ホームページ制作で理解する属性の基本知識と重要ポイント

目次

第1章: はじめに

この章の目的

本記事は、ホームページ制作でよく使うHTMLの「属性」について、わかりやすく説明します。タグだけでは表現できない細かな指定方法を学びたい初心者向けです。

属性とは何か

属性とは、HTMLのタグに付ける追加の情報です。たとえば、リンクの行き先を指定するhref、画像ファイルを示すsrc、画像の説明を入れるaltなどがあります。属性を付けると、要素の見た目や動き、動作先などを細かく制御できます。

日常の例でイメージ

タグは「家具」、属性はその家具に付ける「ラベル」と考えてください。椅子(タグ)に「色:青」「素材:木」などラベル(属性)を付けると、より具体的になります。ウェブでも同じで、属性を使うとブラウザが正しく表示や処理を行います。

本記事の読み方

これから、属性の基本ルール、タグごとの違い、よく使う属性の役割を順に解説します。実例を多く載せるので、手を動かしながら理解を深めてください。

HTMLの「属性」とは何か?ホームページ制作での役割

属性とは

HTMLの属性は、タグ(要素)に追加の情報を与える小さな指示です。タグだけだと「これは画像」「これはリンク」という役割しか伝えられませんが、属性を付けると「どの画像を表示するか」「リンク先はどこか」など具体的になります。例: 花の写真

属性が果たす主な役割

  • 表示する内容の指定(srcやhrefなど)。
  • 見た目や動きの制御(classやidを通じてCSS/JavaScriptと連携)。
  • アクセシビリティの向上(altやaria属性)。
  • 検索エンジンへの情報提供(altやtitleの適切な記述)。

具体例と実務でのポイント

  • 画像: srcでファイル、altで代替説明を必ず書きます。視覚障害者や読み上げソフトに重要です。
  • リンク: hrefで行き先を指定します。新しいタブで開く際は target=”_blank” と rel=”noopener” を組み合わせます。
  • フォーム: nameやvalueでサーバー送信の鍵になります。

属性は小さな要素ですが、正しく使うと見た目・動作・使いやすさに大きく影響します。最初から意識して書くと、制作と保守が楽になります。

属性の基本構造と書き方ルール

基本構造

HTMLの属性は開始タグの中に書きます。基本形は「属性名=”属性値”」です。たとえばリンクなら

リンク

このように、タグ名の直後に属性を書きます。

書き方のルール

  • 属性は必ず開始タグ内に書きます(終了タグやテキストの外ではありません)。
  • 属性名と属性値は「=」でつなぎ、属性値はダブルクオーテーションで囲みます。ここではダブルクオーテーションを推奨します。
  • 複数の属性はスペースで区切って並べられます。順序は普通は影響しません。
  • 属性名は小文字で書くのが一般的です。
  • 同じ属性を同じタグに二度書かないでください。上書きや動作の不整合が起きます。

よくある注意点

  • boolean属性(例:checked、disabled)は値を省略して書くことが多いです。例:
  • 属性値にダブルクオーテーションを含めたいときは、"に置き換えるか、運用上はシングルクオーテーションを使う方法もあります。

例:リンク

タグごとに異なる属性と「できること」の違い

HTMLでは、タグごとに使える属性が決まっています。属性はそのタグの振る舞いや見た目、外部とのつながり方を変えます。ここではよく使うタグを例に、どんなことができるかを丁寧に説明します。

(リンク)

(画像表示)

  • 主な属性: src, alt, width, height, loading
  • できること: srcで画像ファイルの場所を指定し、altで代替テキストを用意します。width/heightで表示サイズを指定できます。loading=”lazy”で遅延読み込みします。
  • 例: サンプル画像

(入力欄)

  • 主な属性: type, name, placeholder, value, required, checked, disabled
  • できること: typeで入力種別を決め、nameが送信時の鍵になります。placeholderは薄い説明文、requiredで必須にできます。
  • 例:

(送信)

  • 主な属性: action, method, enctype
  • できること: actionで送信先URLを指定し、methodでGET/POSTを決めます。ファイル送信はenctypeを設定します。

その他の例

  • で外部スクリプトを読み込み、で外部CSSを適用します。タグごとに使える属性を覚えると、意図した動作を正しく設定できます。

すべての要素で使える「グローバル属性」とは

説明

HTMLのグローバル属性は、どの要素にも付けられる共通の属性です。これを使うとCSSやJavaScriptで要素を指定したり、ブラウザや支援技術に情報を渡したりできます。例: リンク

主なグローバル属性と役割

  • id: ページ内で一意の識別子。CSSやJSで要素を1つだけ選ぶときに使います。
  • class: 複数の要素をまとめてスタイルや振る舞いを与えるラベルです。複数指定できます。
  • style: インラインでCSSを直接書きます。手早い調整に便利ですが、再利用性が下がります。
  • title: マウスを乗せたときに表示される補足説明を指定します。
  • data-*: カスタムデータを保持します。例: data-id=”123″。JavaScriptでは dataset で読み取れます。
  • tabindex: キーボードでフォーカスできる順序を制御します。
  • hidden: 要素を非表示にします。
  • lang / dir: 言語や文字の向きを指定して、読み上げやレンダリングを助けます。
  • aria-*: アクセシビリティ情報を補う属性です。

使用例とコツ

  • id は必ずページ内で1つだけにします。
  • class を使って見た目(CSS)と動き(JS)を分けると管理しやすくなります。
  • style は本当に一時的な調整だけに留め、基本は外部CSSを使いましょう。
  • data-* は値を埋め込む際に安全で便利です(例:

    )。

注意点

グローバル属性は便利ですが乱用するとHTMLが読みにくくなります。構造と見た目・振る舞いを分け、適切な属性を選んで使ってください。

HTML属性の種類(コンテンツ属性・IDL属性・論理属性)

概要

HTML属性は主に「コンテンツ属性」「IDL属性(インターフェイス属性)」「論理属性(boolean attributes)」の3種類に分かれます。違いを知ると、フォーム制御やJavaScript連携が分かりやすくなります。

コンテンツ属性

HTMLソースに書く普通の属性です。例: の type や required(HTML側で見える表現)。ブラウザはこれを読み込んで要素を生成します。

IDL属性

DOM上のプロパティとして扱う属性です。JavaScriptから input.required = true のように操作します。属性(HTML)とプロパティ(DOM)は同期されることもありますが、常に一致するとは限りません。例:element.setAttribute(‘value’, ‘A’) と element.value = ‘A’ は動作が異なる場合があります。

論理属性(boolean)

存在するかどうかで真偽を判断します。required、readonly、disabled、checked などが該当します。HTMLでは属性を付けるだけで true、無ければ false と扱います。JSでは element.disabled = true のように設定します。

実務でのポイント

  • フォームのバリデーションは論理属性を利用すると簡単です。
  • 動的に値を変えるときはプロパティ(IDL)を使う方が直感的です。
  • 属性とプロパティの違いを意識して使い分けてください。

フォーム要素で重要な name 属性の役割

name 属性は何をする?

name属性はフォーム部品に識別名を付けます。フォームを送信すると、入力値は「name=値」という形でサーバーに届きます。例えば:

<input type="text" name="username" placeholder="ユーザー名">

送信データは username=(入力値) になります。

なぜ重要か

サーバー側はキー(name)で値を識別します。nameがないとその項目の値は送信されません。ログインや問い合わせが正しく動作するために必須です。

実務での注意点と使い方

  • ラジオは同じnameでグループ化します(選択肢を1つに限定)。
  • チェックボックスは同じnameを使うと複数値として送られます。配列風に name=”hobby[]” とすることが多いです。
  • file入力も必ずnameを付けます。

JavaScriptからの扱い方

FormDataを使えば name をキーに値を取得できます。document.forms[“formName”].elements[“fieldName”] でも直接操作できます。

ベストプラクティス

分かりやすく一貫した名前を付ける、特殊文字は避ける、小文字とアンダースコアで統一すると扱いやすくなります。

リンク先を決める href 属性の意味と使い方

href 属性とは

href は “hypertext reference” の略で、タグが開く先を指定する属性です。ユーザーがクリックやタップすると、href に書かれた場所へ移動します。シンプルで重要な役割を持ちます。

基本的な使い方(例)

相対パスと絶対パス

相対パスはファイル構成に応じて短く書けます。サイト内リンクに便利です。絶対パスはプロトコル(https://)から始めて外部リンクで使います。用途に応じて使い分けてください。

新しいタブで開くときの注意

target=”_blank” で新しいタブを開けますが、セキュリティのため rel=”noopener noreferrer” を一緒に指定することをおすすめします。

使い方のコツ

  • リンクテキストは目的が分かる言葉にする(「こちら」だけにしない)。
  • ファイルを配布する場合は download 属性を併用できます。
  • URL は正しくエンコードしておくと安心です。

これらを守ると、ユーザーが迷わず目的の場所へ移動できるリンクを作れます。

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