aws、リージョン一覧を詳しく解説!国内展開と今後の動向まとめ

目次

はじめに

概要

本書では、AWS(Amazon Web Services)のリージョンについてわかりやすく解説します。クラウドを使うとき、どの地域の拠点を使うかは性能やセキュリティ、法的な扱いに影響します。2025年時点でAWSは世界に36のリージョンと114のアベイラビリティーゾーン(AZ)を提供しています。今後もリージョンの拡大が予定されています。

リージョンとAZとは

リージョンは地理的なまとまりで、国や地域ごとに分かれています。各リージョンの中に複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)があり、AZは物理的に分離されたデータセンター群です。例えば、ユーザーが日本に多ければ、より近いリージョンを選ぶと応答が速くなります。AZを分けて配置すると、停電や自然災害が起きたときもサービスを継続しやすくなります。

なぜ知っておくとよいか

リージョン選びは、次の3点に影響します。
– レイテンシ(応答速度):距離が近いほど速くなります。
– 可用性と冗長性:複数AZを使うと障害に強くなります。
– 法令・データ管理:データの所在地に関する規制に対応できます。

本書は第2章で主要リージョンの一覧を紹介し、第3章で日本国内のリージョンを詳しく、第4章で今後の展望をまとめます。初めての方にもわかりやすく進めますので、どうぞお気軽に読み進めてください。

主要リージョン一覧

以下では、代表的なリージョン名とコードを地域ごとに分けて分かりやすく紹介します。リージョンは地理的に近いほど通信の遅延が小さくなり、国ごとのデータ規制にも関係します。

北米

  • 米国東部(バージニア北部) – us-east-1:多くのサービスが揃い、機能が早く提供されることが多いです。
  • 米国東部(オハイオ) – us-east-2:東海岸向けの代替拠点として使われます。
  • 米国西部(北カリフォルニア) – us-west-1:西海岸のユーザー向けです。
  • 米国西部(オレゴン) – us-west-2:コストやサービスのバランスが良く、利用が多い地域です。
  • カナダ(中部) – ca-central-1:カナダ国内のデータ主権や低遅延を重視する際に選ばれます。

欧州

  • 欧州(フランクフルト) – eu-central-1:中央ヨーロッパ向け。法令順守が重要な用途で選ばれます。
  • 欧州(ストックホルム) – eu-north-1:北欧向けです。
  • 欧州(アイルランド) – eu-west-1:欧州で広く使われる拠点の一つです。
  • 欧州(ロンドン) – eu-west-2:英国向けの主要拠点です。
  • 欧州(パリ) – eu-west-3:フランス国内や周辺地域向けに便利です。

南米

  • 南米(サンパウロ) – sa-east-1:南米地域の中心拠点です。オプションが限定される場合がありますが、現地向けには重要です。

アジアパシフィック

  • 東京 – ap-northeast-1:日本国内向けで多く使われます。
  • ソウル – ap-northeast-2:韓国向けです。
  • 大阪 – ap-northeast-3:日本国内で災害対策や冗長化に使われます。
  • ムンバイ – ap-south-1:インド市場向けです。
  • シンガポール – ap-southeast-1:東南アジア向けのハブです。
  • シドニー – ap-southeast-2:オーストラリア向けです。
  • ジャカルタ – ap-southeast-3:インドネシア向けの拠点です。
  • 香港 – ap-east-1:中国・東アジア向けの選択肢です。

リージョン選びのポイント

  • 遅延:ユーザーに近いリージョンを選ぶと応答が速くなります。
  • 法規制:国ごとのデータ規制に注意してください。
  • サービス提供状況:全てのリージョンで同じサービスが使えるとは限りません。
  • 冗長化:重要なシステムは別リージョンにバックアップを用意します。

日本国内のリージョン

概要

  • アジアパシフィック(東京) – ap-northeast-1:2011年に開設され、多くのサービスが揃う代表的なリージョンです。
  • アジアパシフィック(大阪) – ap-northeast-3:2021年にフルリージョンとしてオープンし、国内の冗長性を高めます。

用途と利点

国内ユーザー向けのサービスでは、東京・大阪のいずれかを選ぶことで遅延が小さくなり、ユーザー体験が向上します。データの国内保管や法令対応を重視する場合も、国内リージョンを選ぶと管理が分かりやすくなります。

選び方のポイント

  • レイテンシー:ユーザーやシステムの所在地に近いリージョンを選んでください。
  • サービス対応:必要なクラウドサービスが対象リージョンで提供されているか確認してください。
  • コスト:リージョンごとに料金差があるため、見積もりを比べましょう。

災害対策(DR)の考え方

地震や停電などのリスクに備え、東京と大阪を組み合わせた多地域構成が有効です。アクティブ-パッシブ構成で常時レプリケーションを行い、定期的にフェイルオーバーの検証を実施してください。運用負荷と復旧目標(RTO/RPO)を明確にし、実現可能な設計に落とし込むことが重要です。

今後の展開

新しいリージョンの計画

AWSはニュージーランド、サウジアラビア、台湾、そして「AWS European Sovereign Cloud」などで、新しいリージョンやアベイラビリティゾーン(AZ)を順次追加する計画を発表しています。これにより、サービスの提供範囲が広がり、地域ごとのニーズに応じた選択肢が増えます。

利用者への主な影響

  • レイテンシーの改善: 近くのリージョンを使えるため応答速度が向上します。
  • データ所在地・規制対応: データを特定の国・地域内に留める要件がある場合に選びやすくなります。
  • 冗長性の向上: 地理的に分散した設計がしやすくなり、可用性が高まります。
  • コストと運用: 新リージョンは価格やサービスの提供状況が既存と異なる場合があるため事前確認が必要です。

移行・運用時の注意点

  • 小さく試す: まず非本番環境で接続性と性能を確認してください。
  • 段階的移行: 一度に全移行を行わず段階的に切り替えると安全です。
  • ネットワーク設計: VPNやDirect Connectの接続、ルーティングを検証してください。
  • コンプライアンス確認: ローカル法令や契約要件に沿うかを確認してください。

情報収集の方法

最新のリージョン一覧や地理情報はAWS公式サイトやAWSの公式ブログ、通知サービスで随時更新されます。関心がある場合は公式のリージョンマップを定期的に確認し、重要な変更はサポートや担当者に問い合わせると安心です。

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