はじめに
この記事ではCMS(コンテンツ管理システム)を使って、Webページや記事にリンクを設定する方法をやさしく解説します。特にWordPressなどの主要CMSを例に、基本的なテキストリンクの貼り方から、画像リンクや電話番号リンク、ページ内リンク(アンカーリンク)、MarkdownやHTMLでの貼り方、SEOを意識した設置方法、CMSごとの注意点まで順を追って説明します。
目的
リンクの基本操作を確実に身につけ、誤った設定でユーザー体験を損なわないようにすることが目的です。実務でよく使うケースを中心に、手順とポイントを丁寧に示します。
対象読者
- CMS初心者の方
- ブログやサイトを運営している編集者・ライター
- リンク設置で迷いやすい方
このシリーズで学べること
各章で具体的な手順や画面の見方、よくあるトラブルと対処法を紹介します。実例を交え、すぐに実践できる内容にします。
前提と注意
CMSのバージョンやテーマによって画面や手順が異なる場合があります。作業前にバックアップを取ることをおすすめします。外部リンクは新しいタブで開く設定など、ユーザーの利便性を意識して設定しましょう。
CMSでのリンクの貼り方完全ガイド
概要
ここでは、WordPressなど主要なCMSでのリンク設置手順をわかりやすく説明します。専門知識がなくても直感的に操作できます。基本の手順を覚えれば、内部リンクや外部リンクを安全に貼れます。
共通の基本手順(どのCMSでもほぼ同じ)
- リンクにしたい文字や画像を選択します。
- エディタの「リンク」アイコンをクリックします(Ctrl/Cmd+Kが便利です)。
- URLを貼り付けて確定ボタンを押します。
- 必要なら「新しいタブで開く」や属性(nofollowなど)を設定します。
WordPress(ブロックエディタ)の例
段落ブロックで文字を選択してリンクアイコンを押し、表示される入力欄にURLを貼ります。Enterで確定、右側の歯車で「新しいタブで開く」を切り替えます。クラシックエディタでも流れは同じです。
他のCMSの注意点
WixやSquarespaceはドラッグ操作中心で、画像のリンク設定も直感的です。管理画面の差はありますが、選択→リンク入力→保存の流れは変わりません。
実践ポイント
- 内部リンクは相対パスより絶対URLで貼ると安定します。
- リンクテキストは説明的に(例:「詳しい手順はこちら」より「リンクの貼り方手順」)。
- 重要な外部リンクは別タブで開くとユーザーが戻りやすいです。
テストとトラブル対処
公開前にリンクをクリックして遷移を確認します。リンク切れは定期的にチェックしましょう。SSL(https)の混在に注意してください。
CMSでリンクを貼るとは?
概要
CMSで「リンクを貼る」とは、別のページや外部サイト、ファイルなどへ訪問者を移動させる仕組みを作ることです。専門的なHTML知識がなくても、管理画面の操作で簡単に設定できます。
リンクの種類と用途
- 内部リンク:自分のサイト内の別ページへ誘導します。記事同士をつなげるのに便利です。
- 外部リンク:別のドメインへ誘導します。参考元や関連サービスへ案内します。
- メールリンク・電話リンク:問い合わせや電話発信を促します(例: mailto: や tel:)。
- ダウンロードリンク:PDFや画像を直接ダウンロードさせます。
なぜ重要か
リンクはサイトの回遊性を高め、訪問者が目的の情報にたどり着きやすくします。内部リンクを適切に貼ると、検索エンジンにも評価されやすくなります。
CMSでの基本的な操作イメージ
- テキストや画像を選択する
- リンクアイコンをクリックする
- URLやファイルを指定して保存する
ほとんどのCMSはこの流れを直感的に行えるよう設計されています。
テキストリンクの基本的な貼り方(WordPress例)
手順(ブロックエディタ)
- 投稿編集画面を開きます。
- リンクにしたいテキストをドラッグで選択します。
- ツールバーのリンク(鎖)アイコンをクリックします。
- 表示された入力欄にリンク先のURLを貼り付け、Enterキーか適用ボタンを押します。
- 必要なら歯車アイコンを開き「新しいタブで開く」をオンにします。
- 設定が終わったら「下書き保存」または「更新/公開」します。
実用例
- 外部サイト: https://example.com を入力します。
- メールリンク: mailto:info@example.com
- 電話リンク: tel:08012345678
リンクの解除と編集
- リンクを解除するには、リンクされたテキストを選んで「リンク解除」アイコンをクリックします。
- URLを変更する場合は同じ手順で新しいURLを入力します。
注意点
- アンカーテキストは内容を端的に表す言葉にしてください(例:「お問い合わせ」より「お問い合わせフォームへ」)。
- 新しいタブで開く設定は外部リンクに限定するとユーザーに親切です。
- 相対URLを使うと、サイト内移転時に管理が楽になります。
分かりやすく丁寧に操作すれば、リンクは簡単に設定できます。
画像リンクや特殊なリンクの設定方法
はじめに
画像リンクや電話・メールなどの特殊なリンクは、使い方を覚えると作業が速くなります。ここでは具体的な手順と注意点をわかりやすく説明します。
画像リンクの基本手順
- 画像を選択して「リンク挿入」またはリンクアイコンを押します。URL欄に移動先を入れて保存します。
- WordPress(ブロックエディタ)の場合は、画像ブロックのツールバーでリンク設定ができます。クラシックエディタでは画像の編集画面で「リンク先」を指定します。
- 画像には必ず代替テキスト(alt)を入れてください。視覚障害者や検索のために重要です。
電話リンク(tel:)
電話番号テキストを選び、リンクに「tel:+819012345678」のように入力します。国番号+があると海外発信でも確実に動きます。スマホでタップすると発信画面が開きます。
メールリンク(mailto:)
メールアドレスにリンクを設定する場合は「mailto:you@example.com」。件名や本文を予め入れるなら「mailto:you@example.com?subject=問い合わせ&body=本文」の形式を使います。
ファイル・ダウンロードや地図リンク
PDFや画像ファイルはメディアにアップロードし、そのファイルURLをリンク先に指定します。地図やSNSの共有リンクも同様にURLをコピーして貼り付けます。
新しいタブで開く/セキュリティ
外部サイトは新しいタブで開くと親ページを保てます。HTMLで設定する場合は target=”_blank” と rel=”noopener” を併用してください。
テストと注意点
必ずパソコンとスマホで動作確認してください。電話リンクは環境によって挙動が異なることがあります。URLは絶対パスにしておくとサイト移転時のトラブルを減らせます。
ページ内リンク(アンカーリンク)の貼り方
概要
ページ内リンク(アンカーリンク)は、同じページ内の特定の場所へ素早く移動させるためのリンクです。長い記事や目次に便利です。
基本手順
- アンカーを設定する場所にIDを付けます。例:
見出し
- リンク元のテキストに「#アンカー名」を指定します。例: 該当箇所へ
- 他のページからリンクする場合は、ページURLの後に#を付けます。例: https://example.com/page#section1
- 保存してプレビューで動作を確認します。新しいタブでも試すと確実です。
CMS別のちょっとしたコツ
- WordPress(ブロックエディタ): 見出しブロックの「高度な設定」でHTMLアンカーを入力できます。
- 固定ページやカスタムHTMLを使う場合は、ID属性を直接記述します。
注意点
- アンカー名は英数字・ハイフン・アンダースコアにし、スペースは使わないでください。
- 同じページ内でIDが重複しないようにします。
- JavaScriptでスムーズスクロールを実装している場合、動作を確認してください。
確認方法
プレビューでクリックして目的の見出しに飛べれば成功です。意図した位置に正しく表示されない場合は、ID名とリンク先の表記(#の有無)を再確認してください。
Markdown記法によるリンク貼り付け(技術系ブログ等)
概要
Markdown対応のエディタでは、シンプルな記法でリンクを作れます。基本は リンクテキスト の形式です。技術系ブログではコードや相対リンク、メールリンクなどを使う機会が多いので、実例で覚えると便利です。
基本構文
- インラインリンク: 表示文字
- タイトル付き: 表示文字
- 自動リンク(角括弧不要): https://example.com/
応用例
注意点と実践のコツ
- アンカーネームは英数字とハイフンを使うと安定します。CMSや静的サイトジェネレータによって自動生成ルールが異なるので確認してください。
- target=”_blank”(別タブで開く)を指定したい場合は、Markdownだけでは対応しないことが多いです。必要ならHTMLタグを直接書くか、CMSの設定を使ってください。
- リンクテキストは説明的に書くと親切です(例: 「こちら」だけにしない)。
- URLに括弧やスペースが含まれる場合はエスケープやエンコードを行ってください。
実例(コピーして使える)
以上を踏まえ、記事の可読性と運用のしやすさを意識してリンクを作成してください。
HTMLでのリンク貼り方(参考)
はじめに
HTML入力ができる場合、直接タグを書いてリンクを作ります。ここでは実用的な例を中心に分かりやすく説明します。
基本形
新しいタブで開く(外部リンク)
リンクテキスト
rel=”noopener”を付けるとセキュリティが高まります。
メール・電話リンク
ファイルダウンロード
相対パスと絶対パス
相対パスは同サイト内で使い、絶対パスは外部や確実に指定したい時に使います。例:/about.html と https://example.com/about.html
アンカーリンク(ページ内リンク)
このセクションへ と該当の要素に id=”section1″ を付けます。
注意点(良い習慣)
- hrefにjavascript:は避けてください。
- URL中の&は&にエスケープします。
- リンクテキストはわかりやすく短く書き、titleやaria-labelで補足するとアクセシビリティが向上します。
以上がHTMLでの基本的なリンクの書き方です。実際に編集画面で直接貼るときに役立ちます。
SEOを意識したリンク設置のポイント
アンカーテキスト(リンク文言)
リンク文はリンク先の内容を端的に表す言葉にしてください。例えば「詳しくはこちら」ではなく「WordPressでの画像リンク設定」のように具体的にします。検索エンジンもユーザーも理解しやすくなります。
内部リンクの考え方
重要なページへは適切に内部リンクを張り、サイト内の階層を明確にします。関連する記事同士を自然な文脈でつなぐと、回遊性が上がりSEO効果が期待できます。
外部リンクの扱い
外部サイトは新しいタブで開く設定を推奨します(例: target=”_blank” と rel=”noopener noreferrer”)。信用度の低いサイトや広告リンクには rel=”nofollow”(あるいは rel=”sponsored”)を使います。
技術的に気をつける点(簡潔に)
- アンカーテキストは短く具体的に。過度なキーワード詰め込みは避けます。
- リンク切れは定期的にチェックします。404はユーザー体験を損ねます。
- ユーザー生成コンテンツのリンクには rel=”ugc” を検討します。
最後に
ユーザー優先の設計を忘れず、自然な文脈でリンクを配置してください。
CMSごとの注意点とトラブル対策
概要
テーマやプラグインでリンクの見た目や動作が変わることがあります。プレビューや実際のページで必ず表示と動作を確認してください。
よくある注意点
- テーマのスタイルでリンク色や下線が変わる:見えにくい場合はCSSを調整します。具体例:色が背景と同じならカスタムCSSでa{color:#0066cc;}等に変更。
- プラグインの影響:外部リンクを新しいタブで開く設定やnofollowを自動付与する場合があります。プラグイン設定を確認します。
- SSL混在(http/https):画像や外部スクリプトが非SSLだとブラウザで警告が出ます。可能な限りhttpsに統一してください。
- キャッシュの影響:編集後に古い状態が表示されることがあります。キャッシュやCDNをクリアして確認します。
- 相対パスと絶対パス:環境によって動作が変わります。サイト移転を想定するなら絶対パスより相対パスを検討します。
トラブル対策の手順(実践例)
- プレビューで問題再現を確認。問題がなければ公開後も確認します。
- 編集画面でリンク箇所を選択し、リンク解除ボタンや編集ボタンで修正します(WordPressではエディタ上のリンクアイコン)。
- 修正後、サイトとブラウザのキャッシュをクリアして再確認します。
- 問題が残る場合はプラグインを一時無効化して影響を切り分けます。
復旧と予防策
- 変更前にバックアップを取る。万が一のロールバックが容易になります。
- 定期的にリンクチェッカーを走らせる。切れたリンクを早めに発見できます。
- 本番公開前は異なるブラウザやモバイルで確認してください。
まとめ
-
はじめに:CMSでのリンク設置は直感的な操作で、初心者でも短時間で覚えられます。目的に合ったリンク種別(テキスト、画像、電話、アンカー)を使い分けることが大切です。
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主要ポイント:
- アンカーテキストは具体的に書き、ユーザーと検索エンジンに内容を伝えます。
- 画像リンクは代替テキスト(alt)を設定してアクセシビリティを保ちます。
-
電話リンクやmailtoリンクはモバイルユーザーに親切です。
-
設定と確認の流れ:
- リンク先URLやIDを正確に入力する
- リンクの開き方(同一タブ/新しいタブ)を決める
- 必要なら rel や nofollow を設定する
-
公開前と公開後に動作確認を行う
-
SEOとユーザビリティ:内部リンクで関連ページをつなぎ、外部リンクは信頼できる先に限定します。見出しやコンテキストに沿ったリンク設置で読み手が移動しやすくなります。
-
トラブル対策:リンク切れは定期的にチェックし、必要ならリダイレクトを設定します。CMS固有の注意点やプラグインの挙動も確認してください。
最後に:リンクは情報をつなぐ道具です。目的を明確にして、ユーザーが迷わないように設計し、必ず動作確認を行ってください。












