はじめに
目的
この文書はXMLサイトマップの更新頻度について、実務で使える目安と考え方をわかりやすくまとめたものです。サイト規模ごとの更新タイミング、sitemap内の属性「changefreq」「lastmod」の扱い方、運用時の注意点とおすすめ方針を扱います。
誰に向けているか
サイト運用担当者、コンテンツ制作者、SEOの基礎を知りたい方を想定しています。専門用語は最小限に抑え、具体例を交えて説明します。
なぜ重要か
XMLサイトマップは検索エンジンにページ更新を伝える手段です。適切な更新頻度を設定すると、クロールの効率が上がり、新しい情報がより早く見つかりやすくなります。ただし、必ずしも即座にインデックスされる保証はありません。
本書の使い方
続く章で具体的な目安と考え方、実務的な注意点を順に説明します。まずは全体像をつかみ、次章で自分のサイトに合う運用方針を見つけてください。
実務的な更新タイミングの目安
小規模サイト(数十〜数百ページ)
更新が少ない場合は月1回程度で十分です。例:会社のコーポレートサイトや固定ページ中心のポートフォリオ。新しい情報や小さな文章修正があればまとめて反映し、sitemapやページの最終更新日(lastmod)を更新します。
中規模サイト(数千ページ)
週1回程度の更新を目安にします。例:週数回のブログやニュースを扱うサイト。新規記事はその都度追加し、既存ページの修正は週次でまとめて行うと運用コストを下げられます。
大規模サイト(数万ページ以上)
毎日、もしくは新規ページ追加や商品入れ替えのタイミングで更新します。ニュースやECは頻繁に内容が変わるため、増分更新や自動化ツールを使うと効率的です。
実務上のポイント
- 更新トリガーを決める(新規公開・内容修正・在庫変化など)。
- 重要度の高いページは優先的に更新日時を反映します。
- 自動化できる部分は自動にし、手動は週次のチェックリストを用意すると運用が安定します。
「changefreq」と「lastmod」の考え方
基本的な違い
XMLサイトマップでは、changefreq(更新頻度)とlastmod(最終更新日)を指定できます。changefreqは「このページはどのくらいの頻度で変わるか」の目安で、lastmodは実際に更新した日時を示します。
実務的な扱い方
Googleはchangefreqをほとんど重視しないため、無理に細かく管理する必要はありません。むしろ、ページを更新したときに必ずlastmodを正しく反映することが重要です。CMSや自動生成スクリプトでlastmodを更新する仕組みを作ると運用が楽になります。
例:
– ニュースやブログ:記事更新時にlastmodを更新。changefreqは「daily」や「weekly」で十分。
– 固定ページ(会社案内など):更新が滅多にないならlastmodは公開日、changefreqは「monthly」や省略でOK。
実務上の注意
大規模サイトでは、すべての小さな修正でlastmodを更新するとノイズになります。本文や重要な情報に変更があった場合に限って更新するルールを決めましょう。サイトマップの日時はISO 8601形式(例:2025-12-05)で出力すると安全です。
以上の点を守れば、無駄なチューニングを避けつつ検索エンジンに最新情報を伝えられます。
注意点とおすすめ方針
重要な注意点
サイトマップの日付や更新頻度を見せかけで操作するのは避けてください。検索エンジンは矛盾を検出する場合があり、ユーザーの信頼も損ないます。例えば実際に変更していないのにlastmodを今日に更新するのは望ましくありません。
CMSやプラグイン利用時の方針
CMSやプラグインで自動生成するなら、コンテンツの実際の変更に応じてsitemap.xmlが更新される設定にしてください。メタ情報やタグだけの小さな変更で無駄に全ページを更新するプラグイン設定は見直します。具体例:WordPressなら投稿の保存時にのみlastmodを更新する設定にする、など。
手動管理サイトの方針
手動で管理する場合は、サイトの更新頻度に合わせて定期的に見直してください。目安は次の通りです。
– ニュースやお知らせ:週〜毎日
– ブログや記事ページ:週〜月
– 商品やサービスページ:月〜四半期
– 会社情報や問い合わせページ:数ヶ月〜年
少なくとも「数週間〜数か月に1回」は見直すと安心です。
実践チェックリスト
- 日付を偽装しない
- 自動生成は実際の更新に連動させる
- プラグインの再生成ルールを確認する
- 定期的なサイトマップ監査を運用に組み込む
これらを守ることで検索エンジンとユーザー両方に誠実なサイト運営ができます。












