はじめに
このドキュメントでは、Webサイトの「離脱率」について、検索意図を踏まえた解説とブログ記事の構成案をわかりやすくまとめます。
このドキュメントの目的
離脱率の定義から、直帰率との違い、ページ単位とサイト全体での計算方法、GA4での確認手順、そしてビジネスへの影響までを網羅します。現場で使える知識を中心に説明します。
誰に向けているか
- Webサイト運営者
- マーケティング担当者
- コンテンツ制作者
- アナリストを目指す方
専門的な前提知識がなくても読み進められる内容にしています。
本ドキュメントの構成
第1章: はじめに（本章）
第2章: 離脱率とは？
第3章: 離脱率と直帰率の違い
第4章: 離脱率の計算方法
第5章: GA4での確認方法
第6章: 離脱率が重要な理由
読み方のポイント
章ごとに実務で使える例を交えます。GA4の操作は実画面を確認しながら進めると理解が深まります。必要に応じて、第2章と第4章を先に読むのがおすすめです。
離脱率とは？Webサイトにおける基本的な意味
定義
離脱率は、あるページを最後にしてユーザーがサイトを離れた割合を示す指標です。特定ページのページビュー（閲覧回数）に対して、そのページがセッションの最後になった割合で表します。サイト全体の“去りやすさ”を測る一つの目安になります。
計算方法（簡単な例）
計算は簡単です。例：あるページが100回閲覧され、そのうち50回がそのページを最後に離脱した場合、離脱率は50％です。数式で書くと「離脱率＝（そのページを最後にしたセッション数）÷（そのページのページビュー）×100」です。
離脱に含まれる行動
離脱には次のような行動が含まれます。ブラウザやタブを閉じる、別のサイトへ移動する、一定時間操作がなくセッションが切れる、直接URLを入力して別ページへ移動する、などです。どれも“そのセッションで以後そのサイトを見なかった”ことを意味します。
ページ単位とサイト全体での見方
ページ単位では、そのページが離脱を誘発していないかを確認できます。サイト全体では、訪問者が目的を達成せずに去っている割合の傾向をつかめます。例えば特定のランディングページだけ離脱率が高ければ、そのページの改善が優先課題になります。
離脱率が示すこと
離脱率はユーザー満足度や導線の問題、コンテンツの適合性を示す手がかりです。離脱率だけで判断せず、直帰率やコンバージョンなど他の指標と合わせて見てください。
離脱率と直帰率の違いを整理しよう
導入
離脱率と直帰率は似て見えますが、意味ははっきり違います。両方を正しく理解すると、改善点が分かりやすくなります。
定義の違い（短く）
- 直帰率：ユーザーが最初に訪れたページだけを見てサイトを離れた割合。セッションで1ページだけ閲覧した場合が対象。
- 離脱率：そのページがセッションの最後になった割合。入口ページかどうかは関係ありません。
わかりやすい具体例
- 例1（直帰）：訪問者Aが商品ページに来て、何も見ずに離脱した。これは直帰に該当します。
- 例2（離脱）：訪問者Bがトップ→カテゴリ→商品ページと移動し、最後に商品ページで離脱した。商品ページの離脱率は上がりますが直帰ではありません。
何を示すか／対策の視点
- 直帰率が高い場合：入口ページの魅力や広告・検索とのミスマッチ、読み込み速度が問題になりやすい。導入文やファーストビューを見直します。
- 離脱率が高い場合：そのページで次の行動を促せていない可能性が高い。内部リンクやCTA（購入・問い合わせボタン）、関連コンテンツを増やす対策が有効です。
実践のヒント
- ページごとの入口（ランディング）と離脱を分けて確認する。
- ユーザーフローを追い、どのページで離脱が集中するか把握する。
- CTAや導線を小さく変えてABテストで改善効果を確かめる。
これらを区別して見ると、改善の方向性が明確になります。
離脱率の計算方法（ページ単位／サイト全体）
基本の計算式
- ページ単位の離脱率（％）
- （そのページからの離脱数 ÷ そのページのページビュー数）×100
- サイト全体の離脱率（％）
- （サイト全体の離脱数 ÷ サイト全体のページビュー数）×100
※ここで言う「離脱数」は、そのページがセッションの最後に見られた回数を指します。ページビューは表示された回数です。
具体例
- あるページのページビューが100回、離脱数が50回 → 離脱率＝50％
- 期間中の総離脱数が1,000回、総ページビューが10,000回 → サイト全体の離脱率＝10％
注意点と解釈
- 分母はセッション数ではなくページビュー数です。これが最も重要な点です。
- 離脱率が高いページは必ずしも悪いわけではありません。問い合わせ完了や確認ページは自然に離脱率が高くなります。
- ページビューが少ない場合、離脱率は大きくぶれます。極端な値は母数を確認してください。
- 内部リンクや別タブで開く動作は計測に影響します。ユーザー行動を総合的に見ることが大切です。
以上が、ページ単位とサイト全体での離脱率の計算方法と基本的な注意点です。
GA4（Googleアナリティクス 4）における離脱率の考え方と確認方法
GA4での離脱率の考え方
GA4はイベントベースの計測を採ります。離脱数（Exit／site_exit）は、特定ページでセッションの最後のイベントとして離脱が記録された回数です。離脱率は、そのページの表示回数に対する離脱イベントの割合で計算します。例えばページ表示100回で離脱20回なら、離脱率は20%です。
標準レポートでの確認（ページ／スクリーン）
- GA4管理画面で「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を開きます。
- 列に「表示回数（Views）」「離脱数（Exits）」や「離脱率（Exit rate）」を追加します。
- ページパスごとの表示回数・離脱数・離脱率を確認できます。
探索（Explorations）レポートでの確認
- 「探索」→「空白の探索（Free form）」を作成します。
- 次元に「ページのパス」等を追加、指標に「表示回数」「離脱数」「離脱率」を追加します。
- フィルタや比較を使って特定の期間や流入経路に絞れます。具体例：商品ページだけ抽出して比較する、など。
確認時の注意点と他指標との併用
GA4ではエンゲージメント率や平均エンゲージメント時間といった指標も重要です。離脱率が高くてもエンゲージメント率が高い場合、ユーザーはページで十分に行動している可能性があります。逆に離脱率が低くてもセッションが短いなら改善が必要です。複数指標を合わせて判断してください。
離脱率が重要視される理由（ビジネスへの影響）
なぜ離脱率が重要か
離脱率は「そのページでユーザーがそのままサイトを離れた割合」です。多くの離脱があるページは、ユーザーが次の行動（問い合わせ・購入・資料請求など）に進めていない可能性を示します。結果的にコンバージョン率が下がり、売上やリード獲得に直接影響します。
具体的なビジネスへの影響（例）
- 商品ページで離脱が多い：説明不足、価格不明、画像が少ない、購入ボタンが見つからないなどで購入に至りません。
- カートやフォームで離脱が多い：入力項目が多すぎる、決済エラー、信頼性の不安で離脱します。
- 広告経由のページで離脱が多い：広告費が無駄になる可能性があります。
- サポートページで離脱が多い場合は、答えを見つけて満足していることもあります。したがって文脈を確認することが重要です。
優先順位のつけ方と対策
離脱率だけで判断せず、ページの流入数やコンバージョンへの寄与度を合わせて優先順位を付けます。高流入かつ高離脱のページは優先的に改善しましょう。改善策の例は次の通りです。
– 見出し・説明をわかりやすくする
– CTA（次の行動）を目立たせる
– ページ表示速度を改善する
– レビューや価格表示で信頼を高める
– 内部リンクやおすすめ導線を設ける
– 小さな変更でA/Bテストを行い効果を検証する
これらを実行すると、コンバージョン改善や広告費の効率化につながります。
