はじめに
概要
本ドキュメントは、Googleサーチコンソールにおける「クリック数」を中心に解説します。クリック数の定義、確認方法、表示回数との違い、計測が合わない場合の主な原因、そしてクリック数を活かした基本的な分析手順を紹介します。サイト改善や検索パフォーマンス理解に役立つ実用的な情報を意識してまとめました。
目的
クリック数の見方を正しく理解し、データを基にした判断をしやすくすることが目的です。データの読み方が分かれば、改善すべきページや検索キーワードの優先順位が見えてきます。
対象読者
・サイト運営者や編集者
・SEOの初級~中級者
・サーチコンソールのデータを業務に活かしたい方
本書の構成
第2章でクリック数の意味を説明し、第3章で確認方法を手順で示します。第4章ではクリック数が合わない場合の理由や対処法を解説します。各章で図や具体例を交え、実務で使えるように配慮します。
読む際の注意
用語はできるだけ平易にしていますが、Googleサーチコンソールの画面に慣れていない場合は、第3章を先に参照すると理解が早いです。
サーチコンソール クリック数とは
概要
サーチコンソールの「クリック数」は、Google検索結果ページでユーザーがあなたのサイトのリンクを実際にクリックした回数を示します。検索キーワード別に集計され、どの検索語から何回訪問が発生したかを把握できます。SEO評価や改善の判断に役立つ基本指標です。
表示回数との違い(具体例付き)
表示回数は検索結果にページが表示された回数を指します。例:検索結果に100回表示され、そのうち10回クリックされた場合、表示回数は100、クリック数は10です。この違いを理解すると、コンテンツやタイトルの見直し点が見えてきます。
CTR(クリック率)について
CTRはクリック数を表示回数で割った割合です。先ほどの例ならCTRは10÷100=10%です。CTRが高ければ検索結果で目を引いていると判断でき、低ければタイトルやスニペットの改善を検討します。
クリック数が教えてくれること
・どのキーワードが実際の流入につながっているか
・タイトルや説明文の魅力度の指標になる
・ページごとの優先改善箇所が分かる
注意点(見方のコツ)
・サーチコンソールは検索結果からのクリックのみを数えます。他の流入は含みません。
・解析ツール(例:Google Analytics)と数値が合わない場合があります。計測方法やセッション定義の違いが原因です。
・データは短期間で変動します。複数日の傾向を確認して判断してください。
必要なら、このクリック数を用いた改善手順も具体的にご案内します。どの点を優先したいか教えてください。
Googleサーチコンソールでクリック数を確認する方法
準備
- Googleサーチコンソールにログインしてください。該当サイトが所有権確認済みであることを確認します。
ステップ1:検索パフォーマンスを開く
- 左メニューから「検索パフォーマンス」をクリックします。
- 上部に「合計クリック数」「表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」が並んでいます。ここで全体的な数値を把握できます。
ステップ2:サイト全体のクリック数を確認する
- 日付範囲を選択して、期間内の合計クリック数を確認します。
- 比較表示にすると、前期間との変化が分かります。
ステップ3:ページ別のクリック数を見る
- 「ページ」タブをクリックします。
- リストから任意のページをクリックすると、そのページに絞ったデータが表示されます。
- クリック数で並べ替えて、上位のページを確認できます。
ステップ4:クエリ別のクリック数を見る
- ページを選択した状態で「クエリ」タブをクリックします。
- そのページに流入した検索キーワードごとのクリック数が表示されます。
- サイト全体のクエリ別を見たいときはページ選択を解除してクエリタブを使います。
ステップ5:フィルタとエクスポート
- 国、デバイス(PC/モバイル)、検索タイプ(ウェブ/画像)で絞り込めます。
- 画面右上のエクスポートボタンでCSVやGoogleスプレッドシートに出力できます。
補足のコツ
- クリック数は期間・フィルタで変わります。必ず条件を確認してください。
- トップのページやクエリを定期的にチェックして、改善点を見つけましょう。
サーチコンソールのクリック数が合わない理由
1. データ更新のタイムラグ
サーチコンソールはデータの反映に時間がかかります。特に「昨日」のデータは数時間〜48時間ほど遅れることがあります。対処法:比較は同じ更新タイミングで行い、重要な比較は48時間待ってから行ってください。
2. 検索クエリやデバイスごとの分散
クリックは多くのクエリやデバイスに分散します。例えばスマホでの検索が多ければ、モバイルフィルタをかけないと割合が変わります。対処法:ページ別・クエリ別・デバイス別に絞って確認し、集計方法を統一してください。
3. 広告トラフィックの除外
サーチコンソールは有料広告(Google 広告)のクリックを報告しません。もし広告とオーガニックを合わせて比較するとズレます。対処法:広告トラフィックは別で確認し、比較する際はオーガニックだけに絞ってください。
4. フィルタ設定や集計期間の違い
日付範囲やフィルタ、プロパティ(ドメイン版/URL プレフィックス)を誤ると数値が合いません。対処法:両方とも同じ期間・同じプロパティ・同じフィルタで再確認してください。
5. サイト内リンク・リダイレクトの反映不備
検索結果で表示されたURLがリダイレクトされると、クリック先のカウントがずれる場合があります。例:検索結果はAで、実際の遷移先がBだとAに集計されることがあります。対処法:重要なURLはURL検査で確認し、リダイレクト設定を見直してください。
6. 一部クエリの非表示(プライバシー保護)
低頻度や個人情報に結びつくクエリは集計や表示が制限されます。対処法:ページ単位やランディングページでの確認を増やし、クエリだけに依存しない解析を行ってください。
7. Googleアナリティクスとの計測方法の違い
サーチコンソールは”クリック”を数え、アナリティクスはページ読み込み時の”セッション”を数えます。ユーザーがJSを無効にしていたり、遷移直後に離脱すると差が出ます。対処法:ランディングページ別にGSCとGAの見方を揃え、差が大きい場合はタグ実装やリダイレクトの有無を確認してください。
チェックポイント(手順)
– 日付・プロパティ・フィルタを揃える
– ページ別・デバイス別で比較する
– URL検査で個別URLを確認する
– 広告トラフィックは別で確認する
– 48時間程度待って再確認する
これらを順に確認すると、多くのズレは説明できます。必要なら具体的な状況を教えてください。より詳しい確認手順をお伝えします。












