はじめに
本記事では、無料で使えるサイトマップ作成ツールについて、初めての方にも分かりやすく解説します。特にXMLサイトマップの自動生成と、訪問者向けのHTMLサイトマップ作成に焦点を当てます。コードを書かずにURLを入力するだけで使える日本語対応ツールや、静的サイトや既存のサイトにも対応するツールを中心に紹介します。
対象は、個人ブログや小規模サイトを運営する方、制作者に外注する前に自分で試したい方です。サイトマップが何のために必要か、どの形式を選べばよいかを実例を交えて説明します。たとえば、検索エンジンにページを正しく伝えるためにはXMLサイトマップが役立ち、訪問者にサイトの構造を見せたいときはHTMLサイトマップが便利です。
本記事は4章構成です。第2章で基礎とツール選定のポイントを説明し、第3章と第4章でブラウザで完結する無料ツールと、インストール型のデスクトップツールをそれぞれ取り上げます。用途に応じた選び方と具体的な操作例を丁寧に紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
サイトマップの基本とツール選定のポイント
サイトマップの種類
サイトマップは主に2種類あります。検索エンジン向けのXMLサイトマップと、訪問者向けのHTMLサイトマップです。XMLは検索エンジンにページ構成や更新頻度を伝えます。例:新着記事を早く認識してほしい時に有効です。HTMLはユーザーが目的のページを探す手助けになります。例:カテゴリ別一覧を作ると見つけやすくなります。
ツール選定の重要ポイント
- 対応フォーマット:XMLとHTMLの両方に対応するか確認してください。ブログはXMLだけで十分な場合もあります。
- 無料で扱えるURL数:無料版での上限をチェックします。例:100ページまで無料なら、小規模サイト向きです。
- 日本語対応:インターフェースや文字コードの対応は重要です。日本語サイトはUTF-8対応を確認してください。
- 出力のカスタマイズ性:優先度や更新頻度を編集できると便利です。
- インストール型かブラウザ型か:手軽さを優先するならブラウザ型、オフラインや大量処理ならインストール型を選びます。
これらを基準に、自分のサイト規模と目的に合った無料ツールを選んでください。
ブラウザだけで完結する無料サイトマップ作成ツール
概要
ブラウザだけで使える無料のサイトマップ作成ツールを3つ紹介します。インストール不要で、短時間にXMLやHTMLなど複数形式のサイトマップを作成できます。
sitemap.xml Editor(日本語対応・完全無料)
- 使い方: URLを入力してスキャン開始をクリックするだけでサイト構造を取得します。手動でURLを追加・編集できます。
- 出力: XML中心。編集画面で優先度や更新頻度を調整できます。
- 長所: 日本語インターフェースで直感的。小〜中規模サイトに最適。
- 注意点: 大規模サイトは処理に時間がかかることがあります。
XML Sitemaps Generator(最大500URLまで無料)
- 使い方: サイトのURLを入力して生成。500URLまで無料でXML・HTML・TXTを出力します。
- 出力: 検索エンジン向けXMLの他、目視用のHTMLも生成します。
- 長所: 手早く複数形式を用意したいときに便利。
- 注意点: 500URL以上は有料版が必要です。
My Sitemap Generator(画像・多言語対応)
- 使い方: URLを入力してオプションで画像や言語設定を有効にします。
- 出力: 画像参照やhreflang対応のXMLを作成できます。
- 長所: ECサイトや多言語メディアに向く機能があります。
- 注意点: オプション設定を確認してから生成してください。
使い方のコツ
- まずトップページのURLだけで試し、問題なければ深掘りで全ページをスキャンします。
- 生成後はブラウザでXMLを確認し、robots.txtやSearch Consoleに登録してください。
これらのツールは手軽に導入できるので、まずは1つ試してみることをおすすめします。
インストール型・デスクトップツールで作る無料サイトマップ
概要
デスクトップ型のサイトマップ作成ツールは、ローカルで高速にサイトをクロールしてXMLを出力できます。ネットワークに依存せず詳細な設定ができるため、中規模以上のサイトやSEO担当者に向いています。
Screaming Frog SEO Spider(無料版)の特徴と手順
- 特徴:無料版は500URLまでクロール可能で、ワンクリックでXMLサイトマップを出力できます。リンク切れやメタ情報のチェックなどSEO分析機能も備えます。中級者におすすめです。
- 簡単な手順:
- 公式サイトからWindowsまたはMac用をダウンロードしてインストールします。
- アプリを起動し、調べたいサイトのURLを入力して「Start」を押します。
- クロール終了後、メニューの「Sitemaps」→「Create XML Sitemap」を選び、出力オプションを確認して保存します。
その他の無料ツールの例
- Xenu’s Link Sleuth:軽量で古くからあるWindows向けツール。シンプルにリンク検査を行いたい場合に便利です。
- A1 Sitemap Generator(無料版あり):GUIで設定しやすく、ファイル出力形式が豊富です。無料版は機能制限があります。
導入と運用時の注意点
- OS対応やメモリ要件を事前に確認してください。
- robots.txtやログインが必要なページはクロールされないことがあります。
- 無料版はURL数制限があるため、大規模サイトは分割クロールや有料版を検討してください。
使い方のコツ
- クロール前に除外ルールやパラメータを設定してノイズを減らします。
- 出力したXMLはSearch Consoleなどに登録して検証します。
デスクトップツールは細かい設定で精度の高いサイトマップを作れます。まずは無料版で試し、必要に応じて設定やツールを切り替えてください。












