はじめに
本記事の目的
本記事は、ウェブサイトの「HTMLサイトマップ」ページをnoindexにするべきかどうかを分かりやすく説明します。noindexの意味や、HTMLサイトマップとXMLサイトマップの違い、noindex推奨の理由、設定方法、SEOへの影響などを丁寧に解説します。サイト運営者やコンテンツ担当の方に向けた実践的な内容です。
なぜ重要か
サイトマップはサイト内のページを見つけやすくします。HTMLサイトマップは訪問者向けの一覧ページで、XMLサイトマップは検索エンジン向けのリストです。両者を適切に扱わないと、検索エンジンのクロールやインデックスに影響することがあります。
本記事の構成
1章(本章)で目的と構成を示します。続く章でnoindexの基本、HTMLとXMLの違い、HTMLサイトマップがnoindex推奨とされる理由、具体的なメリット、設定時の注意点を順に説明します。実例を交え、すぐに使える知識をお届けします。
noindexとは何かを正しく理解する
定義
noindexは、Webページに「検索結果に表示しないでください」と検索エンジンに伝える指示です。代表的な方法はHTMLのメタタグ(例:)やHTTPヘッダー(X-Robots-Tag: noindex)です。検索エンジンはページを確認しますが、noindexがあればインデックスに登録せず検索結果に出しません。
検索エンジンの動き(簡単なイメージ)
- クロール:検索エンジンがページを訪れて内容を取得します。
- noindex検出:ページにnoindexがあると判断します。
- インデックス除外:検索結果に表示させない処理を行います。
よく使われる場面(具体例)
- 管理画面やログインページ
- テストページや開発中のページ
- 購入後のサンクスページ(重複しやすい)
- 重複コンテンツや薄い内容のページ
robots.txtとの違い(分かりやすく)
robots.txtはクロール自体を止めますが、ブロックしてもURLだけが検索結果に残ることがあります。noindexはクロールは許可されますがインデックスから外します。用途に応じて使い分けることが重要です。
注意点(押さえておくこと)
- noindexは検索エンジンがページを訪れて検出する必要があります。設定後も反映まで時間がかかります。
- 外部サイトからのリンクなどでURLだけが認識される場合があります。
- ページ内の重要なリンクを誤って隠さないように注意してください。
サイトマップには「HTMLサイトマップ」と「XMLサイトマップ」がある
概要
サイトマップには主に2種類あります。1つは人が見るための「HTMLサイトマップ」、もう1つは検索エンジン向けの「XMLサイトマップ」です。目的と使い方が違う点を押さえましょう。
HTMLサイトマップ(ユーザー向け)
HTMLサイトマップはウェブページ上の案内ページです。例えば「サイト内の全カテゴリ一覧」や「重要ページへのリンク集」を1ページにまとめます。訪問者が目的のページを見つけやすくなるほか、サイト構造の把握にも役立ちます。公開ページとして通常のナビゲーションに含めます。
XMLサイトマップ(検索エンジン向け)
XMLサイトマップは機械向けのURLリストです。通常はsitemap.xmlとして配置し、検索エンジンに送信します。ページの更新日時や優先度を含めることができ、クローラーが効率よく巡回できます。ユーザーには見せないことが一般的です。
「サイトマップ noindex」が指すもの
検索結果や議論で出る“サイトマップ noindex”は、主にHTMLサイトマップの扱いについて話されます。HTMLページはインデックスされうるため、表示方針によってnoindexを検討することがあります。一方でXMLサイトマップはファイルであり、noindexの対象ではありません。
HTMLサイトマップページは noindex 推奨とされる理由
なぜ noindex が推奨されるか
HTMLサイトマップは主にユーザー向けのリンク集です。訪問者がページを探しやすくなる目的で作られ、検索結果に載せる必要は低いと考えられます。検索エンジンは内容が薄いページを低品質と判断することがあり、サイト全体の評価に影響を与える恐れがあります。
具体的な理由と例
- 薄いコンテンツ: リンクだけが並ぶページは独自性が少ないため評価が上がりにくいです。例えば『全ページ一覧』だけを羅列したページは当てはまります。
- 重複や類似: 他のページと内容が重なる場合、重複扱いされやすいです。カテゴリ一覧やタグアーカイブと似ることがあります。
- クローラの効率: 検索エンジンは重要でないページに時間を使うと、重要なページの巡回が遅れる可能性があります。中小規模サイトでは特に影響が出やすいです。
インデックスを残す場合の目安
サイトが非常に大きく、HTMLサイトマップが独自の整理や使い勝手を提供するならインデックスを許可しても構いません。ユーザー検索で「サイトマップ」を求められるケースが該当します。
実装の簡単な方法
ページのHTMLにを入れるか、サーバー側でX‑Robots‑Tagヘッダを返すと確実です。
サイトマップを noindex にすることで得られるSEO上のメリット
サイトマップをnoindexにする主な利点を、具体例を交えて分かりやすく説明します。
1. 低品質ページとして評価されるリスクを減らせる
HTMLサイトマップは説明が少なく、検索エンジンに「中身の薄いページ」と見なされやすいです。noindexにすればこれらをインデックスから外せるため、サイト全体の品質評価に悪影響を与えにくくなります。例:商品リンクだけが並ぶページをインデックスさせず、本来の詳細ページを評価させることができます。
2. 検索結果を価値あるページに集中できる
サイトマップが検索結果に表示されると、ユーザーが目的のページにたどり着きにくくなります。noindexでサイトマップを除外すれば、検索結果に実際のコンテンツが優先表示され、ユーザーの利便性が向上します。例:FAQや商品ページが直接表示されるようになる。
3. 内部リンク構造は維持しつつ、評価対象から外せる
重要なのはクロールとインデックスは別扱いだという点です。noindexにしても通常はクロールされ、サイト内のリンク構造は検索エンジンに伝わります。したがって、内部リンクによる評価の流れは維持しつつ、サイトマップ自体を評価対象から外せます。実務的には、HTMLサイトマップにを付け、XMLサイトマップは残しておくと安全です。
サイトマップに noindex を設定する際の注意点
基本の注意
サイトマップページに noindex を付けるときは、まず「クロールは許可するがインデックスはさせない」点を意識してください。これが成り立たないと、検索エンジンが指示を理解できません。具体的にはページを robots meta タグや X‑Robots‑Tag ヘッダーで noindex にしつつ、robots.txt でブロックしないようにします。
noindex と nofollow の扱い
原則として noindex に対して nofollow を同時に付けないでください。nofollow を付けるとリンクを辿らせないため、サイト内の巡回やリンク評価の伝達効果を損ないます。HTMLサイトマップは内部リンクを整理してクローラーに見せる役割があるため、noindex のみを使いリンクは通常どおりに残すことをおすすめします。
robots.txt でのブロックは避ける
robots.txt でサイトマップページをブロックすると、クローラーがページに到達できず noindex 指示を確認できません。したがって noindex を機能させるためにも、当該ページは robots.txt で除外しないでください。
その他の注意点(実務的なチェックリスト)
- HTTPステータスが 200 であることを確認してください。404 や 410、リダイレクトでは noindex が正しく扱われません。
- PDF や画像など HTML 以外のファイルに対しては X‑Robots‑Tag ヘッダーで noindex を設定します。
- canonical タグが他の URL を指していると、検索エンジンがそちらを優先する場合があります。意図した動作になるか確認してください。
- XMLサイトマップ(検索エンジン向け)は原則 noindex にしないでください。クローラーが参照する重要なファイルです。
- 設定後は Search Console の URL検査ツールなどで反映状況を確認し、インデックス状況を定期的に監視してください。
これらを守ると、サイトマップを noindex にしつつクローラー誘導や内部リンクの役割を損なわずに運用できます。問題が出た場合は設定のブロックやステータス、canonical を優先して見直してください。












