まだインデックス化していない状態です。優先度が低い、クロール待ち、クローラーロード制限が原因です。Search Consoleで「検出 – インデックス未登録」の表示を見ます。対処はインデックス登録をリクエストするか、関連ページからリンクを増やしてクロール優先度を上げます。
3. クロール済み – インデックス未登録
Googleがページをクロールしたが、インデックスに登録しなかった状態です。薄い内容、重複コンテンツ、noindexタグや構造化データの問題が理由です。URL検査で状況を確認し、コンテンツを改善して再クロールを依頼します。
4. 情報が古いまま表示される
検索結果に古いタイトルや説明が残る場合です。最近の更新が反映されていないことが原因です。GoogleのキャッシュやSearch Consoleの最終クロール日時を確認します。サイトマップを更新し、必要ならインデックスの再送信を行ってください。
インデックス登録されない場合の対策方法
1. まずはエラー内容を確認します
Googleサーチコンソールの「URL検査」機能で該当ページを調べます。ステータスやカバレッジの理由を確認し、エラー文（例: noindex、robots.txtブロック、404など）をメモします。
2. XMLサイトマップを送信して通知します
サイト全体のXMLサイトマップをサーチコンソールに送信します。新しいページや修正したページを含めてすぐに知らせられます。サイトマップが正しく作られているか（リンク切れがないか）も確認してください。
3. インデックス登録のリクエストを行います
URL検査後、「インデックス登録をリクエスト」機能で再送信します。即時反映を保証するわけではありませんが、巡回の優先度を上げられます。
4. よくある問題と対策例
- robots.txtでブロック: robots.txtの該当行を削除または修正します（例: Disallow: /example/ を削る）。
- ページにnoindexがある: metaタグを見直し、必要なら削除します。
- 重複や標準化問題: rel=”canonical”の設定を確認し、正しいURLを指定します。
- コンテンツの質が低い: 内容を具体的に増やし、独自性を高めます。
- モバイルや表示速度の問題: 画像圧縮や不要なスクリプト削減を行います。
5. 再確認と監視
修正後に再度URL検査とサイトマップ送信を行い、カバレッジやモバイル使用状況を定期的に確認します。数日〜数週間かかる場合があるため、経過を観察してください。
各手順は順に実行すると原因特定と解決がしやすくなります。問題が残る場合は、具体的なエラー内容を教えてください。対応方法をより詳しくご案内します。
