ページ表示速度とは?SEO効果を左右する重要ポイント

目次

はじめに

概要

本ドキュメントは「ページ表示速度」に関する調査結果を分かりやすくまとめたものです。ページ表示速度の定義、SEO(検索順位)への影響、主な原因、そして改善策を順を追って解説します。特に画像やコード、サーバー周りの問題が表示速度に与える影響と、ユーザー体験やコンバージョン率との関係に重点を置きます。

目的

この資料は、サイト運営者やマーケター、初心者の開発者が実際に速度改善に取り組めるように作りました。専門用語は必要最小限にとどめ、具体例を交えて説明します。

想定読者

  • サイトの表示速度を改善したい方
  • SEO対策の一環として速度を見直したい方
  • 開発や運用の優先順位を決めたい方

本書の構成と読み方

第2章で速度の定義と測定方法を説明し、第3章でSEOやユーザーへの影響を解説します。第4章では遅くなる主な原因と、現場で取り組みやすい改善策を挙げます。実務で使えるヒントを優先しているので、必要な章から読み進めてください。

ページ表示速度とは(SEOにおける定義)

基本的な意味

ページ表示速度とは、ユーザーがブラウザでページを開いてから画面に内容が見えるようになるまでの時間を指します。単にファイルが全部読み込まれる時間だけでなく、ユーザーが「ページが表示された」と感じるまでの速さが大切です。読み込みが速いと利用者は快適に使えます。

測定に使われる主な指標

  • 最初の表示(FCPの考え方): 最初に何かが画面に現れるまでの時間です。視覚的な手がかりが早く出ると安心感が生まれます。
  • 最も大きなコンテンツの表示(LCP): ページ内で最も大きな視覚要素が表示されるまでの時間です。主要な本文や画像がいつ見えるかを示します。
  • レイアウトの安定性(CLS): ページ読み込み中に要素が動いてしまう量を評価します。突然ボタンが動くと誤操作につながります。
  • ユーザー操作の応答性(INP): ボタンやリンクを押したときに画面が反応する速さを測ります。操作が遅いと離脱しやすくなります。
  • サーバー応答時間(TTFB): ブラウザが最初のデータを受け取るまでの時間です。サーバー側の影響を示します。

SEOでの扱い

Googleなどの検索エンジンは、これらの指標を評価の一部に使います。特にLCP・INP・CLSをまとめてCore Web Vitalsと呼び、ユーザー体験の良し悪しを数値で判断します。ページ速度はコンテンツの質と合わせてランキングに影響する要素です。

ページ表示速度がSEOに影響する理由

1. 検索エンジンの評価ポイント

Googleはページ表示速度をランキング要因の一つとして扱います。ただし、極端に遅いページと非常に速いページの間で差が付きやすく、わずかな差が順位に大きく影響することは限定的です。ここで重要なのは、検索結果での総合的な評価に速度が組み込まれている点です。

2. ユーザー行動への影響

表示が遅いと直帰率が上がります。例えば、ECサイトなら購入完了までたどり着かずカートを離れることが増えます。ニュースサイトなら記事を読む前に離脱する人が多く、滞在時間が短くなります。検索エンジンはこうしたユーザー行動を間接的に評価に反映します。

3. クロール効率とインデックス

ページ速度が遅いと検索エンジンのクローラーがサイトを巡回する効率が下がります。大規模サイトではクロール予算が限られるため、重要なページがインデックスされにくくなる恐れがあります。したがって、速度改善はインデックスの確実性にもつながります。

4. モバイルでの優先度

モバイルユーザーは回線や端末の性能に差があるため、表示速度の影響が特に大きいです。検索エンジンもモバイルでの体験を重視するため、モバイルでの表示速度が順位へ影響します。ここでは画像の最適化や不要なスクリプトの削減が効果的です。

5. 実務的な優先順位の付け方

すべてを完璧にする必要はありません。まずはユーザーに直結するページ(トップページ、主要カテゴリ、コンバージョンページ)を優先して改善してください。小さな改善でも直帰率やコンバージョンに好影響を与えることが多いです。

ページ表示速度が遅くなる主な原因

表示速度が遅くなる原因を項目ごとに分かりやすく説明します。改善ポイントも併せて記載します。

1) 画像ファイルの問題

  • 原因:非効率な形式(未対応の最新形式を使っていない)、ファイル容量が大きい、幅高さ指定がない、遅延読み込み(lazy load)未設定。
  • 改善:WebP/AVIFなど効率的な形式に変換、圧縮、レスポンシブ画像(srcset)を使う、width/heightを指定してレイアウトズレを防ぐ、遅延読み込みを有効にする。

2) データ量の多さ

  • 原因:画像や動画、不要なリソースが多い。
  • 改善:表示に不要な画像は削減、動画はサムネイルで遅延読み込み、不要なリソースを削除する。

3) HTML/CSS/JavaScriptの最適化不足

  • 原因:未圧縮や未結合のファイル、レンダーブロッキングな読み込み、使っていないコード。
  • 改善:ファイルを圧縮(minify)・結合、CSSはクリティカル部分のみインライン、JSはdefer/asyncで遅延。

4) サーバー・通信・データベースの問題

  • 原因:サーバー性能不足、共有環境の影響、通信経路が長い、DBクエリが遅い、CMSやプラグインの負荷、非効率なサーバー処理。
  • 改善:ホスティングの見直しやアップグレード、CDN導入、クエリ最適化、ページキャッシュやオブジェクトキャッシュを使う。

5) コードの煩雑化

  • 原因:不要なライブラリや重いフレームワーク、重複した処理。
  • 改善:使う機能だけを残す、ライブラリを軽量化する、コードを整理する。

6) フォント設定の問題

  • 原因:多くのフォントやウェイトを読み込むことでブロッキングが発生。
  • 改善:読み込むフォントとウェイトを絞る、font-display: swap を使う。

7) 外部スクリプトや広告の多さ

  • 原因:解析ツールや広告タグが多いと読み込みが遅くなる。
  • 改善:外部スクリプトを監査し、本当に必要なものだけ残す。可能なら遅延読み込みする。

8) その他の要因

  • 大きな動画ファイル、キャッシュの未設定、圧縮(gzip/ brotli)未使用、不要なリダイレクト。
  • 改善:動画は配信サービスに任せる、HTTP圧縮と正しいキャッシュヘッダーを設定し、リダイレクトを減らす。

以上が主な原因です。まずは影響が大きい箇所を一つずつ確認し、優先度を付けて改善してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次