サーチコンソール閲覧権限の基本と活用法を徹底解説

目次

はじめに

目的

この記事は、Googleサーチコンソールの「閲覧権限」について、初めての方でも分かりやすく説明することを目的としています。権限の違いや付与の基本手順、オーナー権限の注意点まで、実務で役立つポイントを順を追って解説します。

対象読者

・社内でサイト管理をする担当者
・外部の制作会社やコンサルに閲覧だけ許可したい方
・権限設定の基本を確認したい経営者やマネージャー
具体例を交えて説明しますので、専門知識が少ない方でも理解できます。

本記事の構成と読み方

全8章で、まずは権限の全体像を示し、その後に各権限の特徴、ユーザー追加の手順、オーナー権限の譲渡に関する注意点を解説します。初めてなら第2章と第7章を先に読むことをおすすめします。緊急で閲覧だけ許可したい場合は、制限付きユーザーの説明をご参照ください。

読者への一言

誤った権限設定は情報漏えいや操作ミスにつながります。この記事を参考に、必要な人に必要な権限だけを付与して安全に運用してください。

サーチコンソールの閲覧権限とは?何ができて何が守られるのか

概要

サーチコンソールの閲覧権限は、他のGoogleアカウントに対してどこまでデータを見せるか、どの操作を許すかを決める仕組みです。社内メンバーや外部のSEO担当者と情報共有するときに使います。

何ができるか(例)

  • データの確認:検索での表示回数やクリック数、掲載順位の傾向を見られます。
  • 問題の発見:インデックスエラーやモバイル表示の問題などを確認できます。
  • 操作権限があれば:サイトマップの送信やURLの検査、問題の再審査依頼ができます。

何が守られるか(例)

  • 誤操作の防止:不要な設定変更やデータ削除を防げます。
  • 機密情報の保護:内部の検索キーワード傾向や流入経路など、扱いに注意したい情報を限定できます。

運用のポイント

  • 必要最小限の権限を付与してください。分析だけなら閲覧専用で十分です。
  • 外部に渡す場合は、役割を明確にして期限を設けると安全です。

この章では、誰に何を許可するかを意識して権限を使い分ける重要性を伝えました。

サーチコンソールの権限の種類と違い

オーナー(所有者)

概要:最も強い権限です。サイトの追加・削除やユーザー管理、重要な設定変更を行えます。
できること:プロパティの追加・削除、ユーザーの追加・権限変更、サイト確認方法の管理、すべてのレポート閲覧と設定変更(例:サイトマップ送信、削除リクエスト)。
できないこと:基本的にはありませんが、複数オーナーがいる場合は他のオーナーの操作を制限できません。
向いている相手:サイト運営者、開発責任者、外注業者に全面的に任せる場合の信頼できる担当者。

フルユーザー

概要:分析や多くの操作ができるが、ユーザー管理はできません。
できること:検索パフォーマンスやインデックスカバレッジの詳細確認、問題の診断、ほとんどのツールの利用(例:URL検査)。
できないこと:ユーザーの追加・削除、オーナー設定の変更。
向いている相手:マーケティング担当、SEO担当、外部コンサルタントが主にデータ確認や改善作業を行う場合に適します。

制限付きユーザー(閲覧専用)

概要:閲覧のみ可能な権限で、設定変更はできません。
できること:レポートの閲覧、データのダウンロード(閲覧目的での確認が中心)。
できないこと:ツールの実行や設定変更、ユーザー管理はできません。
向いている相手:経営層の閲覧、クライアントの定期レポート確認など、操作が不要な人に向きます。

各権限は役割に応じて付与すると安全で運用がスムーズになります。

オーナー(所有者)権限

概要

オーナー権限はサーチコンソールで最も強い権限です。サイト全体の管理責任を持ち、設定や表示データに対してほぼすべての操作が可能です。基本的にサイトの最終管理者に限定して持たせることを推奨します。

主なできること(具体例)

  • 全レポートの閲覧:検索パフォーマンスやインデックス状況を確認できます。
  • プロパティ設定の変更:ドメインプロパティの追加や削除、URLの取り扱い設定を変更できます。
  • URL検査とインデックス操作:個別URLの確認や再クロール依頼が可能です。
  • サイトマップ管理:サイトマップの送信・削除ができます。
  • 手動ペナルティ対応:手動対策の確認や再審査のリクエストが行えます。
  • ユーザー管理:他のユーザーに権限を付与・削除できます。

リスクと運用のポイント

誤操作でデータや設定を壊すリスクが高いです。なるべく人数を絞り、信頼できる個人のGoogleアカウントのみをオーナーにしてください。制作会社が初期設定を代行した場合は、作業完了後にサイト所有者へオーナー権限を譲渡する運用が一般的です。

実務上の注意(簡潔)

  • オーナーアカウントは二段階認証を必ず有効にしてください。
  • 譲渡時は別のオーナーを先に追加し、確認してから自分の権限を削除します。
  • 共有用の汎用アカウントは避け、個人アカウントで管理してください。

フルユーザー権限

概要

フルユーザー権限は、サイトのほとんどのデータを閲覧し、多くの操作を実行できる権限です。ユーザー管理や所有権の変更はできません。

できること

  • 全レポートの閲覧(検索パフォーマンス、カバレッジ、モバイル対応など)
  • サイトマップの送信や削除、インデックスに関する操作の実行
  • URL検査ツールの利用や問題の確認と修正
  • 多くの設定変更(クロールやインデックス関連の設定や基本的な構成)

具体例:SEO会社がアクセスして問題箇所を特定し、サイト制作側へ修正指示を出す場面に適します。

できないこと

  • ユーザーの追加・削除や権限変更
  • サイト所有者の検証や所有権の譲渡

誰に向くか

  • 社外のSEO会社や制作会社、社内のSEO担当者に適しています。日常的な分析と設定変更を任せられる場合に便利です。

利用時の注意点

  • 最小権限の原則を守り、必要な範囲だけ付与してください。
  • 重要な設定を変更する前は関係者に確認するフローを作ってください。
  • 操作履歴や変更内容を記録しておくと誤操作の早期発見に役立ちます。
  • アカウントは二段階認証を有効にして安全を高めてください。

制限付きユーザー権限(閲覧専用)

概要

制限付きユーザー権限は、サイトのデータを閲覧するだけの最も低い権限です。クリック数や表示回数、検索語、平均順位などのレポートを見られますが、設定変更やユーザー管理、プロパティの追加・削除はできません。

できること

  • 検索パフォーマンスレポートの閲覧(期間・クエリ別)
  • サイトマップやカバレッジの一部レポート確認
  • ページごとの表示回数やクリック率の確認

できないこと

  • サーチコンソールの設定変更
  • URL検査機能でのインデックス送信や削除の実行
  • ユーザーの追加・権限変更

利用シーン(具体例)

  • SEOコンサルタントに現状レポートを見せたいとき
  • 社内のマーケ担当や経営層に数字だけ共有したいとき
  • 外部のデザイナーやライターに参照させたいとき

注意点(安全・運用)

  • データ閲覧のみでも機密情報が含まれることがあります。共有先は最小限にしましょう。
  • 作業も任せる必要がある場合はフルユーザー権限を検討してください。
  • 権限付与後は定期的にアクセスリストを確認し、不要なら削除しましょう。

権限付与のポイント

  • 名称に担当者名や期限を明記すると管理が楽になります。
  • アクセス目的をコメントで残すと運用がスムーズです。

閲覧権限付与の基本手順(ユーザー追加)

はじめに

閲覧権限を付与すると、相手は検索パフォーマンスやインデックス状況を確認できます。ここではサーチコンソールの画面上で簡単に行える手順を具体的に説明します。

手順(ステップごと)

  1. 対象サイトのプロパティを開きます。
  2. 左メニューから「設定」を選び、「ユーザーと権限」を開きます。
  3. 「ユーザーを追加」ボタンをクリックします。
  4. 招待する相手のメールアドレスを入力します(Googleアカウントが必要な場合があります)。
  5. 権限レベルを選択します(フルユーザー/制限付きユーザー)。
  6. 内容を確認して「追加」を確定します。

招待された側の操作

招待メールは基本的に不要で、入力したメールアドレスのアカウントでサーチコンソールにログインすると閲覧できます。特別な承認手続きは通常不要です。

注意点と補足

  • オーナー権限を付与する場合は所有権の確認が必要になることがあります。所有権の確認が済んでいないとオーナー権限が付与できないことがあります。
  • メールアドレスは正確に入力してください。間違えると別人に権限が付与される恐れがあります。
  • 権限を後から変更・削除できます。不要になったら速やかに削除してください。

オーナー権限の譲渡・確認に関する注意点

概要

以前は「確認済み所有者」と「委任された所有者」に分かれていましたが、現在は名称が統合され「オーナー」になっています。過去に制作会社などが「委任された所有者」として登録されていると、今の画面で「確認済みの所有者ではありません」や「ユーザーと権限」の項目が見えないことがあります。その場合は所有権の再確認が必要です。

所有権の確認手順(簡単な流れ)

  1. Search Consoleで該当プロパティにログインして「ユーザーと権限」を探します。表示されなければ所有権が移っていない可能性があります。例:制作会社のメールアドレスのみが登録されている。
  2. 所有者と連絡を取れる場合は、オーナー権限の付与か譲渡を依頼します。伝える内容は「管理者メール」「何を変更するか」です。
  3. 連絡が取れない場合は、自分で再確認(再所有権の証明)します。ドメインのDNS設定にレコードを追加する方法が確実です。HTMLファイルやメタタグも使えますが、権限や状況によって選びます。

注意点とおすすめ

  • オーナー変更は現在のオーナーが承認する必要があります。承認が得られない時は再確認で対応します。
  • 複数のオーナーを登録しておくと将来のトラブルを防げます。会社や信頼できる担当者のメールを登録しておきましょう。
  • 作業前に関係者へ連絡し、作業内容を記録しておくと安全です。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次