はじめに
本章の目的
本章では、この記事の目的と読者の方に得ていただきたいことをやさしく説明します。ホームページのページビュー(PV)が何を示す指標なのか、なぜ注目すべきかを理解したうえで、全章の流れをつかんでください。
PVが大切な理由
PVはサイトの閲覧回数を示す基本的な指標です。閲覧回数を見ることで、どのページに人が集まっているか、コンテンツの反応はどうかを把握できます。SEOやコンテンツ改善の出発点として役立ちます。
この記事で学べること
本記事では次の点を順に解説します。
– ページビュー(PV)の意味
– PVと他の指標との違い
– PVの測定と確認方法
– PVを増やすためのポイント
– 検索されるキーワードの調べ方
– PVの活用例と注意点
どなたに向いているか
自社サイトやブログの運営を始めた方、アクセス解析の基礎を知りたい方、SEOやコンテンツ改善に取り組もうとしている方に向けて分かりやすく説明します。専門用語はなるべく避け、具体例を交えて進めます。
ページビュー(PV)とは何か
定義
ページビュー(PV)は、ホームページの特定のページがブラウザで表示された回数を指します。ページが読み込まれるたびに1回としてカウントします。
カウントの仕組み(分かりやすい例)
- 1人の訪問者がAページ→Bページと移動すると、AとBそれぞれでPVが1ずつ増えます。
- 同じページを何度もリロードしても、その都度PVは加算されます。
例:Aさんが同じページを5回開けば、そのページのPVは5になります。
何を示すか
PVは「見られた回数」を表すため、サイトの注目度や訪問者の回遊状況を把握できます。ページごとの人気を測るのに適しています。
注意点と誤解しやすい点
- PVは「ユニークな訪問者数」ではありません。何人が見たかではなく、何回見られたかを示します。
- 広告業界で使う「インプレッション」と意味が近い場合がありますが、PVはページ単位の閲覧回数を強調します。
- 多くのPVが必ずしも良い体験や成果につながるとは限りません。短時間で何度もリロードされたり、不要なページ遷移が多いと実態を誤解する恐れがあります。
実務での使い方のヒント
- ページごとのPVを見て、改善が必要なページや人気のコンテンツを探します。
- PVと滞在時間やコンバージョンも合わせて見ると、より正確に効果を判断できます。
PVと他のアクセス解析指標の違い
PV(ページビュー)
PVはページが表示された回数を指します。ページが読み込まれるたびに1として数えます。たとえば同じ人が同じ記事を3回閲覧すればPVは3になります。簡単で分かりやすい指標です。
セッション(訪問単位)
セッションは訪問のまとまりを表します。一定時間(多くは30分)操作がなければセッションが切れて次の訪問が新しいセッションになります。1人が複数のページを見ても1セッションと数える場面が多いです。
ユニークユーザー(UU)/訪問者(ユーザー)
UUは実際の人数に近い値を示します。同じ端末・ブラウザから何度訪問しても一定期間は1人とカウントします。複数端末を使うと別のユーザーと扱われる点に注意してください。
違いを具体例で見る
例:Aさんが朝記事を見て昼に戻り、夜に別ページを開いた場合。PVは見たページ数の合計、セッションは朝・昼・夜で分かれるかもしれません(時間が空けば別セッション)、UUは1となる可能性が高いです。
どの指標を使うか
PVはコンテンツ単位での閲覧量を知るのに向きます。セッションは訪問ごとの行動を分析するのに便利です。UUは実際の閲覧者数を把握したいときに使います。目的に応じて組み合わせて見ることが大切です。
PV数の測定方法と確認方法
概要
PV(ページビュー)は主にアクセス解析ツールで計測します。代表的なのはGoogleアナリティクス(GA4)です。導入すると「表示回数」としてPVが見られ、期間やページ単位での確認が可能です。
GA4での基本手順
- GA4プロパティを作成し「測定ID」を取得します。
- ウェブサイトにgtag.jsを埋め込むか、Googleタグマネージャーで設置します。
- 管理画面で「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を開き、期間を指定します。
- 各ページの「表示回数」を見てPV数を確認します。リアルタイムやデバッグビューでタグが動いているか確かめると安心です。
他の測定方法
- サーバーログ:ホスティング側で全リクエストを記録します。ボットも含むため差が出る点に注意してください。
- CMSプラグインやホスティング提供の解析:設定が簡単で初心者向けです。
確認時の注意点
- シングルページアプリは画面遷移ごとのカスタムイベントが必要です。
- 内部アクセスやボットによる増加を除外設定しましょう。
- URLパラメータで分散する場合は正規化(パラメータ除外)すると見やすくなります。
トラブル対処のコツ
データが入らないときは測定IDの誤り、タグの設置漏れ、ブラウザの拡張機能(広告ブロック)をまず確認してください。サーバーログと比較すると差の原因が分かりやすくなります。
PV数を増やすためのポイント
はじめに
PVを増やすには訪問者がページを見つけ、読み進め、他のページも開く流れを作ることが大切です。ここでは実践しやすいポイントを具体例と共に紹介します。
1. 検索されやすいキーワードを使う
ページタイトル、見出し(h1/h2)、導入文に狙ったキーワードを自然に入れます。例:料理レシピなら「初心者向け パスタ 基本レシピ」をタイトルに。過剰な詰め込みは避け、読みやすさを優先します。
2. コンテンツで課題を解決する
訪問者の疑問に答える構成を心がけます。手順やチェックリスト、写真や図で具体性を出すと滞在時間が伸びます。定期的に情報を更新して信頼性を保ちます。
3. 内部リンクで回遊を促す
関連記事や関連商品へ自然にリンクを貼ります。記事末に「次に読むおすすめ」やサイドバーに人気記事を表示すると、PVが増えやすくなります。
4. 読みやすさと動作速度を改善する
見出し・段落を短くし、画像は最適化します。モバイル表示の確認を行い、表示速度を上げることで離脱を減らせます。
5. 外部チャネルを活用する
SNSやメールマガジンで新着を知らせ、外部メディアで紹介してもらうと流入が増えます。投稿文はタイトルを活かした短い説明にします。
6. 計測して改善する
PVだけでなく滞在時間や直帰率も見ます。改善案を一つずつ試し、効果を確認してから次へ進めます。A/Bテストを使うと判断が明確になります。
ホームページが検索されるキーワードの調べ方
はじめに
自社サイトがどんな検索キーワードで見つかっているかは、サイト改善やコンテンツ作りで重要です。特にユーザーの関心や需要を知る手がかりになります。
Googleサーチコンソールでの確認方法
- サイトをサーチコンソールに登録し、所有権を確認します。
- 左メニューの「検索パフォーマンス」を開きます。
- 「クエリ」タブで実際の検索キーワード、クリック数、表示回数、CTR(クリック率)、平均掲載順位が見られます。
- 「ページ」タブに切り替えると、各ページごとに流入キーワードを確認できます。例えば特定のブログ記事がどの語で上がっているかが分かります。
キーワード分析ツールの活用(例:ラッコキーワード)
ラッコキーワードなどのツールで関連キーワードやサジェスト語を取得できます。使い方は簡単で、主要キーワードを入力すると関連ワード一覧が出ます。競合サイトが狙っている語も調べられるので、狙うべきニッチや新しいテーマが見つかります。
実務的なポイント
- 期間は3か月〜12か月で切り替えて傾向を掴みます。
- 表示回数は多いがCTRが低い語は、タイトルやメタ説明を改善すると効果が出やすいです。
- 平均順位が10〜20位のキーワードは、少しの改善で検索上位に上がる可能性があります。
- ページ単位でフィルタして、どのページにどんな語で流入しているかを確認します。
注意点
- サーチコンソールはGoogleの検索データのみです。全検索行動を網羅しません。
- データ反映に数日かかることがあります。
- キーワードはあくまで手がかりです。ユーザー意図を考えてコンテンツ改善に活かしてください。
PV数の活用例・注意点
活用例:
-
サイト改善の優先順位づけ
PVが多いページは改善効果が大きく出やすい場所です。まずはPV上位のページの導線や見出しを見直し、滞在時間や離脱率の改善を図ります。 -
集客施策の成果測定
広告やSNS投稿を実施した際、PVの増減で「どの施策が人を呼んだか」を把握できます。流入元ごとに分けて比較すると効果が見えやすくなります。 -
広告収益や表示機会の算出
広告型収益はPVと密に関連します。簡易的には「表示回数(概ねPV)×クリック率×単価」で見積もれますが、実際は広告表示率やビューアビリティも影響します。
注意点:
-
PVだけで判断しない
PVは量の指標に過ぎません。高PVでも滞在時間が極端に短ければ中身が評価されているとは限りません。ここで重要なのは他指標との合わせ技です。 -
ボットや重複計測に注意
ボット流入やページ分割(ページネーション)でPVが膨らむことがあります。定期的に異常値をチェックし、フィルタリングを行いましょう。 -
指標同士のバランスを取る
ユーザー数(UU)、セッション数、滞在時間、コンバージョン率(CVR)を併せて分析してください。認知目的ならPV重視、獲得目的ならCVRを重視するなど目的に応じてKPIを設定します。
実務での使い方のヒント:
- 定期レポートでPVとCVRをセットで確認する。
- 流入元・デバイス別にセグメントして傾向を掴む。
- A/Bテストで改善効果を数値で検証する。
- 異常増減があればログやサーバーを確認し、ボットの可能性を排除する。
まとめの代わりに一言:PVは便利な指標ですが、それ単体では誤解を招きます。指標を組み合わせて、目的に沿った判断を行ってください。












