直帰率, セッションの関係をわかりやすく解説!SEO対策の重要ポイント

目次

はじめに

「ブログの記事をどう書けばいいかわからない」「記事がうまくまとまらない……」というような疑問や悩みをもっていませんか?

本記事は、ウェブサイトの「直帰率(バウンスレート)」を丁寧に解説する連載の第1章です。直帰率とセッションの関係、離脱率との違い、GA4での定義変更、計算方法や目安、改善ポイント、そしてSEOへの影響まで、実務で役立つ内容を順を追って説明します。

なぜ直帰率を理解する必要があるのか。簡単に言うと、訪問者の行動が見える化できるからです。直帰率を見ると、ページの導線やコンテンツが適切か、改善すべき点が見つかります。たとえば、商品ページに来てすぐ離脱する場合は、情報不足や読みづらさが原因かもしれません。

本記事は初心者から中級者までを想定し、専門用語はできるだけ控えて具体例で補足します。次章以降で、直帰率の定義や計算方法、GA4での違い、改善方法などを順番に解説します。

直帰率とは何か

定義

直帰率は、サイトに訪れたセッションのうち「エンゲージメントが発生しなかった」割合を指します。GA4の基準では、エンゲージメントとは次のいずれかを満たす行動です。

  • サイト滞在が10秒以上
  • 2ページ以上の閲覧
  • コンバージョン(成果地点)の達成

これらの条件をひとつも満たさなかったセッションが「直帰」としてカウントされ、直帰率は直帰セッション数÷全セッション数で求めます。

具体例でわかりやすく

  • 検索結果から記事ページに来て、数秒でタブを閉じた場合 → 直帰
  • 同じ記事をじっくり読んで15秒以上滞在した場合 → 直帰ではない
  • 商品ページで購入して離脱した場合 → コンバージョンがあるので直帰ではない

なぜ重要か

直帰率は第一印象や誘導の適切さを示します。高ければ「訪問者が求める情報にすぐ到達できていない」「流入元の質が低い」といった問題を疑えます。一方で、1ページで完結する有益なコンテンツ(短い記事やランディングページ)では直帰率が高くても必ずしも悪いとは限りません。

注意点

直帰率だけで判断せず、ページ滞在時間やコンバージョン、ページの目的と合わせて見ることが大切です。計測タグの抜けやイベント設定の不足で直帰率が高く出ることもあるため、計測環境の確認も忘れないでください。

セッションとの関係

セッションとは

セッションは、ユーザーがサイトに訪れてから離脱するまでの一連の行動のまとまりを指します。1人のユーザーが短時間に複数回来ても、それぞれ別のセッションとして数えられます。ページの閲覧やボタンのクリックなどがセッション内の行動です。

直帰率の計算と具体例

直帰率は「直帰セッション数 ÷ 総セッション数 × 100」で求めます。たとえば、総セッションが200、直帰セッションが50なら直帰率は25%です。数字で見ると状況が分かりやすくなります。

個別ページの直帰率

個別ページの直帰率は、そのページがランディングページ(最初に見られたページ)になったセッションのうち、そのページだけ見て離脱した割合です。例:あるページがランディングになったセッションが80回、そのうち20回がそのページだけで離脱なら直帰率は25%です。

セッション中の動きと注意点

・セッションが1ページだけで終わると直帰にカウントされやすいです。時間計測がゼロになる場合もあります。
・ページ内で動画再生やフォーム送信などのイベントが記録されると、直帰扱いにならないことがあります。分析時はどんなイベントを記録しているか確認してください。

実務での見方

直帰率はセッション単位の指標です。ページ単位の数値と合わせて見ると、訪問後の行動がより分かります。高すぎる場合は導線やコンテンツの見直しを検討してください。

離脱率との違い

離脱率と直帰率の定義

直帰率は「入口ページだけ見てそのまま離れたセッションの割合」です。最初に開いたページしか見なかった訪問を指します。対して離脱率は「特定のページでセッションが終わった割合」です。どのページでユーザーがサイトを離れたかを示します。

具体例で違いを説明します

例1(ブログ記事が入口): ユーザーが検索から記事に来て、記事だけ見て帰ると直帰率が上がります。記事の離脱率も上がりますが、ここでは入口=その記事です。
例2(商品一覧→詳細→購入): 多くの人が一覧→詳細と移動し、最後に購入ページで離脱すると、その購入ページの離脱率が高くなります。直帰率は低いままです。

どちらを重視するか

入口の問題を探すなら直帰率を見ます。サイト全体の導線やページごとの離脱ポイントを知りたいなら離脱率を見ます。両方を併用すると効果的です。

計測時の注意点

・直帰率はセッション単位、離脱率はページ単位で集計します。
・滞在時間やイベント(動画再生など)も合わせて見ると原因を把握しやすくなります。

GA4による定義の変化

背景

従来のUA(ユニバーサルアナリティクス)では、訪問者が1ページだけ閲覧して他のページに移動せず、コンバージョンも起きなかった場合を直帰と見なしていました。単純で分かりやすい指標でしたが、ページ滞在時間やユーザーの実際の関心を十分に反映しない場面がありました。

GA4の新しい直帰の定義

GA4では「直帰」の定義が変わりました。具体的には、セッション中に以下のいずれも起きなかった場合を直帰とします。
– ページ遷移(2ページ目以降の閲覧)
– コンバージョン(事前に設定した目標達成)
– 滞在時間が10秒以上になること
つまり、滞在が10秒未満でページ遷移もコンバージョンもないセッションが直帰とカウントされます。

実務上の影響

1ページで目的を達成するサイト(お問い合わせ完了ページやダウンロード直後の確認表示など)では、直帰率が高くても問題にならないことがあります。逆に滞在時間が短いページは直帰と見なされやすく、改善優先度が上がります。

対処・運用のポイント

  • コンバージョンを正しくイベントで設定してください。1ページ完結の成果も計測できます。
  • エンゲージメント率や平均エンゲージメント時間を併せて確認しましょう。視覚的な滞在は直帰の判断に役立ちます。
  • 10秒ルールを理解した上で、改善施策の優先順位を決めてください。

直帰率の目安

平均的な目安

直帰率の平均は業種やページの目的で大きく変わります。目安としてよく使われる範囲は次の通りです。

  • BtoBサイト:30〜50%(問い合わせや資料請求が目的のページが多い)
  • ECサイト:20〜40%(商品一覧や購入導線が整っていると低くなる)
  • ブログ・メディア:60〜80%(記事を読んで離脱する訪問が多い)
  • ランディングページ:70〜90%(キャンペーン単ページは直帰が高く出る)

数値の見方と注意点

直帰率だけで良し悪しを決めないでください。例えば、問い合わせ完了ページがひとつだけのBtoBでは直帰が低いほど望ましいですが、記事を読んで満足する訪問は直帰が高くても問題ありません。

目標設定の考え方

まずは同業他社や過去データと比較して現状を把握します。次にページ目的ごとに改善目標を立て、例えば直帰率を5〜15%改善する、といった現実的な数値を設定します。

すぐ確認できるポイント

ページ表示速度、見出しや導線の分かりやすさ、関連コンテンツやCTAの設置を優先して点検してください。小さな改善の積み重ねが、直帰率の改善につながります。

直帰率改善のポイント

有益で明確なコンテンツを提供する

ユーザーがページで求める情報を最初に示します。冒頭で結論やメリットを伝え、見出しで要点を整理しましょう。例:商品レビューなら結論→理由→写真の順で見せると離脱が減ります。

読みやすさとデザインを向上させる

短い段落・箇条書き・目立つ見出しを使って視認性を高めます。フォントサイズや色のコントラストを調整し、スマホ表示を最優先で確認してください。

内部リンクを最適化する

関連する記事やカテゴリへ自然に誘導します。リンクテキストは「こちら」ではなく内容が分かる語句にして、回遊を促します。例:購入ガイド→サイズ表ページへのリンク。

サイト表示速度を改善する

画像は圧縮し、不要なスクリプトを減らします。遅いページはユーザーが離れやすいので、まずはページ読み込み時間を計測して優先度を決めます。

ユーザー行動を分析して原因を特定する

アクセス解析やヒートマップで離脱箇所を見つけます。CTAが押されない、スクロールが止まる箇所があればその周辺を改善します。A/Bテストで仮説を検証すると効果が分かりやすいです。

実施手順の例(小さな改善を積む)

  1. 直帰率が高いページを5つ抽出
  2. タイトル・冒頭を見直す
  3. 画像最適化と内部リンク追加
  4. 解析で効果を確認し、次の改善へ進む

小さな改善を継続すれば、回遊性とエンゲージメントが着実に向上します。

SEOとの関係

概要

高い直帰率は、検索エンジンがそのページをユーザーにとって有益でないと判断する一つの手がかりになります。検索順位に影響する可能性があるため、注意して見る価値があります。

なぜ影響するのか

検索エンジンはユーザーの行動を通じてページの価値を推測します。短時間で離脱する割合が高いと、検索結果で表示した結果が期待に沿っていないと判断されやすくなります。とはいえ、ユーザーが1ページで目的を達成している場合は直帰が多くても必ずしも悪いとは限りません。

判断のポイント

  • ページの目的を確認する(情報提供、問い合わせ、購入など)。
  • 流入元やデバイス別に直帰率を分けて見る。
  • セッション時間やページ遷移数と合わせて評価する。

SEO改善の実務的な対策

  • タイトル・メタ説明で検索意図に合った内容を示す。
  • ファーストビューを見やすくし、目的達成までの導線を整える。
  • ページ表示速度を改善する。
  • 関連記事や内部リンクを適切に配置して次の行動を促す。
  • ポップアップや広告で邪魔しないよう配慮する。
  • 重要な操作(資料請求やダウンロード)はイベント計測で直帰の誤解を防ぐ。

具体例

  • ブログ記事:検索で答えを得てすぐ離脱することがある。直帰率は高めでも問題ない場合が多い。
  • 商品ページ:詳細を見ずに離脱が多ければ改善が必要。

直帰率は一つの指標にすぎません。他のデータと組み合わせて、ページごとの目的に応じた判断と改善を行ってください。

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