サーチコンソール 英語で学ぶ基本機能と活用法完全ガイド

目次

はじめに

概要

本ドキュメントは、Google Search Console(英語版)に関する調査結果を整理したものです。基本定義、主要機能、Google検索との関連、パフォーマンスレポート、ユーザー権限、エクスペリエンスやエンハンスメント、特殊検索機能の追跡まで幅広く扱います。

目的と対象

目的はSearch Consoleの機能理解と運用指針の提供です。対象はサイト運営者、SEO担当者、開発者、コンテンツ制作を行う方です。実務にすぐ役立つ具体例を交えて説明します。

本書の読み方

各章は独立して読めますが、順に読むと理解が深まります。実際の画面を確認しながら読むとより分かりやすくなります。

範囲と注意点

英語版の仕様や表記を基にしています。データの反映に遅れが出ることや、権限によって見える情報が異なる点にご注意ください。

Google Search Consoleの基本定義

概要

Google Search Console(以下GSC)は、Googleが無償で提供するウェブサイトの検索パフォーマンス観測ツールです。検索結果に表示される自分のページの状態を確認し、問題を発見・修正できます。かつては「Google Webmaster Tools」と呼ばれていましたが、2015年に現在の名称へとリブランドされました。

対象ユーザー

ブロガー、ウェブサイト管理者、SEO担当者、マーケター、開発者、デザイナーなど、サイトを運営・改善する人すべてに役立ちます。たとえばブログ運営者は、どの検索クエリで読者が来ているかを把握できますし、開発者はクロールエラーを確認して修正できます。

主な役割(簡単な説明)

  • 検索パフォーマンスの可視化:検索順位・クリック数・表示回数を確認できます。具体例:ある記事の平均掲載順位が上がったか下がったかを把握できます。
  • カバレッジとインデックス管理:Googleがどのページを認識しているか、問題のあるページを教えてくれます。
  • 検査と修正支援:個別URLの状態を調べ、再クロールをリクエストできます。例として、修正したページを早めに検索結果に反映させたい時に使います。

プロパティと確認方法(概略)

GSCは『ドメインプロパティ』と『URLプレフィックスプロパティ』の2種類を扱います。前者はサイト全体を一括で管理し、後者は特定のプロトコルやサブディレクトリに限定します。所有権確認はDNSやHTMLファイル、メタタグなどで行います。

初めに知っておくと良いこと

データは無料で利用できますが、全ての情報がリアルタイムではありません。基本操作に慣れると日常的なサイト運営やトラブル対応が格段に楽になります。

主な機能と提供情報

概要

Google Search Console(GSC)は、Googleが自分のサイトをどう見ているかを第一手のデータで教えてくれます。検索で何が表示され、どれだけクリックされるか、問題がないかを確認できます。

パフォーマンス(検索データ)

  • 表示回数(インプレッション):検索結果に表示された回数です。たとえば100回表示され5回クリックならCTRは5%です。
  • クリック数とCTR:どの語句で何回クリックされたかが分かります。
  • 平均掲載順位:その語句でおおよそ何位に表示されるかを示します。

インデックスとカバレッジ

  • インデックス済みページ、エラー、除外の理由を表示します。URL検査で個別ページの状態を確認し、再クロールを要請できます。

リンク情報

  • 外部サイトからの被リンクと、自サイト内の内部リンク状況を確認できます。よくリンクされるページやどのサイトから来ているかが分かります。

サイトマップと送信

  • サイトマップを送ると、Googleにページ構成を知らせられます。送信状況や問題点も確認できます。

モバイルやセキュリティ関連

  • モバイル用の使いやすさ問題や、マルウェア・手動対策の通知を受け取れます。

その他の便利機能

  • ページの削除リクエスト、構造化データのエンハンスメント情報、Core Web Vitalsなどの外部ツール連携も利用できます。

それぞれのデータは、サイト改善や優先対応を決めるために役立ちます。

Google Searchの3つのステージとの関連性

概要

Google Searchは「クロール(探索)」「インデックス(登録)」「検索結果提供(表示)」の3段階で動きます。Search Consoleは各段階を観察し、問題を発見して改善できるツールです。具体例を交えて説明します。

1. クロール(探索)

Googleのクローラーがページを見つけて読みます。Search ConsoleのURL検査やサイトマップ送信で、どのページをクロールしているか確認できます。例:新しい記事を投稿したらURL検査でインデックス登録をリクエストします。

2. インデックス(登録)

クロールした内容をGoogleが保存します。カバレッジレポートで「有効」「除外」「エラー」を確認し、重複やnoindexタグの誤設定を修正します。例えば、重要なページが「除外」と表示されたらcanonicalやmetaタグを見直します。

3. 検索結果提供(表示)

ユーザーの検索に応じて結果を表示します。パフォーマンスレポートでクリック数や表示回数、クエリを確認し、タイトルや説明文の改善点を見つけます。リッチリザルトやモバイル表示の問題もここで影響します。

実務での流れ(例)

新記事→URL検査でクロール依頼→カバレッジ確認→パフォーマンスで効果測定。Search Consoleはこの一連を支える監視と改善のツールです。

パフォーマンスレポートの詳細

概要

パフォーマンスレポートでは、Web検索・画像検索・動画検索・ニュース検索ごとにデータを確認できます。期間や検索タイプを切り替えて、どの経路から流入があるか見つけやすくなります。

主な指標と意味

  • クリック数:実際にサイトがクリックされた回数です。改善効果を直感的に把握できます。
  • 表示回数(インプレッション):検索結果に表示された回数です。露出量の指標です。
  • CTR(クリック率):クリック数÷表示回数で算出します。タイトルやスニペット改善の目安になります。
  • 平均掲載順位:検索結果での平均的な掲載位置です。上昇は流入増につながりやすいです。

検索タイプ別の使い分け

各検索タイプはユーザーの意図が異なります。画像や動画は視覚的訴求が強いため、サムネイルや画像の最適化に注目します。Web検索は本文やタイトルの最適化が重要です。

フィルターと比較機能

クエリ、ページ、国、デバイス、検索機能で絞り込みできます。期間比較やデバイス比較で変化を把握し、改善箇所を特定します。

実務での活用例と注意点

例:表示は多いがCTRが低いページはスニペット改善を検討します。モバイルとデスクトップで差がある場合はデザインや速度を見直します。サンプル数が少ない項目は変動が大きい点に注意してください。

ブランド化クエリと非ブランド化クエリの分析

クエリフィルターで何を見るか

Google Search Consoleの「パフォーマンス」内でクエリを絞り込みます。ブランド名や製品名を含む語句をブランド化クエリとして抽出し、残りを非ブランド化クエリとして扱います。たとえば「ブランドX シャツ」「ブランドX公式」はブランド化、「夏用 メンズ シャツ」は非ブランド化です。

ブランド化クエリの定義と注意点

ブランド名の表記ゆれや誤字も含めます。例:正式名「ユニクロ」→「ユニクロ―」「ユニクロー」など。あらかじめ想定リストを作り、部分一致やフレーズ一致で拾います。

非ブランド化クエリの特徴

購入意欲が高い場合もあれば、情報収集段階のこともあります。商品カテゴリや用途、比較ワード(例:「安い メンズ シャツ 比較」)が多いです。

分析から得られる洞察

  • 認知度:ブランド化のインプレッション比率が高ければ認知度が高い。CTRや掲載順位も見ます。
  • ユーザー意図:ブランド化はナビゲーショナル(ブランド探し)、非ブランド化は情報探索や購買検討が多いです。

実践手順(簡潔)

  1. ブランド語句リストを作る。誤字も含める。2. GSCでブランドクエリをフィルター。3. 比較レポートでCTR・掲載順位・ページを比べる。4. 非ブランドの上位語句を拾い、コンテンツ改善に活用します。

注意点

短期間での変動やプロモーションの影響を考慮し、定期的に集計してください。

ユーザー権限とアカウント管理

権限レベルの概要

Google Search Consoleには3段階の権限があります。オーナーは完全な管理権限を持ち、プロパティの追加やユーザー管理、重要設定の変更が可能です。フル権限ユーザーはほぼ同等ですが、他ユーザーの追加や権限変更はできません。制限付きユーザーは閲覧中心で、選ばれたデータだけ見られます。

各権限でできること(具体例)

  • オーナー:新しいサイトを登録したり、別のオーナーを追加したり、サイト所有の確認を行えます。
  • フル権限:レポートを確認し、問題の修正通知を送れるが、オーナー追加は不可。
  • 制限付き:検索パフォーマンスやページごとのデータを閲覧できるだけです。

ユーザー追加・削除の流れ

オーナーが「設定」→「ユーザーと権限」からメールアドレスを追加します。権限を選び招待すると、相手が承認して利用開始です。不要になったら同画面で削除します。

所有権の確認と移行

所有権はドメイン検証やHTMLファイル、タグで確認します。組織変更で移譲する際は新しいオーナーを追加し、古いオーナーが削除するのが安全です。

管理のポイントと注意点

  • 最小権限の原則で不要な権限は与えないでください。
  • 定期的にユーザー一覧を見直し、不審なアカウントを削除します。
  • 2段階認証を有効にしてアカウントを保護してください。

エクスペリエンスとエンハンスメント機能

概要

エクスペリエンスは訪問者が実際にサイトをどう感じ、使っているかを示します。Core Web VitalsやHTTP/HTTPSの詳細レポートが含まれ、ページ表示の速さや安全性に関する指標を確認できます。エンハンスメントは検索結果での見え方を改善するための項目で、構造化データやモバイル利用性の問題などを指摘します。

Core Web Vitalsの見方と対処

Core Web Vitalsは主にLCP(表示速度)、CLS(視覚的安定性)、INP(入力応答性)で構成されます。例えばLCPが遅い場合は画像の圧縮や遅延読み込み、サーバー応答の改善を行います。CLSが高い場合は画像や広告の領域を固定してレイアウトのズレを防ぎます。

HTTP/HTTPSレポート

HTTPS化の状況や混在コンテンツ(HTTPリソースが混在している状態)を示します。混在コンテンツはブラウザ警告の原因になりますので、すべてのリソースをHTTPSに変更してください。リダイレクト設定もここで確認できます。

エンハンスメント(改善提案)の活用

エンハンスメントでは構造化データのエラー、モバイルの使用性、AMPやリッチリザルトの問題が出ます。問題ごとに影響のあるページ数が示されるので、まず多くのページに影響する項目を優先して修正します。

修正の流れと検証

問題を直したらSearch Consoleで「修正を検証」を実行します。修正が反映されれば検証が完了し、問題が減少します。小さな改善を繰り返し、ユーザー体験の向上を目指してください。

特殊な検索機能の追跡

商品リッチリザルト

Google Search Consoleでは商品リッチリザルト(検索結果で価格や評価が目立つ表示)のインプレッションやクリック数を確認できます。例えば「商品のクリック数が増えたがコンバージョンが伸びない」場合、表示回数とクリック率を比較して原因を探せます。

プロダクトスニペットと翻訳結果

プロダクトスニペットや翻訳結果も追跡対象です。特定のページが翻訳結果に出ているかを見れば、国や言語ごとの流入改善に役立ちます。例:英語ページが翻訳結果で表示されているか確認して、タイトルの翻訳を調整する。

動画、Androidアプリ、ディスカッションフォーラム

動画やアプリの結果、フォーラム形式の表示も計測できます。動画なら再生リンクのクリック、アプリならインストール誘導のクリックを指標にします。フォーラム表示はコミュニティ投稿の露出を評価するのに便利です。

AMP(非リッチリザルト)

AMPページがリッチ化されていない場合でも、パフォーマンスを個別に見ることができます。AMPのインプレッションとクリックを通常ページと比べて、読み込み速度や導線を改善しましょう。

計測方法と活用のコツ

Search Consoleのパフォーマンス画面で「検索での見え方(検索外観)」やフィルタを使います。期間やページ、クエリで絞り、クリック率や表示回数を比較してください。具体例として、商品リッチリザルトのCTRが低ければ価格表示やレビュー数の見せ方を見直します。

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