はじめに
この章では、本記事の目的と対象、読み進める際の前提を分かりやすく説明します。
本記事の目的
新しいGoogleサイトでのサイトマップ作成・送信・運用について、実務的で現実的な方法を丁寧に解説します。Googleサイトは自動でXMLサイトマップを生成できないため、手動作成や外部サーバーの利用が必要になります。本記事はその代替案と注意点を分かりやすくまとめます。
対象読者
- Googleサイトを使っている個人や小規模事業者
- サイトの検索エンジンでの見つかりやすさを改善したい方
- 専門的な開発知識が無くても運用したい方
本記事で学べること
- サイトマップの役割と基本的な仕組み
- Google Search Consoleへの登録と送信手順
- 新しいGoogleサイトで現実的に運用する方法と注意点
- HTMLサイトマップとXMLサイトマップの違い
前提
専門用語は最小限にし、具体例を使って説明します。複雑な手順はステップごとに示しますので、初めての方も安心して読み進めてください。
サイトマップとは？その重要性
サイトマップとは
サイトマップは、Webサイト内のページ構成を一覧にしたファイルです。検索エンジンに「どのページがあるか」「更新されたか」を伝えるための地図のような役割を果たします。形式には主にXMLとHTMLがありますが、検索エンジン向けはXMLが一般的です。
何ができるのか（実用例）
- 新しく作った記事や更新ページを早く見つけてもらえます。例：ブログ記事を追加して数日でインデックスされやすくなります。
- 深い階層や内部リンクが少ないページも見つけやすくなります。例：お問い合わせフォームがトップから離れている場合でも認識されます。
SEO上の重要性
XMLサイトマップはインデックスの速度と正確性を高めます。サイト規模が大きい、動的に増えるコンテンツが多い、あるいは内部リンクが整っていない場合に特に効果的です。また、検索エンジンに優先度や最終更新日時を伝えられるため、認識漏れやインデックス遅延を防げます。
簡単な注意点
- サイトマップがあっても確実に全ページがインデックスされるわけではありません。品質や重複の問題は別途対処が必要です。
- 常に最新の状態に保つことが重要です。
Googleサイトでのサイトマップ作成の課題と現状
概要
新しいGoogleサイトは直感的にページを作れますが、自動でXMLサイトマップを生成する機能はありません。そのため、サイト運営者が手動でサイトマップを用意し、外部にアップロードする必要があります。
主な制約点
- ルートディレクトリにファイルを置けない：sites.google.com上にsitemap.xmlを直接配置できません。多くのCMSでできるような「ルートに置く」操作ができない点が最大のハードルです。
- 自動生成がない：新しいサイトでページ追加・更新時に自動でXMLを更新してくれません。手作業か外部ツールでの生成が必須です。
- Search Consoleへの登録がやや煩雑：Search Consoleは外部に置いた公開URLを受け付けますが、Googleサイト単体だけで完結する方法が少ないため、特に初心者は登録手順でつまずきやすいです。
よく使われる現実的な選択肢（簡単な例）
- レンタルサーバーやGitHub Pagesなど、自分で管理できる場所にsitemap.xmlを置く。
- オンラインのサイトマップ生成ツールでXMLを作り、外部サーバーへアップロードする。
- 当面はHTMLサイトマップを作り、内部リンクでクローラを誘導する（完全な代替ではありませんが有効です）。
今のところ、新しいGoogleサイトは手軽さが長所ですが、サイトマップ運用は外部に頼る必要がある点を理解して進めると良いでしょう。
サイトマップの作成方法（一般的な手法）
概要
XMLサイトマップは手動と自動のどちらでも作成できます。基本はサイト内のURL一覧をXML形式で並べることです。小さなサイトなら手動、大きなサイトは自動化が便利です。
基本的なXML構成例
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://example.com/</loc>
<lastmod>2025-01-01</lastmod>
<changefreq>weekly</changefreq>
<priority>1.0</priority>
</url>
</urlset>
手動で作る手順（簡潔）
- サイト内の公開URLを一覧にします。具体例：トップ、カテゴリ、固定ページ。
- 上の例のようにXMLテンプレートにURLを追加します。日付や更新頻度は任意です。
- ファイル名をsitemap.xmlで保存します。
- サイトのルート（例: https://example.com/sitemap.xml）にアップロードします。
自動生成ツール・CMSプラグイン
多くのサイトはCMSプラグインやオンラインジェネレータで自動作成できます。URLを入力するとXMLを出力するサービスが便利です。
Googleサイト利用時の注意
Googleサイト（新版）ではプラグインが使えないため、自分でURL一覧を作り、オンラインツールでXMLに変換する方法が現実的です。大量のURLはSitemapインデックス（50,000ファイル上限）を検討してください。
検証のポイント
作成後はXMLが正しく閉じられているかを確認し、オンラインのバリデータでチェックしてください。
Google Search Consoleへのサイトマップ登録・送信手順
手順（簡易）
- Search Consoleにログインし、プロパティを追加します（URLプレフィックスかドメインのどちらか）。
- 所有権を確認します（DNS、HTMLファイル、Googleアナリティクス等）。
- 左メニューの「サイトマップ」を開きます。
- “新しいサイトマップの追加”欄に sitemap.xml のパス（例：sitemap.xml または path/to/sitemap.xml）を入力し送信します。
- ステータスが「成功」かエラー内容を確認します。
プロパティ追加のポイント
- Googleサイトは管理画面から sitemap.xml を設置できません。独自ドメインを使っていても同様です。DNSでのドメイン確認が使いやすいです。
外部サーバー併用の場合
- サイトマップを外部サーバーに置いているなら、そのURLを登録できます。URLはhttpsで正しく公開されていることを確認してください。
よくあるエラーと対処
- 404：URLが間違っているか、設置先が公開されていません。
- アクセス拒否：robots.txtや認証設定を確認します。
- インデックスされない：送信しても即時反映は期待できません。時間を置き、必要なら再送信してください。
以上を順に行えば、Search Consoleへサイトマップを登録・送信できます。
Googleサイト（新しい）でサイトマップを運用する現実的な方法と注意点
概要
Googleサイト（新しい）はサイトルートにsitemap.xmlを置けないため、実務的にはHTMLサイトマップの作成や外部サーバーでのXML設置が現実解になります。ページ単位のインデックス要求も活用できます。
方法1：HTMLサイトマップを作る
- サイト内に「サイトマップ」ページを新規作成します。2. 全ページへの内部リンクを一覧で掲載し、カテゴリ分けしてわかりやすくします。3. フッターやナビにリンクを置き、クローラーと訪問者が見つけやすくします。
方法2：外部にsitemap.xmlを置く
外部のレンタルサーバーや同一ドメインの別サブドメインにsitemap.xmlを置き、Search Consoleへ送信します。手順はXML作成→アップロード→Search ConsoleにURLを登録です。
URL検査（Search Console）の活用
個別ページはURL検査でインデックスをリクエストできます。公開直後や更新後に有効です。
ページ数が少ない場合
ページ数が少なければXMLは必須ではありません。HTMLサイトマップと確実な内部リンクで十分なことが多いです。
注意点
- URL表記（wwwあり/なし）を統一してください。
- 非公開ページは掲載しないでください。
- 更新時はHTML・XMLどちらも反映を忘れないでください。
- 重複コンテンツや間違ったリンクがないか定期点検してください。
サイトマップ作成・送信時の注意点・ポイント
概要
サイトマップは検索エンジンへの案内図です。正しい表記と運用で巡回・登録の精度が上がります。ここでは実務でよく起きる落とし穴と対処法を分かりやすく説明します。
URL表記の統一
http/httpsやwwwの有無で同一ページが別URLと見なされます。例：
– https://example.com と http://www.example.com
常に1つに統一し、サイトマップのURLもその表記に合わせます。rel=”canonical”やSearch Consoleの設定で正しい方を示してください。
件数・ファイルサイズの上限
1つのXMLサイトマップは最大50,000 URL、圧縮前のサイズは50MBです。これを超える場合は分割してインデックス用のインデックスファイルを作成します。小さく分けると管理が楽になります。
noindex／非公開ページの扱い
noindexを付けたページや認証が必要なページはサイトマップに含めないでください。含めると無駄にクロールが行われます。
変更時の更新と再送信
サイト構成やURLを変更したらサイトマップを更新し、Search Consoleで再送信します。新しいURLが反映されるまで時間がかかる点に注意してください。
送信後の注意点
送信直後に即反映されるわけではありません。Googleがクロールして評価するまで待ち、Search Consoleのステータスやカバレッジを確認します。エラーが出たら修正して再送信してください。
実用的なチェックリスト
- URL表記を統一する
- noindexは除外する
- ファイルを分割・圧縮する
- Search Consoleで検査・再送信する
- robots.txtでサイトマップの場所を示す
- 動的パラメータを整理して重複を防ぐ
これらを守ると、検索エンジンがサイトの重要なページを正しく見つけやすくなります。
まとめとおすすめの運用パターン
要点の整理
GoogleサイトでSEOを意識するなら、まずはHTMLサイトマップと内部リンクの最適化を優先してください。これだけで検索エンジンの巡回とページ発見が改善します。XMLサイトマップが必要な場合は、外部サーバーやドメイン提供の機能を利用すると現実的です。
おすすめ運用パターン
- 小規模（〜50ページ）
- HTMLサイトマップを作り、ヘッダーやフッターからリンクします。
-
ページ追加時はSearch ConsoleのURL検査でインデックスをリクエスト。
-
中規模（50〜300ページ）
- HTMLサイトマップ＋ページ分類（カテゴリごと）で見やすくする。
-
新規や重要ページはインデックスリクエスト。定期的にSearch Consoleでカバレッジを確認。
-
大規模や自動更新が多い場合
- 外部でXMLサイトマップを生成・ホストし、Search Consoleに送信することを検討してください。
公開後の運用チェックリスト
- 新規公開後にURL検査でインデックスリクエスト
- サイトマップ（HTML）の更新を忘れない
- Search Consoleのエラーやカバレッジを月1回確認
日々の運用はシンプルに保ち、重要なページを確実に巡回させることを優先してください。
補足：HTMLサイトマップとXMLサイトマップの違い
XMLサイトマップ（検索エンジン向け）
- 目的：検索エンジンにサイトのページ一覧や更新情報を伝えるために使います。
- 設置場所：通常はサイトのルート（例：/sitemap.xml）に置きます。
- 特徴：機械向けのフォーマットで、人が読むためではありません。URL、最終更新日時、優先度などを含められます。
HTMLサイトマップ（ユーザー向け）
- 目的：訪問者がサイト内のページを見つけやすくするために作ります。
- 設置場所：サイト内にページを作り、フッターやメニューからリンクするとよいです。
- 特徴：人が読む一覧ページです。カテゴリ分けや説明を付けると役に立ちます。
Googleサイトでの現実的な対応
- Googleサイト（新しい）ではルートに自由にXMLを置けないことが多いです。そのためHTMLサイトマップをきちんと作り、重要ページへの内部リンクを増やすのが現実的な選択肢です。
- XMLが必要な場合は外部ホスティングやSaaSでsitemap.xmlを公開し、Search ConsoleにそのURLを登録する方法があります。
実務的な注意点
- HTMLサイトマップはユーザーと検索エンジンの両方にメリットがあります。特にサイト構造が分かりにくいときは優先的に作成してください。
- 更新頻度が高い場合は、更新履歴をわかりやすく示すとクロールの助けになります。
- 外部サービスを使うとXMLの生成と公開が簡単になりますが、公開先URLが変わらないよう管理してください。
