はじめに
本資料は「ホームページ ポイント」に関する調査結果を分かりやすくまとめたものです。ホームページの目的や役割、トップページの重要性、制作時に押さえるべきポイント、さらに目的別の構築方法まで、段階を追って解説します。
なぜホームページが大切か
ホームページは名刺や店舗の入り口に当たる存在です。例えば、飲食店なら営業時間やメニュー、問い合わせ先を伝えます。商品を販売する場合は購入導線が重要になり、採用目的なら企業の魅力を伝える構成が必要です。
この資料の使い方
各章は実務で使える視点に絞っています。まず全体像をつかみ、次に自社の目的に合わせた章を重点的に読み進めてください。具体例やチェックリストを用意しているため、制作時や見直し時にそのまま使えます。
想定読者
・中小企業の経営者・広報担当
・個人事業主やフリーランス
・これからホームページを作る方やリニューアルを考える方
以降の章で、具体的な作り方と注意点を丁寧に解説していきます。
ホームページの目的と役割
はじめに
ホームページは単に情報を載せる場所ではありません。明確な目的（ゴール）を持ち、そこに向けて設計することが大切です。目的がブレると訪問者に伝わりにくくなり、成果が出にくくなります。
主な目的（代表的な4タイプ）
- 信頼獲得型
- 企業や個人の信頼を高めることが目的です。会社概要、事例紹介、代表メッセージを整え、安心感を与えます。例：コーポレートサイト。
- 集客型
- 新規の問い合わせや来店を増やすことが目的です。ブログやキャンペーン、ランディングページで受け皿を作ります。例：サービス紹介＋問合せ導線。
- 採用特化型
- 良い人材を集めることに特化します。働く環境や社員インタビュー、募集要項を分かりやすく掲載します。例：リクルートサイト。
- EC機能付き
- 商品やサービスの販売が主目的です。商品ページ、決済、カート、配送案内を整備します。例：ネットショップ。
ゴールを1つに絞る理由
目的を1つに絞ると、デザインや導線が明確になります。訪問者が迷わず行動できるため、成果に直結します。一つのサイトで複数の目的を同列に扱うと、メッセージが分散して効果が薄くなります。別目的がある場合は、サブサイトや専用のランディングページを用意すると効果的です。
目的別の優先事項（簡潔な目安）
- 信頼獲得型：事例／実績の充実、代表の人となり、連絡先の明示
- 集客型：キャッチコピー、ランディングページ、問い合わせボタンの目立たせ方
- 採用特化型：働く魅力の訴求、募集ページの導線、エントリーフォーム
- EC：商品画像・説明、決済の安全性、購入までの導線短縮
始め方の提案（4ステップ）
- 最も重視するゴールを1つ決める
- 想定する訪問者像を具体化する
- 必要なページと機能をリスト化する
- 最も重要なページから作り、順に拡張する
この章では目的を明確にすることが成功の第一歩だと理解していただければ幸いです。
トップページの重要性と役割
トップページは第一印象を決めます
トップページはホームページの顔です。訪問者は短時間で印象を決めるため、見た目や伝わる言葉で信頼感を与える必要があります。ロゴ、色使い、写真やキャッチコピーで業種や雰囲気を明確にしましょう。
主な役割（3つ）
- 雰囲気と信頼性を伝える
- 実績やお客様の声、認証マークを目立たせると信頼が増します。具体例：導入実績の数や受賞歴をトップに配置します。
- 適切なページへ誘導する
- 明確なナビゲーションと目立つボタンでユーザーを導きます。例：メニューバー、主要CTA（お問い合わせ、商品一覧）を上部に置く。
- 最新・重要情報を伝える
- キャンペーンやお知らせはトップで更新し、注目を集めます。バナーや新着欄で見やすく配置してください。
デザインと導線のポイント
- 重要情報を視線の流れに沿って配置します（ファーストビュー、下へスクロール）。
- ボタンは大きめで色のコントラストをつけ、行動を促します。ボタン文言は具体的にします（例：「無料相談を申し込む」）。
- スマホ表示を最優先で確認します。多くのユーザーがスマホで閲覧します。
運用と改善
- アクセス解析で離脱ポイントを確認し、改善を繰り返します。
- 定期的に写真や文言を見直し、古い情報を残さないようにしましょう。
これらを意識することで、トップページが訪問者を受け入れ、目的のページへ自然に導く役割を果たします。
ホームページ制作で重要な9つのポイント
この章ではホームページ制作で特に重要な9つのポイントをわかりやすく解説します。実例を交え、制作時に意識すべき点を順に説明します。
1. ターゲットの明確化
誰に向けるかを具体的に決めます。年齢層や職業、悩みを想像すると必要な情報が見えてきます（例：子育て世代向けの育児情報サイトと、企業向けの採用サイトでは伝え方が違います）。
2. ファーストビュー
訪問者が最初に見る領域に重要情報を配置します。ロゴ、短いキャッチコピー、主な行動（問い合わせや予約）ボタンを置くと効果的です。
3. ページの表示速度
画像を圧縮し、不要なスクリプトを減らすと表示が速くなります。表示が速いと離脱率が下がり、検索評価にも良い影響があります。
4. 目的達成性
ユーザーが求める行動に迷わずたどり着ける導線を作ります。購入、資料請求、相談といった目的ごとに導線を短く設計します。
5. 全体のデザイン
色や余白、フォントの統一で信頼感を作ります。ターゲットに合わせて堅め・柔らかめなど雰囲気を統一すると伝わりやすいです。
6. コンテンツの充実
役立つ情報、事例、よくある質問を用意します。定期的に更新することで訪問者の満足度と検索評価が上がります。
7. サイトマップの作成
ページ構成を図にして整理します。主要ページとサブページの関係を決めることで無駄なページを減らせます。内部リンクで回遊を促します。
8. 配色とコントラスト
読みやすさを優先した配色にします。背景と文字のコントラストを高め、アクセントカラーで行動を促すボタンを目立たせます。色弱の人にも配慮すると親切です。
9. レスポンシブデザイン
スマホやタブレットでも見やすく操作しやすい設計にします。ボタンは指で押しやすい大きさにし、レイアウトは画面幅に合わせて変化させます。
目的別のホームページ構築ポイント
信頼獲得型ホームページ
- 必須要素：会社概要、代表の挨拶、沿革、事業内容を明確に記載します。許認可や資格、加盟団体は見えやすい場所に掲載し、証拠写真やPDFを添えると信頼が増します。
- 実績と事例：導入事例や事例別のビフォー・アフターを具体的に示します。写真や数字、顧客名（許可があれば）を載せると説得力が増します。
- お客様の声と評価：実名・写真つきの声や外部レビューへのリンクを配置します。動画インタビューがあるとさらに効果的です。
- デザインと表現：落ち着いた色調、読みやすいフォント、余白を活かしたレイアウトが望ましいです。信頼感は情報の整理と透明性から生まれます。
- 技術面：プライバシーポリシー、SSL対応、問い合わせフォームの送信確認など、安心できる設計にします。ページの読み込み速度も重要です。
- 測定と改善：滞在時間、直帰率、問い合わせ数を定期的に確認し、事例やFAQを増やすなど改善を行います。
集客型ホームページ
- コンセプトの明確化：誰に、何を、どんな価値で提供するかを短いキャッチで示します。トップに差別化ポイントを置き、1回で伝わる構成にします。
- ランディング最適化：広告やSNSから来る訪問者向けに専用のランディングページを作ります。CTA（申し込み・予約ボタン）は複数箇所に配置します。
- コンテンツ戦略：ブログやよくある質問を使ってSEOを強化します。ターゲットの検索ニーズに合わせた記事を定期的に更新します。
- 導線設計：購入や申し込みまでのステップを最短にします。フォームは項目を絞り、入力の負担を減らします。
- 広告連携と計測：Google広告やSNS広告と連携し、クリック率、コンバージョン率、CPAを測ります。データに基づいて訴求文言や画像を改善します。
- モバイルと速度：スマホ表示での見やすさと高速表示を優先します。読み込み遅延は離脱率を上げます。
各目的に合わせて優先順位を決め、小さくテストして改善を繰り返すと効果が出やすくなります。
