はじめに
本書の目的
このドキュメントは「ホームページ 英語で」という検索意図をもとに、英語化の考え方や実践方法をわかりやすくまとめています。初心者の方でも実行できる具体例を交え、翻訳の選び方や運用の基本、SEO対策の概要まで幅広く扱います。
読者像
・自社サイトを英語対応したい中小企業の担当者
・個人でブログやポートフォリオを英語化したい方
・翻訳や多言語化の方法を学びたいウェブ担当者
本書の使い方
各章は独立して読めますが、順に読むと流れをつかみやすいです。技術的な用語は可能な限り噛み砕いて説明します。まずは第2章で「ホームページの英語での言い方」と意味を確認してください。
ホームページの「英語での言い方」とその意味
概要
日本語の「ホームページ」は英語で主に “homepage” と “website” と表現します。意味が違うので使い分けが大切です。
主要な英語表現と意味
- website:サイト全体を指します。会社やお店の情報がまとまっている「サイト」の一般的な呼び方です。
- homepage:ウェブサイトのトップページ(最初に表示されるページ)を指します。英語圏ではトップページのことを特にこう呼びます。
- web page:個々のページを指します。記事や製品ページなど1枚分のページを意味します。
- official website:公式サイト。信頼できる運営元が管理する正式なサイトを示します。
- site(または web):口語で短く言うときに使います。
使い分けの例
- 会社のサイト全体を指す時:”company website”(例:Please visit our company website.)
- トップページに戻る時:”Return to the homepage.”(例:Click here to go back to the homepage.)
- 個別のページを指す時:”web page”(例:This web page explains product details.)
よくある日本語表現と自然な英訳例
- “ホームページを作る” → “create a website”(サイト全体を作る場合)
- “ホームページを更新する” → “update the website” または “update the homepage”(トップページを変えるときは後者)
- “公式ホームページ” → “official website”
簡潔に言うと、全体は “website”、トップは “homepage”、1ページは “web page” と覚えると分かりやすいです。
ホームページを英語化する主な方法
自動翻訳ツールで一括変換
手軽に英語化したいときは自動翻訳が便利です。代表例はGoogle翻訳やDeepLです。サイト全体を一括で英語表示にする場合、ページのHTMLを翻訳して表示する仕組みを使います。利点は短時間で多言語対応できる点、欠点は表現が不自然になる場合がある点です。簡単な案内文や価格表示などは問題なく使えます。
ブラウザの翻訳機能を活用する
訪問者側で簡単に英語表示にできる方法です。Google ChromeやMicrosoft Edgeには閲覧中のページ全体を自動翻訳する機能があります。設定はほとんど不要で、ユーザーが自分で翻訳をオンにできます。注意点は、訪問者に翻訳を任せるため、元ページの英語版を用意していると信頼感が増します。
WordPressなどCMSでの多言語対応
WordPressなら「Translate WordPress with GTranslate」などのプラグインを使うと簡単に多言語化できます。プラグインは自動翻訳と手動編集を組み合わせられるものが多く、翻訳結果の修正やURLの切り替えも可能です。設定は比較的簡単で、管理画面から言語を追加して公開できます。
プロの翻訳で自然な表現にする
重要なページやブランド表現はプロに依頼するのが確実です。自動翻訳では伝わりにくいニュアンスや文化に配慮した表現を正確に作れます。コストはかかりますが、信頼性を重視する場合はおすすめです。
運用上のポイント
翻訳後も定期的に表示確認を行い、リンクやフォームが正しく動作するか確認してください。問い合わせ用の英語対応窓口や、言語切替の目立つ位置への配置も検討しましょう。
英語圏向けホームページ運用のポイント
英語化の目的を明確にする
まず、英語対応で何を達成したいか明確にします。海外からの問い合わせ増加、製品の販路拡大、ブランディングなど目的に応じてコンテンツや機能を優先します。目的が定まれば運用がぶれません。
翻訳とローカライズの使い分け
単なる翻訳は文字を置き換える作業ですが、ローカライズは文化や習慣に合わせる作業です。価格表記や挨拶文、事例の選び方などを現地向けに調整してください。
自動翻訳の賢い使い方と注意点
リアルタイム自動翻訳は大量コンテンツを素早く対応できますが、誤訳や不自然な表現が残る場合があります。特にサービス説明や契約条件はプロのチェックかネイティブ監修を入れてください。まず自動翻訳で広く対応し、重要ページだけ手直しする方法が効率的です。
ユーザー体験(UX)と技術面の配慮
英語ページは読みやすいレイアウト、明確なナビゲーション、英語での問い合わせ窓口を用意します。ページ速度やモバイル表示も重要です。支払いは通貨表示や配送情報を分かりやすくしてください。
運用と改善の流れ
アクセス解析で訪問国や離脱ページを定期的に確認し、問題点を改善します。ユーザーフィードバックを英語で集め、翻訳や内容の改善に活かしてください。
英語SEO対策(English SEO)の重要ポイント
概要
英語圏向けのSEOは、日本語と基本構造は同じです。ただし、検索語や文化の違い、ローカル事情を考慮する必要があります。URLは英語で短くシンプルにすると分かりやすくなります。
キーワードリサーチ
現地ユーザーが使う表現を調べます。例:日本では「安いホテル」と言うが、英語圏では“budget hotel”や“cheap hotel”と使い分けます。検索ボリュームや類義語を確認して主要語と関連語を選びます。
URL・メタ要素
URLは短く、単語をハイフンでつなぎます。例:example.com/budget-hotels。タイトルとメタディスクリプションには主要キーワードを自然に入れてください。
コンテンツ最適化
見出し(H1,H2)を整え、読みやすい英語で書きます。ローカル数字や通貨表記は現地式に合わせます。画像のalt属性も英語で設定します。
ローカルSEO対策
対象国ごとのドメイン(例:.co.uk)やサブディレクトリ(/us/)を検討します。ビジネスならGoogleビジネスプロフィールなど現地サービスの登録も有効です。
技術的なポイント(簡潔に)
ページ表示速度とモバイル対応は重要です。サイトマップやhreflangタグで多言語ページを正しく伝えます。
測定と改善
Google Analyticsやサーチコンソールで流入キーワードやCTRを定期的に確認します。結果を基にコンテンツと内部リンクを改善してください。
関連英単語・フレーズ
ホームページ運用でよく出る英単語とフレーズを、意味と使い方の例と一緒にやさしくまとめました。実務でそのまま使える表現も載せています。
- search / look up / seek
- search:最も一般的な「検索」。例:”Search our site”(サイトを検索)
- look up:辞書的に特定情報を調べるとき。例:”Look up a product”(商品を調べる)
-
seek:よりフォーマルで目的を探すニュアンス。例:”Seek information”(情報を求める)
-
SEO(Search Engine Optimization)
-
日本語では「検索エンジン最適化」。英語圏でも略して”SEO”と呼びます。例:”Improve SEO”(SEOを改善する)
-
homepage / website / landing page
-
homepage:トップページを指すことが多いです。website:サイト全体。landing page:広告や検索から訪れる専用ページ。
-
navigation / menu
-
メニューやナビゲーションを指します。例:”Main navigation”(メインナビゲーション)
-
content / copy
-
content:ページに載せる内容全般。copy:広告文や説明文など文章部分。
-
translate / localize
-
translate:直訳する。localize:文化や表現を現地向けに調整する。
-
CTA (Call to Action)
-
行動を促す要素。例:”Contact us”(お問い合わせ)”Buy now”(今すぐ購入)
-
title / meta description / alt text / hreflang
-
title:ページタイトル。meta description:検索結果に出る説明文。alt text:画像の代替テキスト。hreflang:言語ターゲティング用の属性。
-
responsive / mobile-friendly
-
画面サイズに合わせて表示を変えること。例:”Responsive design”(レスポンシブデザイン)
-
SSL / HTTPS
- セキュリティに関する用語。安全な接続を示します。
よく使う短いフレーズ例:
– “Contact us”(お問い合わせ) – “About us”(会社情報) – “Privacy Policy”(プライバシーポリシー)
必要な単語があれば、用途に合わせた英訳や例文をさらに用意します。
まとめ・注意点
要点のまとめ
英語対応は単なる翻訳ではなく「伝わること」が目的です。自動翻訳は手軽でコストも抑えられますが、表現の正確さやブランドイメージの維持には限界があります。理想は自動翻訳と人力チェックの併用です。
主な注意点
- 翻訳の品質: 機械翻訳だけではニュアンスや業界用語が誤訳になりやすいです。重要ページはネイティブや専門家に校閲してもらいましょう。
- SEOとUX: 英語向けのキーワード選定やページ構成を意識すると検索で見つかりやすくなります。読みやすさや読み込み速度も大切です。
- 法的表記と規約: プライバシーポリシーや利用規約は現地の表現で正確に掲載してください。
- ローカライズ: 単語の置き換えだけでなく、日付・通貨・寸法表記や文化的な配慮も必要です。
実践チェックリスト(簡易)
- 主要ページを機械翻訳→人力チェック
- 言語切替の導線を明確化
- 英語SEOの基本設定(メタ、URL、hreflang等)
- 表示確認とユーザーテスト
最後に
英語対応は継続的な改善が肝心です。まずは小さく始めて、ユーザーの反応を見ながら改善していきましょう。












