はじめに
本記事の目的
この章では、本記事の目的と読み進め方を分かりやすく説明します。Google Search Console(GSC)で表示される「noindexタグによって除外されました」というメッセージの意味を丁寧に解説し、問題かどうかの判別や具体的な対処法をお伝えします。
誰に向けた記事か
- サイト運営者やWeb担当者
- ブログやコーポレートサイトを管理している方
- 検索結果に表示されない原因を調べたい方
この記事で分かること
- noindexタグの基本的な役割(簡単な例つき)
- GSCでの表示が示す意味
- 問題ないケースと問題になるケースの見分け方
- 実際の確認手順と修正方法の大まかな流れ
- noindexがSEOに与える影響の概要
読み方の提案
各章は順を追って読むと理解しやすいです。まずは本章で目的を把握し、第2章以降で詳しい確認と対処法を確認してください。
noindexタグとは
定義
noindexタグは、特定のWebページを検索エンジンのインデックスから除外するための指定です。ページにこの指定があると、Googleなどの検索結果に表示されなくなります。目的は、検索に表示する必要のないページを意図的に除外することです。
設置方法(具体例)
- HTMLのメタタグ: を内に置きます。簡単で一般的です。
- HTTPヘッダー:サーバー側で X-Robots-Tag: noindex を送る方法もあります。APIや非HTMLファイルで使えます。
使う場面(具体例)
- ログインページや管理画面
- サンクス(完了)ページ
- テスト環境や重複コンテンツ
注意点
noindexは通常、ページを検索結果から隠しますが、クロール自体を禁止するものではありません。robots.txtでブロックすると検索エンジンがページを見に来られず、noindex指示を認識できない場合があります。設定は意図を確認してから行ってください。
「noindexタグによって除外されました」の意味
概要
「noindexタグによって除外されました」とは、Googleがそのページを検索結果に登録(インデックス)していないことを示します。サイト側が「このページを検索結果に出さないでください」と指示しており、Googleがその指示に従っている状態です。
具体的な例
よく使われる指示は次の通りです。
– HTMLヘッダーでの指定:
– HTTPヘッダーでの指定:X-Robots-Tag: noindex
これらのどちらかがページにあると、Googleは該当ページをインデックスしません。
見分け方と確認方法
- Google Search ConsoleのカバレッジやURL検査で「noindex」による除外と表示されます。
- ブラウザでページソースを開き、metaタグを探します。サーバー管理者ならcurl -IでHTTPヘッダーも確認できます。
意味合いと注意点
noindexは「検索に表示しない」ことを目的としますが、クロール自体を止めるわけではありません。したがって、内部リンクの評価やキャッシュの扱いに影響します。意図的なら問題ありませんが、誤って付いていると流入が失われます。明らかに不要ならタグを削除して再クロールを依頼してください。
問題ないケース・問題になるケース
問題ないケース
- ログインページや会員専用ページ:検索結果に出したくないためnoindexを設定します。外部からのアクセスを避けたいので適切です。
- サンクスページ(購入完了や申し込み完了ページ):同じようなページが大量に検索に出るとノイズになるため除外します。
- テストページやステージング環境:公開用でないページを検索に載せたくないときに使います。
- 重複コンテンツ:同じ内容が複数ある場合、代表ページだけ残すために一部をnoindexにします。
問題になるケース
- 重要な商品ページやランディングページに誤設定した場合:検索からの流入が激減します。アクセスや売上に直接影響します。
- ブログの主要記事を誤って除外した場合:情報発信の効果が落ち、読者や検索エンジンでの評価を得にくくなります。
- サイトのトップページやカテゴリーページに入れてしまった場合:サイト全体の見つかりやすさが損なわれます。
簡単なチェックポイント
- 対象ページが検索で見つかってほしいかをまず確認します。見つかってほしければnoindexがないか確認します。
- ブラウザでページを表示し、ソースにnoindexの記述がないか探します(CMSの設定ミスが多いです)。
- 誤設定が見つかったら、タグを外して公開状態に戻します。検索エンジンが再訪問してインデックスを復活させるのを待ちます。
対処法と解決手順
以下は、noindexによってページが除外された場合の分かりやすい対処手順です。順番に確認して対応してください。
事前準備
- Google Search Console(GSC)にサイトを登録し、該当サイトの所有権を確認しておきます。
- ページのURLを用意します。
手順1:対象ページを特定する
- GSCの「カバレッジ」レポートで該当URLを探します。除外理由に「noindex」や「Submitted URL marked ‘noindex’」と表示されることが多いです。
手順2:ソースの確認
- ブラウザで該当ページを開き、「ページのソースを表示」してやがないか確認します。
- サーバーのHTTPヘッダーでX-Robots-Tag: noindexが付いていないかも確認します(開発者ツールやcurlで確認できます)。
- CMS(WordPress等)を使っている場合は、SEOプラグインや記事の公開設定で「検索エンジンに表示しない」設定になっていないか確認します。
手順3:不要なnoindexを削除する
- HTML内のmetaタグを削除します。CMS設定やプラグインが原因ならその設定を変更します。
- X-Robots-Tagがある場合は、サーバやCDNの設定を修正してヘッダーを送り出さないようにします。
手順4:Googleに再クロールを依頼する
- GSCの「URL検査」ツールに対象URLを入力し、「インデックス登録をリクエスト」から再クロールを依頼します。
手順5:経過観察と確認
- 反映には数日〜数週間かかることがあります。GSCのカバレッジでステータスが変わるか確認します。
- 実際に検索してsite:yourdomain.com “該当ページのタイトル”でインデックスの有無を確認します。
トラブルシューティングのポイント
- タグを削除しても変わらない場合はキャッシュ(CDNやプラグイン)やcanonicalの指定を確認します。canonicalが別ページを指すとそちらが優先されます。
- 自信がなければ、まずステージング環境ではなく実際の公開ページで小さな修正をして再確認してください。
上記の手順で多くの場合は解決します。必要があれば、該当URLや使っているCMS名を教えてください。さらに具体的な手順をお伝えします。
noindexタグとSEOへの影響
noindexが与える主な影響
noindexは検索エンジンに「このページを検索結果に載せないでください」と伝えます。重要なページに付けると検索から表示されなくなりアクセスが激減します。逆に、重複ページや低品質ページに使うとサイト全体の評価を守れます。
良い使い方の例
- テスト環境やプレビューURLにnoindexを付ける。
- フィルターや並べ替えで生成される重複コンテンツに付ける。
- 会員専用や管理画面のページを除外する。
誤用すると起きる問題
- 主要な商品ページや情報ページを誤ってnoindexにすると流入が減ります。
- 内部リンクで評価を分散させたい場合、noindexページは期待通りに働かないことがあります。
- noindexはインデックスを外すだけで、被リンクの評価(リンクジュース)に影響を与える扱いは検索エンジン次第です。
実務での対策
- 重複はまずcanonicalタグで解決するのが基本です。noindexは補助として使います。
- サイト全体を定期的に監査し、誤設定がないか確認してください。Search ConsoleのカバレッジやURL検査を使うと確認しやすいです。
監視方法とチェックポイント
- Search Consoleで「除外」理由を確認する。
- クロールログやアクセス解析でトラフィック減少をチェックする。
- 変更後は検索エンジンに再クロールをリクエストして反映を待つ。
正しく使えばSEO保護に役立ちますが、使い方を誤ると大きなマイナスになる点に注意してください。
その他の注意点
robots.txt と noindex の違い
robots.txt はクローラのアクセスを制限しますが、インデックス除外を保証しません。noindex タグはインデックスのみを禁止し、クローラにはページを見せます。目的に合わせて使い分けてください。
CMS(例:WordPress)での注意
- プラグイン(例:SEO プラグイン)の設定で自動的に noindex が付くことがあります。特に「検索エンジンでの表示」設定や投稿ごとのメタ設定を確認してください。
- テーマやカスタムテンプレートでヘッダにタグが埋め込まれる場合があります。個別ページのソースを必ずチェックしてください。
過度な noindex のリスク
重要なページを誤って noindex にすると、検索流入が大きく減ります。薄いコンテンツや会員専用のサンクスページ、重複ページのみを対象にしましょう。
実務的チェックリスト
- 本当にインデックスさせたくないか判断する。
- noindex を設置したらページソースで確認する。
- Google Search Console の URL 検査で反映状況を確認する。
- 緊急時は一時的に Search Console の削除ツールを使う。
その他の小さな注意点
- robots.txt で disallow と noindex を同時に使うと、クローラが noindex を読めない場合があります。noindex を使う場合はクロールを許可しておく方が確実です。
- ステージング環境や開発環境で noindex を入れ忘れると、本番公開時にインデックス抑制が残ることがあります。公開前の最終チェックで確認してください。












