はじめに
Discoverとは何か（簡単な説明）
Googleの「Discover」は、ユーザーの興味や行動履歴に基づいて自動で記事を表示するフィードです。たとえば、旅行が好きな人には旅行記や観光情報、料理が好きな人にはレシピや特集が優先表示されます。検索のようにキーワードを入力しなくても表示される点が特徴です。
なぜサーチコンソールで見るのか
Search ConsoleのDiscoverレポートでは、Discover経由の表示やクリック数を確認できます。たとえば、検索からはあまり来ない記事がDiscoverでよく読まれていることがあります。どの記事が受けているかを知れば、読者の興味に合わせた改善がしやすくなります。
本記事で学べること
本シリーズでは、Discoverの仕組み、Search Consoleで見られる主な指標、そして活用のポイントを順に解説します。まずはこの章で全体像をつかんでください。
Discoverとは何か
概要
DiscoverはGoogleアプリやChromeのホーム画面などに表示される「おすすめ記事」フィードです。ユーザーの興味・関心や閲覧行動にもとづいて記事が自動で表示され、検索キーワードを入力しなくても目に入る点が特徴です。通常の検索とは別の流入源として機能します。
どのように表示されるか
表示は個々の利用履歴や興味に合わせて行われます。たとえば園芸のページをよく見る人には植物の手入れ記事が出やすく、旅行記事をよく読む人には旅先の紹介が出やすくなります。ユーザーがタップしたり長く読むと関連する記事がさらに優先されます。
検索との違い
検索はユーザーが能動的に情報を探す行為です。Discoverは受動的に情報を届けます。そのためキーワード対策だけでなく、見出しや画像で興味を引く工夫が重要です。新しい読者に出会える機会が増えます。
掲載されやすいコンテンツ例
ニュース、コラム、レシピ、商品レビュー、ハウツー記事などが向きます。ポイントは見出しが具体的で分かりやすいこと、魅力的なサムネイル画像、そしてスマホで速く読めることです。
サーチコンソールで見られる指標
基本の指標とその意味
- 合計クリック数：Discover経由でユーザーが該当ページをクリックした回数です。例：100クリックなら100回記事が開かれたことを示します。具体的な反応が把握できます。
- 合計表示回数：Discoverフィード上でカードが表示された回数です。多ければ多いほど露出が大きいことを意味します。
- 平均CTR（クリック率）：クリック数÷表示回数で計算されます。例：100クリック÷1,000表示＝10％。タイトルやサムネイルの魅力を測る目安です。
- 平均掲載順位：Discover内の相対的な表示位置を示す数値です。小さいほど上位表示ですが、検索結果の順位ほど厳密ではありません。
ページ別の見方
ページごとにどの指標が高いか低いかを並べて見ます。例えば「表示回数は多いがCTRが低い」ページは、タイトルやサムネイルを改善する優先候補です。一方「CTRは高いが表示回数が少ない」場合は、コンテンツを拡充して露出を増やすと効果が出やすいです。
フィルタと期間の活用法
日付範囲、デバイス（スマホ・PC）、国別などで絞り込めます。短期間で急増しているページはトレンド性が高い可能性があります。比較機能で前期間と比べ、変化を把握してください。
観察時のポイント（実務的なヒント）
- 高表示・低CTRは見出し・画像を見直す
- 高CTRでも表示が少なければ、関連記事や内部リンクで露出を増やす
- モバイルでの見え方を優先的にチェックする
- 定期的にデータを追い、伸びているページに注力する
これらの指標を組み合わせて分析すると、Discover経由の流入改善につながります。
活用のポイント
概要
Discover流入を継続して増やすには、表示されやすい条件を意識した運用が大切です。ここでは、具体的な改善点と日々のチェック方法を分かりやすくまとめます。
タイトルと冒頭文の工夫
短く分かりやすいタイトルを作ります。例：「【要点3つ】○○の始め方」や「知らないと損する□□のコツ」のように、メリットが伝わる表現が有効です。冒頭は1〜2文で結論を示すとクリックに繋がりやすくなります。
アイキャッチ画像のポイント
顔が見える写真やコントラストのはっきりした画像は目を引きます。横長で文字が少なめの画像を使うと表示時に切れにくくなります。画像は記事内容と関連するものを選びましょう。
コンテンツの選定
トレンド性があるテーマや読者の疑問に答える記事が向きます。例えば「今話題の○○って何？」や「○○のやり方をステップで解説」のような切り口です。 evergreen な説明にトレンド要素を加えると長く効果が残ります。
公開タイミングと更新
話題性が高い時は早めに公開します。公開後も数日〜数週間は見出しや冒頭、画像を微修正して反応を見ます。小さな改善を繰り返すことで表示とクリックが伸びる場合が多いです。
サーチコンソールでの確認
Discoverレポートが表示されたら、掲載されたページやクリック率（CTR）を定期的に確認します。どのタイトル・画像で反応が良いかを比べ、良い要素を他の記事にも取り入れましょう。
小さな改善例（すぐ試せる）
- タイトルに数字を入れる（例：5つの対策）
- 冒頭で読者の悩みに触れる（例：こんな悩みはありませんか？）
- 画像の色を明るくしてコントラストを強める
注意点
誇張しすぎる見出しや誤解を招く表現は避けてください。クリックは増えても信頼を損なうと長期的に不利になります。
