ホームページで画像が表示されない原因と解決法を詳しく解説

目次

はじめに

本書の目的

ホームページで画像が表示されない問題は、見た目の印象を大きく損ないます。本書は、原因の特定と解決をわかりやすく案内することを目的としています。技術的な専門知識がなくても確認できる手順を中心にまとめました。

対象読者

  • ウェブ担当者や制作担当の方
  • 個人でサイトを運営している方
  • 画像が表示されず困っている方
    誰でも読み進められるよう、専門用語は最小限にして具体例で補足します。

使い方

章ごとに原因別に分けて解説します。まず簡単なチェックから順に進め、該当しない場合は次の章へ進んでください。各章の最後には、実用的なチェック項目を用意しています。

本章で得られること

本章を読めば、この資料の構成と使い方が分かり、初歩的な確認項目で問題の多くを早く解決できるようになります。

ファイル関連の原因

概要

画像が表示されない原因の中で最も多いのがファイル周りのミスです。パスやファイル名の間違い、サーバーにファイルがないとブラウザは画像を見つけられません。

よくある具体例

  • パスのスペルミスやディレクトリの誤指定。相対パスと絶対パスの混同も多いです。
  • 大文字・小文字の違い(特にLinuxサーバー)。image.jpgとImage.JPGは別扱いになります。
  • ファイルがアップロードされていない、途中で失敗して空ファイルになっている。
  • 破損した画像ファイルやサポート外形式(.psd、.tiffなど)。ブラウザは一般的にJPEG/PNG/WebPを読みます。
  • スペースや日本語を含むファイル名、特殊文字でアクセスできない場合があります。

確認と対処法

  1. 画像のURLをブラウザで直接開いて確認します。404やエラーが出ればパスや存在を疑います。
  2. ファイル名の大文字小文字、拡張子を正確に確認します。
  3. アップロードツールで転送ログや完了を確認し、再アップロードしてみます。
  4. 形式が問題ならJPEG/PNG/WebPに変換して再保存します。
  5. ファイル名にスペースや特殊文字があれば英数字に変えて再参照します。

これらを順にチェックすると、原因を特定しやすくなります。

サーバー・設定関連の原因

概要

サーバー側の設定ミスや容量不足、権限の誤りは画像が表示されない代表的な原因です。ここでは具体的な項目と、簡単にできる確認手順をわかりやすく説明します。

権限(パーミッション)の確認

・一般的にファイルは644、ディレクトリは755にします。644は所有者が書き込み可、他は読み取りのみ。755はディレクトリで検索(移動)できる権限を与えます。
・FTPやコントロールパネル、SSHで確認・変更します。権限が厳しすぎるとウェブサーバーが読み込めません。

.htaccessやアクセス制限

・.htaccessで特定の拡張子やIPをブロックしている場合があります。hotlink(直リンク)防止設定で画像が拒否されることも多いです。
・MIME設定の誤りで表示されない場合もあります。

容量不足・ストレージの問題

・ディスク使用量がいっぱいだとアップロードが失敗します。ログファイルの肥大化で空きが減ることもあるので確認してください。

サーバー側キャッシュ・CDN

・古いキャッシュが残っていると更新が反映されません。CDNを使っている場合はパージ(削除)を試してください。

ファイル配置・パスの誤り

・ファイルが意図したフォルダにない、または相対パスと絶対パスの使い方を誤ると表示されません。URLで直接画像にアクセスして確認しましょう。

簡単なチェック手順(順序例)

  1. 画像のURLを直接開く
  2. パーミッション確認(644/755)
  3. .htaccessやアクセス制限の確認
  4. サーバーディスク容量の確認
  5. サーバーのエラーログを見る(権限や404、403など)
  6. CDNやキャッシュのパージ

これらを順に確認すると、サーバー・設定由来のトラブルを効率よく見つけられます。

ブラウザ・閲覧環境の問題

概要

ブラウザや閲覧環境に原因があると、画像が正しく表示されません。キャッシュやCookieの古さ、画像表示設定、拡張機能、古いブラウザなどが主な要因です。誰にでも起こり得る問題なので、順に確認すると解決しやすいです。

よくある原因と見分け方

  • キャッシュ・Cookie: 更新前の画像が残り、新しい画像が表示されない。
  • 画像表示オフ: 設定で画像表示を無効にしている場合。
  • 拡張機能(広告ブロッカー等): 特定の画像をブロックすることがある。
  • 古いブラウザ: 新しい画像形式(例:WebP)が表示できない場合がある。
  • プライベートモードやセキュリティソフト: 一部の外部画像を制限することがある。

対処法(簡単な手順)

  1. ページを強制再読み込み(Windows: Ctrl+F5、Mac: Shift+再読み込み)。
  2. ブラウザのキャッシュとCookieを削除して再確認。
  3. 画像表示設定を有効にする。
  4. 広告ブロッカーなど拡張機能を一時的に無効化して確認。
  5. 別のブラウザやプライベートウィンドウで開く。
  6. ブラウザを最新版に更新する。

これらを順に試すと多くの表示トラブルは解決します。必要なら具体的なブラウザ名を教えてください。対応手順を詳しくご案内します。

コーディング・デザインの問題

HTMLタグの誤り

タグのsrc属性が抜けていたり、パスを間違えると画像は表示されません。よくある例:相対パスの起点を勘違い、ファイル名の大文字小文字ミス、拡張子の書き間違い。簡単な確認方法はブラウザで画像URLを直接開くことです。

CSSで意図せず非表示にしている

display:noneやvisibility:hidden、opacity:0で見えなくなることがあります。幅や高さを0にしてしまうケースも多いです。背景画像(background-image)のパス誤りやbackground-sizeの指定ミスもチェックしましょう。

レイヤーや重なり(z-index)

別の要素に覆われていると見えません。z-indexやpositionの指定を確認し、要素の重なり順を調べてください。

JavaScriptの影響

スクリプトがsrcを書き換えたり、遅延読み込みで失敗することがあります。DOMContentLoadedやwindow.onloadのタイミング、エラーハンドリングを確認し、コンソールのエラーをチェックしてください。

対策と確認手順

  1. まず画像URLを直接開く。2. 開発者ツールでネットワークとコンソールを確認。3. CSSのdisplay/visibility/opacity、幅高さ、z-indexを順に確認。4. JSでsrcを書き換えている箇所を探す。5. 修正後はキャッシュをクリアして再確認してください。

ネットワーク・外部要因

主な原因

  • 回線の遅延・不安定さ:通信が途切れると画像の読み込みが最後まで行われません。特にモバイル回線や混雑したWi‑Fiで起きやすいです。
  • 外部サーバーの問題:画像を外部サイトから直リンクしている場合、相手のサーバーが落ちると表示されなくなります。
  • リンク元制限(ホットリンク防止):参照元(リファラ)をチェックして外部からの直リンクを拒否する設定があります。
  • 帯域制限・レート制限:短時間に多くのリクエストが来ると画像がブロックされることがあります。

確認と簡単な対処

  • 別のネットワーク(モバイル⇄Wi‑Fi)で表示を試してください。
  • ブラウザの再読み込みやキャッシュクリアを行ってください。
  • 外部の画像URLを直接ブラウザで開き、サーバーの応答を確認してください。
  • サイト側でステータスページやCDNの稼働状況をチェックします。

改善策(運用上おすすめ)

  • 重要な画像は自サイトや信頼できるホスティングに保存してください。
  • プレースホルダー画像や遅延読み込みを導入し、途中で止まっても見栄えを保ちます。
  • 外部依存が避けられない場合は、フェールオーバー用のバックアップURLを用意します。

解決までのチェックリスト

以下は画像が表示されないときに順に確認するためのチェックリストです。簡単なものから試してください。

1. パス・ファイル名・拡張子の確認

  • HTMLのsrcやCSSのurlに誤字がないか確認します。相対パスと絶対パスで試すと見つけやすいです。
  • 例:images/photo.jpg と images/Photo.JPG は別物になります。

2. サーバー上の画像ファイルの存在確認

  • FTPやファイルマネージャーで実際にファイルがあるか確認します。直接画像のURLをブラウザで開いてみてください。

3. パーミッションと容量のチェック

  • ファイルは644、フォルダは755が一般的です。読み取り権限がないと表示されません。
  • サーバーの空き容量も確認してください。容量不足で書き込みや読み込みに失敗することがあります。

4. ブラウザのキャッシュ・Cookieの削除

  • Ctrl+F5(強制リロード)やキャッシュのクリアを行ってください。シークレット/プライベートウィンドウでも確認します。

5. 拡張機能の一時無効化とブラウザの更新

  • 広告ブロッカーやセキュリティ拡張が画像をブロックすることがあります。一時的に無効化して確認してください。
  • 古いブラウザは想定外の表示をすることがあるので最新に更新してください。

6. HTML/CSS/JavaScriptの記述見直し

  • img要素のsrc、srcset、pictureタグの記述、CSSのbackground-imageのパスを確認します。
  • JavaScriptで動的に書き換えている場合は、コンソールのエラーを確認してください。

7. ネットワーク接続状態の確認

  • CDNや外部ホストを使っている場合はそちらの障害を確認します。社内ネットワークやファイアウォールの影響も考えます。

8. すぐに試せる簡単な切り分け

  • 別の端末や別の回線で開く
  • 開発者ツールのNetworkタブで404や403を探す
  • 画像を別名でアップロードしてパスを変えてみる

上から順に確認すれば原因の特定が速くなります。分からない点があれば状況を教えてください。

専門的なトラブルの場合

概略

サーバー設定や容量、パーミッション(ファイルの読み書き許可)などは、一般の操作だけでは解決しにくいことがあります。管理者やホスティング会社、専門のエンジニアに相談するのが確実です。

相談前に自分で確認すること

  • 発生時刻と再現手順を記録する(どのページで、どの操作をしたか)。
  • 表示されるエラーメッセージやステータスコード(例:404、403、500)を控える。
  • スクリーンショットと問題のURLを用意する。
  • 簡単なチェック:ディスク容量、ファイルの権限(読み取り許可)、.htaccessや設定ファイルの変更履歴。

ホスティング会社に伝えると良い情報

  • 問題の概要と発生時間、再現手順。
  • 対象のファイルパスや画像のURL。
  • 直近で行ったサーバー設定の変更(あれば)。
  • スクリーンショットとログ(可能ならエラーログ)。

プロに依頼する目安と注意点

自分で対処するときにサーバーのルート権限や設定ファイル編集が必要なら、専門家に依頼してください。作業前にバックアップを取り、見積りや作業範囲をはっきりさせると安心です。

まとめ:画像表示トラブルを未然に防ぐために

要点の確認

ファイルや環境を変更したら必ず動作確認を行ってください。日常的に点検することで小さなズレを早く見つけられます。

チェックすべき順序(簡単チェックリスト)

  • ファイルパスとファイル名:大文字小文字の違い、拡張子の誤りを確認します。例:image.PNG と image.png は別扱いになります。
  • サーバー設定:MIMEタイプやパーミッション、SSL(混在コンテンツ)を確認してください。
  • ブラウザ環境:キャッシュをクリアして別ブラウザで表示を確認します。
  • コード:HTMLのimgタグ、パス指定、レスポンシブ指定を見直します。
  • 外部配信:CDNやCORS設定、外部リンク切れをチェックします。

予防策と運用

  • ステージングで事前確認する。自動テストや監視ツールを導入すると早期発見が容易です。
  • 変更前のバックアップを習慣化する。ロールバック手順を用意しておくと安心です。
  • 画像最適化と命名規則を統一しておくと人的ミスを減らせます。

日々のルーティンにこれらを組み込むことで、多くの画像表示トラブルを未然に防げます。何か気になる点があれば、具体的な状況を教えてください。

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