はじめに
このドキュメントは、Googleサーチコンソールの「平均掲載順位」が画面に表示されない問題について、原因と対処法を分かりやすくまとめた入門ガイドです。普段からサーチコンソールを使っている方だけでなく、初めて見る方にも配慮して、専門用語はなるべく減らし具体例で補足します。
ここで扱うこと
- 平均掲載順位が何を意味するか、簡単な例で説明します。
- 画面にそもそも表示されない場合の確認手順を丁寧に解説します。
- 特定のクエリやページで「-(ハイフン)」と表示される仕様やデータ不足の理由を整理します。
誰に向けた文書か
ウェブサイトの検索パフォーマンスを確認する担当者や、数値の見方に不安がある個人運営者向けです。技術的な背景がなくても実行できる手順を重視しています。
次の章から、画面の見方とチェックすべきポイントを順に説明していきます。問題の切り分けができるよう、具体的な操作と判断基準を提示します。
サーチコンソールの「平均掲載順位」とは?基本の仕組み
平均掲載順位の定義
平均掲載順位とは、あるクエリ(キーワード)やページが検索結果で何番目に表示されたかを、一定期間で平均した指標です。サーチコンソールの「検索パフォーマンス」レポートで確認できます。表示回数に対する順位の平均なので、表示されるたびの順位データを基に算出されます。
どのように算出されるか(簡単な例)
例:あるページが5回表示され、それぞれの順位が1、3、2、4、2だった場合、平均掲載順位は(1+3+2+4+2)÷5=2.4です。表示回数が多いほど平均は安定します。
なぜ実際の検索結果とズレるのか
検索結果はユーザーの地域、端末、ログイン状態、過去の行動などで変わります。サーチコンソールはこれらを含む多数のインプレッションを集計します。あなたが手元で見る検索結果は個別の条件に基づくため、数値と異なることがあります。
レポート上の見方と注意点
検索パフォーマンスでは「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」を表示できます。平均掲載順位にチェックを入れるとグラフで推移を確認できます。短期間での変動はノイズになりやすいので、週単位や月単位で傾向を見てください。
そもそも画面に「平均掲載順位」が出てこない場合の確認方法
簡単な結論
多くの場合、単に指標のチェックが外れているだけです。サーチコンソールの「検索パフォーマンス」画面で指標のスイッチから「平均掲載順位」にチェックを入れると、折れ線グラフと表に掲載順位が表示されます。
手順(画面上での操作)
- サーチコンソールを開き、左メニューから「検索パフォーマンス」を選びます。
- 画面上部の指標(合計クリック数、合計表示回数、平均CTR、平均掲載順位など)が並ぶ部分を探します。
- 「平均掲載順位」にチェックを入れます。チェックを入れると即座にグラフに線が追加され、下の表に掲載順位の列が表示されます。
クエリ別・ページ別の見方
- クエリ単位で確認したいときは、表の上部にある「クエリ」タブを選びます。各検索語ごとの平均掲載順位と推移を確認できます。
- ページ単位で見たいときは「ページ」タブを選びます。URLごとの掲載順位を確認できます。
よくある見落とし(チェックの外し方の例)
- 指標が多く並んでいると見落としがちです。指標が無効だとグラフも表も表示されません。
- 日付範囲やフィルタを狭めすぎるとデータが少なく、線が見えにくくなります。まずは広めの期間で確認してください。
平均掲載順位が「–(ハイフン)」で数値が出ない主な理由
概要
特定のクエリやページだけ掲載順位が「–」で表示される主な原因は、Search Consoleの仕様やデータ不足です。ここでは考えられる理由と、すぐできる対処法を分かりやすく解説します。
主な理由とポイント
- 表示回数(インプレッション)が極端に少ない
- 例:数回しか表示されないクエリでは統計として扱えず「–」になります。期間を延ばしてデータ量を増やすと改善することが多いです。
- 掲載順位が100位より下
- Search Consoleは100位より下の細かい順位を表示しません。SEOで100位以内に入れる必要があります。
- データ反映の遅延
- 新しいページや直近の変動は数日間データが揃わず「–」になることがあります。時間を置いて再確認してください。
- フィルタやプロパティ設定の影響
- 検索タイプ(Web・画像)や国、ページフィルタを絞ると対象データが減り「–」になる場合があります。
対処法(簡単)
- 期間を長め(例:3ヶ月)に設定して再確認する
- フィルタを外して全体表示でチェックする
- 該当ページのインデックス状況や検索順位ツールで100位以内か確認する
- 数日待ってデータが入るか再確認する
チェックリスト(短め)
- 期間を延長したか
- フィルタがかかっていないか
- ページがインデックスされているか
- 直近の更新から十分日数が経過したか
上記を順に確認すると、多くの場合「–」の原因を特定できます。必要なら個別の状況に合わせた診断もご案内します。












